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女性が「自分の体を愛する」ために必要なことって?自分軸で生きる、働くためのキーワード5つ【日産×オトナサローネ】#2

OTONA SALONE / 2024年8月29日 7時31分

「全国の女性がより快適に過ごせる世の中を創り出す」ことを理念とするイベント『Femtech japan / Femcare japan 2024』が、6月6日にアニヴェルセル 表参道で開催されました。

オトナサローネ 編集長である井一 が、日産自動車株式会社の野中 由美さんと対談したステージのお題は「自分軸で生きる、働く」。勤続42年、「働く女性の先輩」である野中さんは、これまでどのような工夫をなさってきたのでしょうか?

本記事では対談の内容をを丸ごとお届けします!

 

8割できたらほぼ完璧 次ページ

「8割できたらほぼ完璧」

野中:さっきのトイレットペーパーの話もですが、100パーセント自分が換えているわけじゃない。でもそれでいいのです、自分の中の勝手な標準だし。さきほどご紹介頂いたとおり、私のときには育休がなかったのですよね。子供を産んだことがある方は分かると思うのですけど、色んなところから色んななものが出ている状態で働いていました。

子供は生後2か月ぐらいから保育園に通うわけで、たくさん病気をもらってしまうのです。ですから、例えば「せっかくの夏休みだから、どこかに出かけよう」って旅行の計画を立てても、熱を出したり。

私も仕事が忙しくて、子どもの1歳の誕生日のとき、私が家に帰ることができたのは夜の9時。子供はもう眠そうにしているのだけれど、ケーキにロウソクを立てて、眠くてぐずっているのに「ふ~」って吹かせました。 そういうのが黒歴史としてビデオに残っていて……。母親である自分の都合で、 思った通りにものごとを進めるっていうことに、こだわりすぎていた気がします。

そういうことを、子育をしていく上で教えてもらったなと思います。

 

井一:(スライドを見ながら)この写真が、お子さん?お嬢様なのね。今おいくつなのでしょうか。

 

野中:今はもう33歳になりましたが、鈍感力の高い健康な娘に育っています。

 

井一:下の写真は、これは会社の課の皆さんですか?

 

野中:そうです。15年ぐらい前に、横浜工場で30名ぐらいの方と一緒に働いていました。本当にいいバランスで老若男女が混じっていまして、おじさんもいれば入ったばっかりの若い男性もいる、女性もいるというチームでした。人間同士ですから、合う合わないがありますし、言ったことがみんなに同じように伝わると思っていたらダメなんです。 そのときに、私が課長だとすると、一般の会社でいう係長さんみたいな人もいらっしゃって、 その方たちが私が言っていることをしっかり通訳してくださって、それで初めてみんなに伝わるということがありました。なので、私が言ったことの6割くらいをみんなが分かってくれて、周りの人が8割とか10割に高めてくれたらいいやと思っていました。

 

井一:この話が次のキーワードに繋がっていきます。

 

キーワード「自分が最速で◯◯をする」 次ページ

自分が最速で行動をする

井一:「自分が最速で行動をする」最速で行動するっていうのは、「自分が」ですか?

野中:私のポリシーは、仕事を楽しむこと。これを言うと「仕事なんて辛いですよ、楽しくないですよ」と言われるのですけど、さっき話した 30人のチームで「やったな」という感じ(達成感)を得るっていうのが、私の中の「楽しむ」なのです。「いいことも、悪いこともある」という、その中で自分が何をしていくのかっていうことを、第一に考えるようになってきました。

そのきっかけのひとつが、 2009年ぐらいだったと思うのですけども、メンタルの病気になる方が世の中で増えてきたのです。当時、会社に専門医がいてくだったおかげで「職業性ストレスモデル」(1970年代にアメリカで提唱)について知ることができて、そのおかげで自分にできることがパチってはまったのですよね。これは簡単に言うと、ストレスの要因には、 「仕事要因」と仕事以外があるということです。仕事以外というのは、プライベートのことですね。

 

で、それに対して「個人要因」っていうのは、本人の性格なのです。あんまり気にしない性格であるとか、人のフィードバックを気にする性格だとかです。あとは「緩衝要因」。これはいわゆる「ストレス発散」と言われるものですね。これらの均衡を保っていないと「ストレス反応」っていうのを起き始める。ようは「頭が痛い」とか「月曜日だけど会社行きたくない」とか「サザエさんの曲を聞いたら涙が出る」というような感じになる。

そういう現象が起こっているのにスルーしてしまうから病気になるのだということを説明されて、「おお、そうかそうか」と思ったのです。私はメーカーの人間なので、 品質だとか、物の量を決めるときに、そういうプロセスがあるのです。

なんらかの要因があって、それを解決すれば物が出るようになるっていうことと、 人の気持ちやコミュニケーションがあって、その結果が起こること。これらは同じことだと気付き、 私にできることは、ストレス要因の「仕事」をコントロールすることであると思いました。

 

例えばですけど、ある男性が家に帰ってお子さんをお風呂に入れなければならない。仕事が片付かないからって、私がその人の家に行ってお子さんをお風呂に入れてあげるわけにはいかないから、やっぱり彼がお風呂を入れられる時間に帰れるようにするっていうことが大事なのです。

皆がどういうコンディションであるかを知ることが、自分の役割であり仕事だと思っていました。

 

30人の部下全員のコンディションを把握するための方法とは 次ページ

井一:1つ前のスライドで、「ハイタッチでおはよう」というお話がありました。

 

野中:メンタルの研修を受けたとき、他の企業さんがハイタッチで挨拶しているというお話を聞きました。

ハイタッチって、私の性格と合っているなぁと思って、「明日からハイタッチで挨拶するから、みんなよろしく!」って言ったら、やっぱり「恥ずかしいから嫌です」っていう方がいて、それをなんとか説得してハイタッチを始めるようになりました。

一番良かったのは、自分がまずハイタッチしようって行くときに(ソフトタッチ)こんなんじゃダメじゃないですか。やっぱり……こう!(元気なハイタッチ)行くじゃないですか。自分の中でスイッチが必ず入る。30人と挨拶するのに、パチパチパチってスイッチが入っていくので、これはすごくありがたいことです。

そして普段ノッてくれる部下とハイタッチしたとき、様子が違うとすぐわかるんですね。すぐに「どうしたの?」って聞ける。あとは、例えばもともとハイタッチが嫌だって言っていた部下も、毎日ひかえめなタッチをしているのですが、それでも異変があれば、(ちょっとなんか変かな)って気付けるんですよね。

 

上司って席にいないことがあるから、自分では30人とちゃんとコミュニケーションが取れていると思っていても、取れていなかったりすることってありますよね。でも、ハイタッチだと全員の様子を見ることができる。 仕事でのコンディションも、仕事外の本人のコンディションも、すごくよくわかったのです。

これは私の成功体験です。自分で「良いな」と思ったことをやったら、やっぱよかったじゃん!って。他者評価ではなく、私が勝手に自分で決めている評価ですが。

 

井一:自己評価が大切なのですね。この話が次に繋がります。

「コミュニケーションっていうのは自己投資である」。自己投資の概念が出てきます。

 

 

 

 

 

≪OTONA SALONE編集部 星雅代さんの他の記事をチェック!≫

 

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