「未来がないから楽しい」DVを乗り越えた44歳バツイチ女性が、23歳の彼に求めるものは【体験談】
OTONA SALONE / 2024年10月8日 20時1分
同乗していた自動車で「心中未遂」され入院したことで、夫以外の人と関わるようになり、10年間にも及ぶDVから逃れることができたCさん44歳。母親の力を借りて離婚が成立しましたが、その後はDVによる後遺症に苦しめられました。
◀◀前編、「私を溺愛する彼」がDV夫に。10年にわたる壮絶な日々の終止符は、まさかの「心中未遂」
【マッチングアプリに集まる「バツあり女性」たち】#3 後編
「男性恐怖症」と向き合った8年間
10年間の結婚生活を終え、31歳になったCさん。新しい道を歩みたいと思うも、男性恐怖症に苦しめられるように。「スーパーで働いていましたが、男性客が近くにいると手が震え、話しかけられると動悸がしました。店長が男性だったので、指示されるときでも地獄でした」
耐え切れなくなったCさんは友人に相談。「カウンセリングを受けてみたら?」と言われ、メンタルクリニックへ。すると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)による男性恐怖症であると診断され、カウンセリングを受けることになりました。
「トラウマ治療は時間がかかるようです。一度、精神科で精神薬も出してもらいましたが眠気などの副作用が強くて……。私には臨床心理士とのカウンセリングのほうが合っていました」
8年ほど治療を続けるうちに男性恐怖症の症状は、少しずつやわらいでいったそう。「人肌が恋しい」と思えるようにもなりましたが、新しい恋をすることは怖く、どう生きればいいのかと悩むようになっていきました。
「リハビリ」として無料マッチングアプリを利用するように
8年間のカウンセリングによって男性恐怖症の症状がやわらぐも、恋をするのはまだ怖く感じられたCさん。41歳のころ、将来の生き方に悩み、既婚の女友だちに自分の気持ちを泣きながら話しました。
すると、友人は「あんなひどいDVを経験したんだから、出会いが怖くなるのは当たり前だよ! まずはリハビリとして、マッチングアアプリとかでいろんな男の人と話すことから始めてみたら? 世の中、あんなDV男だけじゃないんだってわかったら少し安心できて、再婚したいとも思える日が来るんじゃない?」とアドバイスしてくれたそう。
そこで、Cさんは初めてマッチングアプリを利用しました。最初は一般的な婚活用のマッチングアプリをダウンロードしましたが、結婚を目的とするギラギラした世界が合わないと感じ、色々なマッチングアプリを使ってみることに。
「その中で、一番気楽に使えそうだなと思えたのが無料のマッチングアプリでした。暇つぶし感覚で使っている人や時間があいたときに電話だけしたいという人もいて、リハビリにはちょうどいいと思えたんです」
一般的な婚活アプリはマッチング後、あまり時間を置かずに対面するのが暗黙のルールとなっています。しかし、Cさんいわく、無料のマッチングアプリはそうでないそう。
「3年くらい利用していますが、私はこれまでに1度も男の人と会っていません。何週間かメッセージのやり取りやアプリ内の電話をしただけで会うなんて怖すぎる。私には無理です」
>>「未来がないから楽しい」21歳下の男性との関係
「未来がないから楽しい」21歳下の男性との関係
人恋しさを感じたことから無料マッチングアプリでさまざまな男性とメッセージのやり取りや電話をし、男性に慣れるリハビリをし始めたCさん。3年間、無料マッチングアプリを使用するも、これまでに会った男性はゼロ。ただし、半年ほどトークのやりとりを続けている男性はいます。その男性はなんと、Cさんより21歳下の23歳。
「ほかの男性はすぐに関係を進展させようとしたり、下ネタばかり送ってきたりしましたが、彼はちゃんと話を聞いてくれました。彼とだけ、長くやり取りが続いています。歳が離れすぎているから、恋愛対象だとは思っていません。でも時折、「女の子なんだから気をつけてね」と女性扱いしてくれたり、「ずっとつながっていたいからアプリからいなくならないで」と疑似恋愛のようなやりとりもしてくれたりするから、女としてうれしくなるんです」
そう話すCさんは彼との関係を「未来がないことがわかっているからこそ楽しめるもの」と思っています。
「私は”彩り”としてデートできる相手がいれば、それでいいのかも。始めたころは再婚できたらいいなと少し思っていましたが、色々な男性と話す中で男性恐怖症が完全に治っていないことに気づきました。カウンセリングは自費診療なので、金銭的に厳しくて今は行けていません。恋愛とか結婚とか、男性と親密になりすぎるのはやっぱり怖いから、リハビリ感覚で関わるくらいがちょうどいいのかもしれません」
もし、年下の彼に彼女ができたらさみしくなるだろうな……そう思う日はあるものの、Cさんは「私だけを見ていて」や「ずっと連絡を取っていたい」などの言葉は言わないように意識しているそう。
「そういう言葉で人の心をつなぎとめるのは、私にしがみついていた元夫みたいで嫌なんです。私は元夫みたいに、誰かがいないと生きていけない人間には絶対になりたくない。だから、さみしくなったときは、『ひとりで強く生きていくんでしょ? あなたなら大丈夫だよ』と自分に言い聞かせています」
そう話す一方、いまCさんは年下の彼と交わした“ある約束”を楽しみにしながら生きていると言います。
「この前、1年やり取りが続いたら1回会おうと話し合ったんです。お互いの顔写真はずっと前に送り合ったけど、実際に会ったら『思っていたよりもおばさんだな』って、きっと幻滅されるでしょうね。それでも、1回直接話してみたいです。無料のマッチングアプリは私にとって、生活のハリですね(笑)」
彼との関係は、友達以上恋人未満でいい。ただ、未来はわからないからこそ、目の前のことを全力で楽しんでいきたい。目をキラキラさせながら、そう話すCさんの姿からは彼女が持つたくましさや強さが伝わってきました。
警視庁の調査によると、2023年に寄せられた配偶者による暴力相談などの相談件数は、9,092件と前年から703件(8.4%)も増加しています※。家庭という密室で行われるDVは防ぎ方が難しいからこそ、被害者が助けを求めやすい仕組みを社会全体で考えていくことが大切です。
また、Cさんの体験談はDV被害者が抱える傷の大きさを考えるきっかけになるはず。日本ではカウンセリングなど心の治療が軽視されやすいものですが、被害者と加害者の両方が適切なケアを受けられるよう、理解が進んでほしいものです。
※警視庁
※プライバシーに関わる部分には一部脚色を加えています
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