夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。自分を大切にしてくれ、本当に優しい人だから結婚をしても幸せになれると信じていたのに、結婚した途端に優しい姿が全て嘘だったとわかり苦しんでいる女性がたくさんいます。
モラハラだとわかっていても、経済的理由や子どもの養育の問題、夫のモラハラが治り優しくなってくれるかもしれないという期待から離婚を決断できない方が多くいます。離婚を決意しても、実際に離婚の手続きを進めようとすると夫から拒否をされ調停や裁判にまで発展し、次第に心を病んでいってしまいます。モラハラの闇はとても深いものです。そんなモラハラについて長年に渡りカウンセリングを続けてきた私なりの対策をお伝えしています。
今回は子供に恵まれないのは全て妻のせいだと責め立てる夫に、離婚を考え始めたR子さんのお話を書かせていただく【後編】です。
◀この記事の【前編】を読む◀渋滞も不妊もすべて都合が悪いことは妻のせいにする夫。連日続く暴言で体調がおかしくなり、ついには心療内科に通うことになったR子さん。__◀◀◀◀◀
精神的に安定したことで夫から離れる勇気を持てた
『私は精神的に精一杯だったんだと思います。何を言われようと夫がいないと生きていけないと信じ込んでいたので、とにかく我慢しないといけないと毎日歯を食いしばって耐えていたのです。でも心療内科で先生とお話をすることと、辛い体調やマイナスの考え方もお薬を処方していただいたことで見違えるように変わってきたのです。夫から「お前は俺以外に相手にされない」といつもいわれていましたが、今は私は人から大切にされるべき人間だと思えるようになったのです。夫と一緒にいた期間で、すっかりと自己肯定感を打ち砕かれていましたが、私は夫に馬鹿にされるような人間ではない、自分は大切にされるべき人間だと思えるようになりました。自分に自信を持てたことで、家を出る準備と、離婚調停の準備を夫にわからないように同時に進めています。』
自己肯定感を取り戻すことで、離婚を選ぶことが選択できるようになります。それは、モラハラ被害者が自分自身の価値を再認識し、自分はモラハラ夫の支配下にいなくても生きていけるとわかるからです。モラハラを受け続けると、自己価値が低下し、相手に依存しがちになりますが、自己肯定感が高まることで「自分には幸せになる権利がある」と自覚するようになります。
自己肯定感が高くなると、相手の評価や支配に頼らず、自分自身の力で未来を切り開く決意が生まれるのです。また、離婚後の生活に対する恐れや不安も、「自分ならやっていける」という前向きな姿勢に変わり、不安を乗り越える力となっていきます。
R子さんは、心療内科の受診をきっかけに自己肯定感を取り戻し、健全な人間関係を築くための意識が芽生え、愛情や尊敬が一切なく、ただモラハラ夫の暴言に耐えている結婚生活から抜け出すきっかけができました。
自己肯定感を持つことは、自分の人生をコントロールし、新たなスタートを切るための強力な原動力となります。
今自分に自信が持てずにモラハラ夫の支配下に置かれている方は、どなたかに相談することをお勧めします。
≪モラハラカウンセラー 麻野祐香さんの他の記事をチェック!≫