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責め続けられる毎日。「うまくいかない事は、すべて私のせい?」モラハラ夫が何でも人のせいにする、5つの理由

OTONA SALONE / 2024年8月13日 20時0分

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。自分を大切にしてくれ、本当に優しい人だから結婚をしても幸せになれると信じていたのに、結婚した途端に優しい姿が全て嘘だったとわかり苦しんでいる女性がたくさんいます。

モラハラだとわかっていても、経済的理由や子どもの養育の問題、夫のモラハラが治り優しくなってくれるかもしれないという期待から離婚を決断できない方が多くいます。離婚を決意しても、実際に離婚の手続きを進めようとすると夫から拒否をされ調停や裁判にまで発展し、次第に心を病んでいってしまいます。モラハラの闇はとても深いものです。そんなモラハラについて長年に渡りカウンセリングを続けてきた私なりの対策をお伝えしています。

今回は何もかも自分が悪いと言われ、別居をした後に揺り戻しが起きたTさんについてお話しさせて頂きます。

 

なんでも私のせいにして責め立てる夫

Tさんは、初めて会ったときから、夫の魅力に惹かれていました。彼は優しく、頼りがいがあり、Tさんを大切にしてくれる男性だとその態度から感じていたのです。結婚当初は、二人の関係は順調でしたが、次第に夫の態度が変わり始めました。夫はことあるごとにどんなこともTさんのせいにするようになったのです。

 

「結婚当初、夫との未来に大きな希望を抱いていました。でも結婚して間もなく、夫の態度が変わり始めましたのです。夫は自分の失敗をすべて私のせいにするようになったのです。夫は朝なかなか起きられないんです。何度起こしても起きなくて、それで結局会社にギリギリの時間になってしまうと、『お前がちゃんと起こさないから遅れそうになったんだ』って私を怒鳴りつけるんです。私は当初、夫に反論していました。『私は起こしたのに、いくら起こしても起きなかったのはアナタじゃない』と言い返していたんです。でも夫は反論に耳を貸さずに、言い返せば返すほど、夫はさらに文句を浴びせるようになりました。」

モラハラからはなんでも人のせいにする方が多くいます。

その理由以下に5つにまとめて、簡単に説明します。

 

1. 感情が未熟
自分の感情をうまくコントロールできず、怒りやフラストレーションを妻にけてしまいます。妻のせいにすることで責任を回避し自分を落ち着かせようとするのです。

2. パーソナリティの問題
モラハラの方は自己愛性パーソナリティ障害などの性格的な問題がある場合も多くあります。自己愛性パーソナリティ障害の方は、自分のミスを認めたくないため、他人を攻撃して責任を逃れようとします。

3. ストレスやプレッシャー
仕事や生活でのストレスを上手に発散できないので、妻を責めることで自分のストレスを解消しようとします。

4. 過去のトラウマ
幼少期や過去に人から責められたことがトラウマになり、そのトラウマから自分を守るために妻を責める行動に繋がっています。

5. 力関係の問題
家庭内で自分が1番偉いと思い込み、自分の優位性を保つために妻を責め立て、責任を押し付けることで自分が1番力があると見せつけます。

これで、モラハラ夫がなぜ妻を責めるのかを簡単に理解できるかと思います。

 

 

病気になるのも私、子供の成績が悪いのも私のせい

「それ以外にも、夫が風邪を引いた時、『体調管理は妻の責任だ。俺が風邪を引いてしまうのは栄養管理が悪いからだ』と責められました。子供の成績が今ひとつの時も『母親として子供の勉強の管理ができないのは母親失格だ』と私を責め立てます。最初は夫の言うことはおかしいと思っていたのですが、いつも責め立てられ続けると、次第に『私が悪いのかもしれない』と思うようになり、自分を責め続ける日々が続きました。」

Tさんの夫は「お前が変われば、すべてうまくいく」と言い続け、Tさんを精神的に追い詰めていきました。Tさんは徐々に自己評価を下げ、夫の言うことを受け入れるようになっていったのです。

 

繰り返し責められると「自分が悪い」と思ってしまう理由には、いくつかの心理的な要因が関係しています。まず、責められると対立を避けようとする心理が働き、自分が悪いのかもしれないと考えることで、辛い状況から逃げることができます。

さらに、同じことを繰り返し言われると、それが真実だと思い込むようになる効果もあります。最初は疑問に感じていても、何度も責められることで、その言葉が次第に自分の中に染み込み、自分が悪いと感じるようになるのです。繰り返し責められることで自己評価も低下し、自分よりも相手の言葉を信じるようになります。こうした関係の中では、相手の意見に従うことが最善だと思ってしまうため、いつの間にか自分が悪いと思い込んでしまうのです

 

 

土下座の強要からこの関係はおかしいと目がさめる

「ある時夫が感染性胃腸炎にかかった時のことです。吐いたり下痢をしたり、とても辛い状況だったのはわかります。でも体調が回復したあと夫は『お前の健康管理が酷すぎる。だから俺があんなに辛い目にあったんだ。お前は俺に土下座して謝れ』と私の頭に手を置いて床に押し付けたのです。その瞬間、私の心の中でずっと張り詰めていた我慢の糸がプツッと切れました。私はその場で『もう私はあなたと暮らすのは無理です。家を出ていきます。離婚してください』と言い、すぐに荷物をまとめ始めました。」

 

ずっと夫からの暴言に耐えていたTさんですが、この瞬間に離婚を決意したのは、長い間積み重ねられてきた耐えがたい経験や感情が、夫の一言で一気に爆発したからだと思います。

「お前の健康管理が酷すぎる」という夫の言葉と、それに続く土下座を強制されるという行為は、まるで自分の尊厳や存在そのものを否定されたかのように感じられたのでしょう。私は自分自身の尊厳を守るために、これ以上夫と一緒にいることはできないと直感的に感じたのだと思います。この瞬間、心の中でずっと抱えていたものが、一気に表面化し、家を出ていくという行動に出たと思います。」

モラハラ夫と別れを決める瞬間は人それぞれですが、この出来事がTさんにとっての決断の時でした。自分が夫にされていることは普通ではないとやっと気がついたのです。

 

 

うまくいこないことは何でも妻のせいにする夫。そんなもんだと思い始めていたTさんでしたが、土下座を強要されたことで「これは普通じゃない」と気づき、家を出る決心をするまでの経緯をお届けしました。

▶続きの【後編】では、無事に家を出たTさんですが、2~3カ月したころに「ある衝動」が襲ってきます。モラハラ被害者にはよくある心理だといいますが、その正体とは? __▶▶▶▶▶

 

 

 

≪モラハラカウンセラー 麻野祐香さんの他の記事をチェック!≫

 

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