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東大生は「 賢いと思われなくていい」。上位5%の天才を目の当たりにして、秀才たちが気づくこと

OTONA SALONE / 2024年8月16日 11時1分

35歳から受験勉強を始め、38歳で東京大学に入学しました。

取材でよく聞かれるのは、勉強を続けるのは大変ではなかったか、仕事と両立するのは難しくなかったか、そしてなぜ東大を受験したのか。

大変だったし、難しかった。きっと聞く前から予想していたと思います。

しかし、なぜ受験したのかはその個人の背景や思考に依拠するので予想が難しい。だからこそ興味深い。ぼくだって、ぼく以外のおじさんをキャンパス内で見かけたら「どうして受験したのかな」と気になります。

 

本記事は、社会人になってから東大再受験をする人々と、自分を「賢く見せた人」がこの世の中にはいるが東大生にはそういった人はみかけない…ということについて、さんきゅう倉田さんに語っていただく【後編】です。

 

この記事の【前編】を読む◀ 私立上位の難関大学を出ても東大を再受験する層がいるのはなぜか? __◀◀◀◀◀

どんな手段を使ってでも賢いと思われたい人

その人は大学院生で、その大学の偏差値は決して高いとは言えません。ただ、その人自身は大学や大学院でしっかりと勉強を続け、自分の分野の専門知識があって、それを説明することも苦手としていません。

ただ、どんな場面でも賢いと思われたい。

みんなで議論をしていると、彼は自分の意見を言わず、因縁をつけて否定だけに徹します。

社会的な常識を無視すれば、どんな意見でも否定できるから、議論は永遠に終わりません。例えば、カラスは黒いということを前提に話を続けたとします。彼はおそらくこう言うでしょう。

「カラスって本当に黒いのかな。そこから疑うべきじゃないかな」

ぼんやり聞いていると深くて賢いことを言ってそうな気がします。

でも、議論を邪魔するのが目的であって、よりよい意見を引き出すために投げかけた疑問ではありません。彼自身も、「カラスは黒い」と思っているけれど、賢いと思われたい、議論に勝ちたい、“ ひろき ”だと思われたいという気持ちが強いので、否定を繰り返します。

「カラスは黒いし、議論の本質と関係ないから」

彼「議論の本質と関係ないからって、その前提を蔑ろしていいのかな」

このようにずっと邪魔してきます。そして勝った感じを出して、賢いと思ってもらいたいのです。

 

ぼくはよく東大生と議論します。そして、常に反駁を求めています。反駁によって自分の意見や行動を修正すると、思考がより良い方向へ向かうと信じているからです。そこには相手への信頼があります。良い意見をくれるという信頼です。そして自分の意見が相手のためになるという自分への信頼。

議論に勝ちたい人はそのような信頼を得られません。勝つために手段を選ばず、「こういう研究があって」などと嘘をつく可能性があるし、「自分の経験では」などと聞き手が否定のしようがないことを武器として使用するからです。

そういう議論をする人は東大にはいないし、そうやって他人の意見を蔑ろにしていると必ず自分の成長は止まります。

他人の意見聞き、それを尊重し、間違っていると思えば論拠を持って自分の意見を言う。そうすることで互いに成長し、良い関係が築けます。

「それってあなたの感想ですよね」と口に出した時点から、あなたは害をなすだけの広域指定ひろ◯きなのです。

 

 

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≪芸人・元国税局職員 さんきゅう倉田さんの他の記事をチェック!≫

 

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