「苦労させたくなかっただけなのに」良かれと思って塾に行かせていた母に、子どもが「受験ストレス」で爆発!
OTONA SALONE / 2024年9月14日 18時1分
子どもの将来を心配して、小さい頃から塾へ通わせる親は多いですよね。ただ、いくら塾に通わせたからといって、必ずしも第一志望の学校に合格するとは限らないもの。むしろ親が過干渉になりすぎることで、親子関係が壊れてしまうというパターンもあるようです。
本記事は、教育熱心になったばかりに親子関係が崩壊してしまったと語る女性のエピソードを紹介する【後編】です。
◀この記事の【前編】を読む◀パートに出てもロクに稼げない母親が、娘に同じ苦労をさせたくないと思うようになって「教育ママ」に…。 __◀◀◀◀◀
「努力が足りない」という言葉に、ブチ切れた娘
娘さんはリビングに置いてある植木鉢を持ち、突然「ウワーッ」と叫びながら壁めがけて投げつけたそうです。部屋いっぱいに土が散乱する様子を見て、聖子さんは驚きで身動きが取れなかったとか。
「なんで、そんなことをするの。片付けなさい」と叱ると、娘はその場で泣き崩れたとのことでした。もしかすると、一生懸命勉強をしているように見えなかっただけで、本当は彼女なりに勉強していたのかもしれませんよね。
にも関わらず「努力が足りない」と決めつけてしまうのは、ちょっと乱暴な気もします。もし娘さんが陰ながら努力をしていた場合、そんなふうに言われたらキレられても仕方ないのではないでしょうか。
ただどんな理由があれど、暴力的に植木鉢を投げて、部屋を汚すのはよくありません。そこで聖子さんは、娘に向かって「自分の始末は、自分で行いなさい」と強い口調できっぱり言い放ったそう。
すると娘から、思いもよらない言葉が返ってきたのです。
「ずっと、勉強しろと言われてきたのがプレッシャーだった。本当は、そんなに勉強好きじゃなかったし。やりたいこともあったのに」
目に涙を浮かべながら、娘さんはそう言い放ったそう。その時に、ようやく聖子さんは「ハッ」としたのだとか。思い起こせば、娘さんの「やりたいこと」について、一度も聞いたことがありませんでした。
受験の失敗がきっかけで、娘の本心に触れることができた
娘のやりたいことよりも、自身の「いい学校に出て、苦労して欲しくない」というエゴを優先してきたことに、ようやくここで気づいたと聖子さんは語ります。
その出来事から、娘さんと積極的にコミュニケーションを取るようにしたそうです。
今やりたいこと、興味のあること、将来はどんな仕事をしたいのかなどなど……これまでにないほど会話を交わしたと言います。まずは、娘さんの考えを知るよう努めたました。そして、その考えをなるべく尊重するように話を進めていったのだとか。
受験を失敗した娘さんは1年浪人して、翌年は見事第一志望の大学へと進学しました。ただ、その学校は昨年受験したところではなく、娘さんが学びたい専門領域の知識が身につく学校とのこと。決して有名な大学という訳ではありませんが、楽しそうに勉強している娘を見て、聖子さんはほっと胸を撫でおろしているそうです。
子どもの教育に熱心になると、自分のエゴが入ってしまうこともあるでしょう。ただ、いくら親が干渉しても、子どもに勉強への意欲がなければ意味がありません。勉強させたいなら「勉強しなさい」と叱るよりも、まずは勉強したくなるように促すことも大切といえるでしょう。
今回の例であれば、聖子さんが「娘の本当にやりたいこと」を探り、その道へいくことを応援したことが良かったのではないでしょうか。子どもの進路は親の見栄より、「本人のやりたいこと」にフォーカスし、親はそれをサポートしていくことが大切なのかもしれません。
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