「プロポーズは男性からするものでしょ。どうしてしてこない?」10年間つきあっている「煮え切らない彼」が結婚を決めた理由とは?
OTONA SALONE / 2024年10月9日 17時0分
25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。
今回は、結婚に煮え切らない彼との関係に悩む女性の婚活ストーリーを紹介します。
【働く女性の婚活百景 #24】 前編
※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しております。
10年間つきあってもプロポーズをしてくれない彼とは別れるべき?
35歳のE子さんは、地元の大学を卒業後、飲料メーカーで営業事務の仕事をしています。
5年前に父親を亡くし、母親と兄と3人で実家暮らし。土地柄もあるのか、同世代の友人や知人はほとんど家庭を持っており、母親からは「どちらでもいいから早く結婚してちょうだい」とせかされています。
E子さんには、長くつきあっている同級生の恋人がいます。地元の友達とのバーベキューで出会った彼は、高校の教師。仕事が忙しい上に、マイペースな性格の彼には振り回されることも多く、何度か別れたり、よりを戻したりしながら、気づけば10年近いつきあいになります。気心も知れていますし、彼と一緒にいるのは楽しくて、E子さんはそろそろ結婚したいと思っています。
2人とも35歳。結婚するつもりなら、してもいい年齢のはずですが、彼の口からは一向に結婚の話が出ません。
それとなく共通の友人の結婚や出産の話題を出したり、親から「いつ家を出るの?」と言われていることを伝えたりしましたが、彼はのらりくらり。煮え切らない彼に、いら立ちを覚えたE子さんは、「煮え切らない彼とはきっぱり別れて、婚活をする!」と決意して、私のところへやってきました。
友達にも「いい人がいたら紹介して」と頼んでいたので、何人かの男性を紹介してもらいましたが、やはり長年つきあってきた彼の存在は大きくて、ほかの男性になかなか目が向かないそうです。そして、他の人に会えば会うほど、「やっぱり彼がいい」という思いが強くなっていったのだそうです。
「煮え切らない彼」が「すてきなパートナー」に
私は、E子さんにまず一番大事なことを確認しました。
「E子さんは、彼に『あなたと結婚したい』という意思を言葉で伝えましたか?」
E子さんの答えはNO。その理由を尋ねると、「プロポーズは男性のほうからするものですよね?それに、結婚を迫るようなことをして、相手に引かれたら立ち直れないですし…」と言葉を濁します。
これでは、のらりくらりとしているのはお互い様です。
途中でいろいろあったとしても、10年間も交際している同士が結婚の意思を確認するのに、遠回しな言い方をするメリットはありません。
「友達にお子さんができたんだって」とか「母が、いつまで実家に住むつもりなのと聞いてくるの」とか、E子さんにしてみたら「結婚したい」という気持ちを匂わせているつもりかもしれませんが、相手にはまったく伝わっていないかもしれません。
「私は、あなたと結婚したいと思っている」という意思は、きちんと言葉にしなければ伝わらないのです。
もうひとつ、E子さんと話していて気になることがありました。
「どうして彼と結婚したいのですか?」と質問したところ、返ってきたのは「もう長いつきあいだから」とか「気心が知れているから」とか、なんだか雑な答えばかり。照れ隠しなのかもしれませんが、そうだとしたらその「照れ」は不要です。
E子さんの言葉からは、「どうしても彼と結婚したい」という思いが伝わってきません。それでは、彼だって「どうしてもE子さんと結婚したい」とは思えないのではないでしょうか。どんなに長いつきあいであろうと、自分を尊敬し、大切に思ってくれない相手と「結婚したい」とまでは思えません。
「彼のいいところは?」と尋ねてみると、E子さんは彼のいいところや好きなところを次々と挙げてくれました。
「歴史に詳しくて話がおもしろいところ」「アウトドアでは率先して働いてくれるところ」「手先が器用なところ」「勤務先の学校の生徒たちと仲がいいところ」何より「E子さんを大切にしてくれるところ」。
E子さんが話してくれた彼は、とてもすてきな男性です。そういう彼だからこそ、10年もつきあってきたのですよね。
「そんなあなたのことを尊敬しているし、大切に思っている」「あなたは教育界になくてはならない人だと思う」「あなたと家族になって、一緒に子どもを育てたい」どれもE子さんの本心です。それを言葉にして彼に伝えましょう、と私はE子さんにアドバイスしました。
E子さんが自分の意思を伝えたことをきっかけに、結婚の話がとんとんと進みました。
すぐに子どもを授かって、現在は家族3人で暮らしています。想像していた以上に彼は子煩悩で、E子さんは「あのとき、結婚したいと告げてよかったです」と振り返ります。
初めて私と話をしたとき、E子さんは彼のことを「10年もつきあっているのに結婚を考えてくれない煮え切らない人」と評価していました。けれど、彼のいいところを認めて、相手にもそれを伝えることで、「煮え切らない彼」は「10年間ずっと好きな、すてきなパートナー」になったのです。
▶次のページ【後編】▶「結婚したい」という言葉は相手へのプレッシャーになる? アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんにくわしくお伺いしました 。 __▶▶▶▶▶
『アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーが教える
結局、理想を下げない女が選ばれる』
(伊藤友美 著 / フォレスト出版)
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