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女親は男児にどのタイミングで「性」を教えた?「小2のとき、カブトムシの交尾をきっかけに。書籍が大活躍でした」

OTONA SALONE / 2024年9月30日 12時31分

こんにちは、オトナサローネ井一です。現在、私の娘は小学校6年生。3年生ごろからママ友の会話に「子どもと性」が登場するようになりました。

 

最初は3年生の頃の「下着どうする?」、いわゆるファーストブラ問題。4年に入ると初潮、むだ毛処理が話題になり、6年の現在ではPMSやPMDD、生理痛対応、ホルモンに関連するであろう登校渋りや摂食障害、そしてついに「性交渉をどう伝えるか」がやってきました。年を経るごとに一段階ずつ踏み込んだ話が登場するダンジョンマスター気分ですが、もしかして私が親として何かを「教える」のはこれが最後のトピックスなのかもしれないと寂しくも思います。

 

さて、私たち40代50代が子どもだったころと現代は環境がまったく違います。まず、子どもが情報源にしているのは第三者の目が入った雑誌や書籍ではなく、玉石混合のyoutubeやtiktok、ウェブ記事です。何より、子どもを取り巻く医療も教育も大きく変化しているため、「目指すべき地点」がかなり違います。昔のような「性的なものは不適切だから排除」ではなく、「自分の尊厳を保つための心構えを教えねばならぬ」になっています。

 

このシリーズは私のママ友からスタートして、同世代の子どもを持つママたちが「子どもと性」という難問題にどう対処していったか、次のママたちがよりよい方法を見つけ出せるように伝言していくのが目的です。文末に募集もあります、どうぞ「子どもによりよくお伝えするための事典」を目標に、みなさまのお話をお聞かせください。

 

#1は女児ママのケースでした(こちらから)。今回の#2は男児ママが登場します。

【小学生の子どもに性をどう教えるか#2】前編

小1、カブトムシの交尾から「人間の交尾は結婚なの?」。突然すぎて何も答えられなかった

こんにちは。小6のひとり息子、夫の3人で暮らすアキコです。現在は家事に専念していますが、来年息子が中学に進学したら仕事を再開しようと思っています。

 

前回のお話のトモコさん(こちらから)は私のママ友でもあり、女児の場合はそういうふうにお話するんだ!と驚きを持って読みました。パパのコミットがうらやましかった(笑)。私たち女性にとって男性はそもそも存在すべてが謎なので、特に性の教育だなんて手探りの部分が大きいと思います。これからのママの参考になると嬉しいです。

 

さて、我が家のひとり息子、コウキは、絵を描くことと折り紙とサッカーが大好きな、よく喋る賑やかな男子です。図鑑を丸暗記するタイプで観察力も高く、生半可な返事をすると「それは違うよ」と言い返されかねない緊張感が日頃からあります。

 

私の場合、コウキが幼稚園のときに、小学生のお兄ちゃんがいるママ友から「性的なことは早めに教えたほうがいいよ」とアドバイスをもらったのが最初でした。小学校に進むころから性的なことに関心が出てくるけれど、あらかじめ知識があるとフーン、このこと?で済むからと。

 

対象が何であれ男児の興味関心は「知らないこと」ほど掻き立てられる傾向がありますよね。何も知らないまま「性」に出あってしまうと突き詰めて執着しかねないから、それを回避するため、早めに小出しに教えておいたほうがいいよ、と。頷くことだらけだったので、私も早めにしよう……と意識はしていました。

 

コウキ自身は、幼稚園年長の夏にカブトムシの交尾を目にしたことが、生物学的な繁殖に対する興味の第一歩でした。虫や動物が好きで図鑑をずっと読んでいる子で、夏に軽井沢でつかまえたカブトムシを飼ってみたら「交尾してる」。「ママ、静かにね、気が散ったらやめちゃうから」と言われて、本質をわかっていらっしゃると思いました(笑)。

 

翌年、小学校1年生の夏に突如として「人間の交尾は結婚なの?」と聞かれたのが、私にとってのこの問題の実技スタート地点となりました。あまりに突然すぎてまったく準備ができておらず、その場では「結婚だけじゃないんだけどね……」と濁してしまいましたが、そこからは折に触れてどうやって伝えようかな、と迷って迷って。

 

そうこうするうちに2020年、2年生に進学するとき世界はコロナ禍に突入しました。

 

書籍を介在させるのはとってもおすすめ、「代名詞だのみにならない」単語を伝えられます

『赤ちゃんはどこからくるの?』のじまなみ・著 1,430円(10%税込)/幻冬舎

そんな中、夫が「ちょうどいい本が出たよ」と買って帰ってきてくれました。コロナで休校中の4月5月、ステイホームで家族で話す時間がたっぷりあったころです。ちょうど学校からのお便りにプライベートゾーンにまつわる書籍が載っていたこともあり、学校側がこう書くのであればもう教えていいのかな?と思って。

 

その書籍を本棚に置いたら、ちょうど本人も興味を持ち始めた直後でしたから、手にとって読んでくれました。何もない状態で親が突然「性ってね」とは言えないですよね、だから書籍はとてもよいきっかけになりました。

 

なにより書籍の利点は、「ナニが」とか「アレをすると」のような代名詞を使わずに済むこと。子どもが混乱しません。また、口で話すよりも図や絵があったほうがわかります。言葉だけではなかなか伝わりませんから、図解のある書籍がベストだと痛感しました。

 

そして、本を読んだコウキが何を親に質問したかというと……その本の中の、性交の方法でした。裸の男女が抱き合い、挿入がなされている図をいやらしさのない笑顔で描いた、考え得る限りベストな解説の絵です。それを見て、「ママ、こんなふうにするの?」と驚いて聞きにきたのです。

 

今回は私も準備ができていましたから、さらっと「そうだよ」と答えました。とはいえ、いきなり体位について聞かれるとは思ってなかったので、やはりどれだけ心構えをしても足りることはないのだなと思いました(笑)。

 

きっと1年2年たてば羞恥心が出て親に聞けなくなってしまうから、小学校低学年でこのきっかけをつかめてよかったなと思います。とはいえ、この時点のコウキは性が快楽につながることを実感として知りませんから、なぜ高校生くらいからみんなが性行為へ走るのか、説明しても理解は難しいようでした。表面なことしか言えませんでしたが、それでも、こうしたら子どもができるんだよ、それにはいろいろなリスクがあるんだよ、子どもができることは幸せではあるけれど、実際には幸せなことばかりではないんだよということを伝えました。

 

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つづき>>>具体的にどのタイミングで、どの言葉で話をしたか?そして、2年後にわかった「理解度」とは?

 

≪OTONA SALONE編集長 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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