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朝ごはんに「バナナ」と「キムチ」、どっちがやせると思う?(後編)【オートミールブームの仕掛け人・大妻女子大学教授に聞いた】

OTONA SALONE / 2024年10月17日 20時46分

ダイエットのキーワードとして今外せない「腸活」。

「腸活をするなら食物繊維を積極的にとるべし!」と知っている人は多いですよね。食物繊維にもさまざまな種類があることをご存じですか?

 

そこで登場した注目のキーワードが、「発酵性食物繊維」です。「バナナ」vs「キムチ」の話もこれに深く関係します。

 

オトナサローネでは、更年期世代である読者にこそダイエットや健康の観点から「腸活」が必要!ということで、日本美腸協会の主催したトークイベント『腸の力がアップする美腸食革命』に潜入。取材を敢行しました。

 

例えばバナナとキムチを比べると、発酵性食物繊維と発酵食品という違いがあり、バナナの方が短鎖脂肪酸を生み出し、やせやすいのです。

ダイエットを助ける「発酵性食物繊維」が豊富に含まれる食材は、バナナ以外にもたくさんあります。

 

◀◀前のページ バナナに含まれる 「発酵性食物繊維」が、体脂肪を減らし、代謝もアップする「短鎖脂肪酸」を生み出す

 

たくさん食べて更年期世代のダイエットを加速。「発酵性食物繊維」の代表食材は? 

発酵性食物繊維は、大麦やごぼうなどに含まれる「水溶性食物繊維」小麦全粒粉や玄米などに含まれる「不溶性食物繊維」いも類や豆類、穀類に含まれる「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」の大きく3種類です。具体的な、発酵性食物繊維が含まれる食品をご紹介します。

 

穀類……大麦、オートミール、小麦全粒粉、ライ麦、玄米など

野菜、果物……バナナ、キウイ、モロヘイヤ、オクラ、タマネギ、ごぼう、らっきょう、とうもろこし、アボカドなど

豆類……大豆、小豆など

海藻類……わかめ、のり、昆布、もずく、めかぶ、ひじきなど、

いも類……さつまいも、ジャガイモ、長いもなど

 

腸の入り口から奥深くまで、エサとして食べられる場所が違う。いろんな発酵性食物繊維の食材を食べることがコツ

いくつも種類のある発酵性食物繊維ですが、繊維の長さにより、善玉菌のエサになって分解され発酵する場所が異なることが特徴です。具体的な場所は、イヌリンや難消化性オリゴ糖は腸の入り口あたり、β-グルカンやペクチンは腸の中央あたり、不溶性食物繊維のアラビノキシランやレジスタントスターチは腸の奥深くまで届いて、善玉菌のエサになり発酵することが知られています。

 

そのため、エサが広く行き渡り腸全体で短鎖脂肪酸がつくられるように、さまざまな種類の発酵性食物繊維を食べると良いでしょう。

 

>>今日から実践して。ダイエットの味方!「発酵性食物繊維」を効率よくとる3つのポイントとは

【まとめ】発酵性食物繊維を効率よくとる。具体的に実践しやすい3つのポイントをおさらい!

発酵性食物繊維のとり方のポイントを、3つご紹介します。工夫して、より簡単に多くの量を摂取しましょう。毎日続けることも大切です。

 

ポイント1 繊維の長さによって発酵する場所が違うので、さまざまな種類の発酵性食物繊維をとる

 

ポイント2 主食に、発酵性食物繊維を取り入れてもOK。穀類からは量がとりやすい。

 

ポイント3 発酵食品と一緒にとる。発酵性食物繊維と発酵食品は合わせてとると、短鎖脂肪酸を生み出す効果が倍増する。

 

ポイント3の発酵食品は、乳酸菌やビフィズス菌などを含むヨーグルトがおすすめです。ただし、発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は胃酸の働きで死んでしまうタイプと、生きて腸に届くことが証明されているタイプがあります。(プロバイオティクスヨーグルトと表示されるタイプ)。しかし、届いたとしても腸を通過するだけで、定着するわけではありません。そのため毎日食べ続けることが必要です。

 

発酵性食物繊維と発酵食品、一緒だと思ってない? ヨーグルトだけでは不十分

発酵性食物繊維と発酵食品を、同じようなものと勘違いしている人は少なくありません。

発酵性食物繊維は、腸内で発酵する食物繊維のこと。

発酵食品は、食べ物に含まれる糖質やタンパク質を、乳酸菌や酵母、麹菌、納豆菌などの微生物が分解してつくられる食品のことです。ヨーグルト、キムチ、納豆などがよく知られています。

 

例えばバナナとキムチを比べると、発酵性食物繊維と発酵食品という違いがあり、バナナの方が短鎖脂肪酸を生み出し、やせやすいのです。

 

今まで、ヨーグルトや納豆だけを食べて健康増進に満足していた人も多いのではないでしょうか。今日からは発酵性食物繊維をプラスして、効率よく体内で短鎖脂肪酸を生み出してください。ダイエットにつながる上、健康増進もサポートします。気持ちも前向きになるに違いありません。「体が軽くなった!」「体の調子がいい」なんて、うれしい変化を期待しましょう。

【取材協力】大妻女子大学家政学部食物学科 青江誠一郎教授

農学博士。日本人の穀物由来の食物繊維摂取量の増加を促す栄養指導を推進する。教育に寄与し、生活習慣病の予防と健康寿命の延伸にも貢献している。食物繊維の権威であり、オートミールの仕掛け人。令和4年度日本栄養・食糧学会「学会賞」を受賞。

 

≪ライター 内藤綾子さんの他の記事をチェック!≫

 

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