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「子どもに『セックスってなに?』と聞かれたらどう答えればいいのか?」早くから心の準備をしておくことが何より大事です

OTONA SALONE / 2024年9月17日 21時1分

先日ママ友30人ほどの飲み会に参加したのですが、その席での話題の一つが「性教育どうしてる?」でした。男児ママ女児ママそれぞれが「ウチの事情」を語る中、全員が深く賛同したのが、看護師歴30年のママ・トモコさんが語ってくれた方針です。その「お見事」としか言いようのない内容を改めて教えてもらいました。

 

前編記事『看護師ママは「性」をどう教えた?「我が子に『パパとママもセックスしたの?』と聞かれた日」』に続く後編です。

下の娘はもっと早く、もっとストレートに質問してきた

いっぽう、下の3年生の娘、アスカは、下の子らしい耳年増で、要領もいいので問題のある動画も勝手に見てしまいます。実はミキの質問の話を聞いた夫がどうしても自分もこの話題にコミットしたいと感じたようで、子煩悩な彼は書店で丁寧に性教育の本を選び、ミキに渡していました。でも、その本を実際じっくりと読んだのはアスカでした。

 

アスカの中ではセックスという行為への興味が高まっていたようで、今年の夏休みの終わりにミキが初潮を迎えた際、「ママ、お姉ちゃんに生理がきたってことは、もう妊娠するの?」とストレートに私に質問しました。

 

「うーん、すぐ妊娠するわけじゃないんだよね。もしもいま妊娠したらすごく体に負担がかかるし、まだできないよ」「でも、セックスしたらできるんでしょ?」「うーん、まだ結婚できないしね。セックスはできなくはないけど、それは本物のセックスじゃないんだよ」「じゃあどうするの?」。隣でミキは笑っていましたが、もう教えてもいいなと思ったので、ここで2人に向けて話しました。

 

「女性には(病気の方を除いて)3つの穴があります。動物園でサルの交尾を見たことがありますが、人間も同じことをするんだよ」「ええええっ」「卵子に精子を出合わせるためには結合しないとだめで、魚の中には精子を卵の上に振りかけるのもいるけど、人間は哺乳類だからメスの体にオスがおちんちんを挿入するんだよ。これを聞いてオエって思うかもしれないけれど、それはそう感じてよいです。少し前にお姉ちゃんには話したけど、やがてこれを気持ち悪く思わないないときがくるんだよ」

 

アスカは耳年増なだけあってすぐ飲み込み、次の質問を繰り出しました。

 

「なんでセックスってしちゃいけないとか、恥ずかしいことだって言ったりするの? 男はすごくしたがるって言うのはなんでなの?」……子どもらしい素直な疑問ですよね、なぜセックスがタブー視されるのか、セックスとはいいことなの悪いことなのか。私の答えは以下の通りでした。

 

「男の人、動物のオスもだけど、彼らには本能として自分の子孫を残したい気持ちが強くあり、遺伝子をばらまこうとします。食欲、睡眠欲と同じランクの欲に性欲があるの。だけど、ばらまいてどんどん妊娠させたら、世の中その人の子孫だらけになっちゃうよね。仮にその遺伝子がイマイチだったら、その動物は滅ぶってのはわかる?」

 

「ああ、わかる、ダメなやつの子孫ばっかりになったら滅ぶのはわかるよ」

 

「だから逆に、女性にはいい子孫を残さないとならない本能があり、やたらめったらふりかけるのはノーだと選別する本能があるんだよ。だけど、やたらめったらしようとする本能が男性にはあるから、女性も相手任せにせずに自分で守らなきゃならないの。タブー視されるのは、その話をしちゃいけないとか、いいこと・悪いことというわけではなくて、そのやたらめったらしようとする本能の部分を抑制するために、あまり表立ってそういう話をすると恥ずかしいよね、羞恥心を持ちましょうという文化が日本にはあるんだなとママは思うよ」

 

こういうとき、子どもが知りたいのは「自分の立ち位置」だと思うのです。親にセックスの話を聞くとき、私は興味があるから聞きたいけれど、子どもとして聞いていいんだろうかというところから葛藤が始まります。これをママに聞いたら怒られるのかな?という葛藤です。なので、普段から言いづらそうなことを聞いてくるとき、私は聞いてきたことを褒めるでもなくダメとも言わず、「そこに疑問を持つのは当たり前だよ」ということをいつも最初に伝えています。どんなことでも、聞きにくいことでも、どうぞ自然に聞いてくださいという態度を心がけてきました。

 

もし我が子が男児だったら、母としてどう答えた可能性があるか?

さて、以上は姉妹を持ち、母も姉妹という、女系の家に育った私だから考えていたことなのかもしれません。もし私に男の子がいたら……? 「え、パパが話してよ?」と思ったかもしれないけれど、でもやっぱり職業柄同じように教えたかもしれません。

 

男の子の場合、まず「女の子に手をあげるな」ということを教えるのかもしれませんが、いっぽう、男の子も自分を守らないとなりませんよね。自分の本能に負けて犯罪者になってしまうというのは、もし自分に男児がいたらもっとも怖いことの一つだろうと思うから。

 

「夢精する子もしない子もいるけど、6年生なら精通している子が多いのだろうし、それは当たり前なんだよ、セックスしたいと思うのも当たり前なんだよ。ただ、女性には選ぶ権利があるし、男性はその気持ちを理解するのが動物ではない人間の理性だから、そこをきちっと踏まえようね。そして、あなたはまだ子孫を残していいほどに人間ができていないはずだから、ちゃんと行動はわきまえようね」

 

そしてもうひとつ。

 

「きっと自慰をしたくなると思うから、それはママの見えないところでしてね。仮にママはそれを見てもびっくりしない、自然なことだと受け止めるから恥ずかしいと思わなくていいけれど、それでもきっとあなたが気まずいだろうから。ママはもし見ても絶対に見なかったふりをするから無理に隠さないでいい、でもできればなるべく見せないように自分で片付けてね。これは尊厳の問題で、わざわざお互い知らせる必要のないことだからね」

 

ただ、こればかりは実際に男児と日常一緒に暮らしていないとわからないから、逆にみなさんはどう教えたか私も知りたいです。教えてください。

 

【編集部より】あなたはどのように「性の話」を子どもに教えましたか?アンケートで教えてください!こちらから

 

≪OTONA SALONE編集長 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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