「触らないで！」複雑な家庭環境で育った夫に、セックスを拒否されて【前編】

ジェクスによる令和5年の調査によると、夫婦で1ヶ月以上性交渉がないセックスレスは約64％にのぼり、令和2年の約52％から増加しました※。レス社会に突入した日本。「セックスレスの本音」では、なかなか語られることのない、レスに悩む女性の本音にアプローチします。

今回はセックスレスを機に離婚、再婚活を経て幸せをつかんだユイさん（仮名）に話を伺いました。

 

【セックスレスの本音#1】前編

 

交際中、半年間の同棲。1回もセックスなし

「彼は付き合っていた時から淡白な人だったんです。当時彼は34歳、私は31歳。多くても週に1回、少ない時は月に1回しか会っていなかったので、会えばすることもある程度。付き合って1年で同棲を始めたのですが、セックスはなし。始めは、仕事や結婚式の準備で忙しかったからそんなに深刻に考えていませんでした。

 

でも3カ月経って『もしかしてセックスレス？』と嫌な予感がしたんですよね。その時の気持ちは、ひとことで言うと絶望でした。『もし一生このままだったらどうしよう？　女性として終わったな、すごくさみしいな』と思っていました。何より子どもがほしかったんです。そこで結婚して1年ほど経ったころ、彼を誘ってみることにしました。彼に触れると、思いがけない反応が返ってきたんです……」

 

 

＞＞彼の思いがけない反応とは？

誘ってみるも夫からの拒否、私の心が折れるまで

「彼に触れると、『触らないで！』と怒られました。『性欲強すぎない？　変だよ。俺のまわりには、そんなにセックスしている人なんていないよ』とまで言われる始末。彼は35歳、私は32歳です。しかも結婚して1年。1回もしていないのに。何回か『この日はしようね』と決めたんですけど、その日が来ても、うやむやにされ過ぎました。

 

勇気を出して夫にどうしてしたくないか聞いてみたんです。そうしたら『結婚したらそういうことをしなくていいと思ってた』と言われました。これは彼の家庭環境にも原因があると思います。彼が幼い時に父親が蒸発して、彼は長男としていろいろと苦労したみたいです。だから父親になることが怖いという気持ちがどこかにあったんじゃないのかな。

 

あとは体の相性もよくありませんでした。結婚する前に何回かした時も痛くて、それを彼に伝えていたんです。彼もそれを言われるのが嫌だったみたい。もともとあまり自分の感情を語る人ではないので、何が原因だったのかよくわからないんですけどね。

 

セックスレスという以外は、普通の結婚生活を送っていました。お互い深入りしないという方が正しいですね。夫はゴルフや麻雀、パチンコと多趣味で、土日はどこかに出かけていました。私も自由に過ごしていたので、それは特に問題にならなかったんです。平日の夜もお互い好きなことをしていたので、家で一緒にごはんは食べていませんでした。そうしているうちに1年が過ぎて、このタイミングで子どもをつくろうと言っていた約束の日が来ました。そこで言われたひとことで、心が折れたんです」

 

＞＞彼に言われた衝撃のひとこととは？

セックスレスのセミナーにも参加。友だちの「早く別れろ」に背中を押され、離婚へ

「今日は子どもをつくると約束した日だと伝えたら『何言ってんの？　かんべんして』と言われたんです。このとき彼は37歳、私は34歳、結婚3年目。もうショックで、自暴自棄に。女性風俗を検索してみたり、元彼とごはんに行ったり、セックスレスのセミナーに出てみたりもしました。セミナーは微妙でしたね。夫婦関係に悩む人が集まってディスカッションをするんですけど、何も参考になりませんでした。いちばんの気分転換は友だちとごはんに行くことでした。そこで夫について相談してみたんです。

 

すごくびっくりされて『早く離婚しろ』って言われました。すぐには気持ちを切り替えることができなかったんですが、友だちは『別れた方がいい』とずっと言い続けて、背中を押してくれました。

 

4年くらいかかって、ようやく離婚しました。すっきりしましたね。やっと自分を取り戻せた！　という晴れ晴れとした気持ちでいっぱいでした。結局彼とのセックスレス期間は4年でした」

 

 

 

 

▶続きの【後編】では、離婚後のユイさんが二度目の結婚を決めた理由、セックスレス生活を振り返って気づいたこととは？についてお送りします

 

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※出典元：

＜文／綾部まと＞

 

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