キレた義母は「お帰りください、出口はあちらです!」と私を追い出し、デイサービス通いを拒否。引きこもりがちな生活を打破する方法は?
OTONA SALONE / 2024年10月10日 11時16分
こんにちは。神奈川県在住、フリーライターの小林真由美です。ここ数年のマイテーマは「介護」。取材でも高齢者にまつわること(介護のほか、終活や相続・遺言など)に関わる機会が増えてきましたが、どこか他人事でした。それがしっかり「自分事」になった途端、驚くほど冷静さを失ってしまったのです。
【アラフィフライターの介護体験記】#4
▶前回の記事を読む▶▶ 「鍵を開けて入ってくる人がいる」「敵を追い出す!」と玄関に座り続ける義母。知っておいて!「妄想」も認知症の症状のひとつなんです
▶▶「ずっと入浴拒否をしていたお義母さんが……今夜、ついに、やっと、お風呂に入る!!」
洗髪拒否は継続中! ロングヘアは絶対切らない「乙女」な義母
初めて行く場所に少し緊張気味のお義母さん。しかしこれが良い刺激となり、デイサービスの見学前夜、「明日は出かけるから、お風呂に入ろうかしら」と、まさかのポジティブ発言があったのです。
「ずっと入浴拒否をしていたお義母さんが……今夜、ついに、やっと、お風呂に入る!!」
と、やや興奮気味にお風呂の準備をしていると、お義母さんが長い髪の毛をお団子に結い直し、洗面所へやってきました。よく見ると、お団子には、しっかりとヘアネットが被さっています。
私:(んん……? もしや、髪の毛は洗わない?)
私:「髪の毛、綺麗に結い直したんですね! でも、お風呂だから、ヘアネットは外しておきましょうか? コレ、大事ですもんね~」
義母:「……」
私:「あのぉ~お義母さん……?」
義母:「外さなくていいのっ! 髪の毛は洗わないんだから!」
と言って、相変わらず洗髪については頑なに拒否されてしまいました(涙)。
お義母さんはここ数年ずっと髪の毛を切っておらず、かなりのロングヘア。恐らく髪の毛を洗うのも一苦労で、「億劫になったのでは?」と予想がつきました。「図星を指されると機嫌を損ねるかも?」という見当がつきながら、夫が「髪の毛切ったら? 洗うのが楽になるよ」と伝えると、案の定若干不機嫌に……。
そして次の瞬間、「髪の毛はね、大事なの。だから絶対に切らないわよ。だって、女性はやっぱり長い髪の方が素敵でしょ」と言って、髪の毛を撫でながら、ちょっと乙女な表情を浮かべたのです。
この様子を見たとき「お義母さんにとって、髪の毛が長いことは重要なのかも」と、改めて感じたのでした(ちなみに白髪はほとんどなく、黒髪で毛量が多い。恐るべし88歳[当時])。
ある日突然、義母がキレた! 「お帰りください、出口はあちらです!」と言って追い出された私
翌日、お気に入りのブラウスとパンツで“おめかし”したお義母さん。デイサービスの見学をするまではご機嫌でしたが、いざ現地へ行ってみると急に大人しくなり……。
▶▶「私はけっこうです!」まったく参加しようとしない義母。その理由とは
訪問時は、ちょうどラジオ体操の時間。「ご一緒にどうぞ~」と担当者がお義母さんに何度か声をかけたのですが、どうもコレが気に入らなかったらしく、「私はけっこうです」と言って、出入り口の方へ。
その後も、「脳トレ」に参加するよう促されたのですが、これも拒否。帰り道に感想を聞くと、「皆さんお年を召した方ばかりだし、私が行くところじゃなさそうね」との感想(汗)。これらを夫に報告すると、「(嫌がることをされると拒絶するのは)認知症ってこともあるだろうけど、強要されるのが嫌なのは性格かも。それに、昔から集団行動は苦手だったみたい」とのこと。
しかし、このままだとお義母さんは再び引きこもり、「妄想」はエスカレートするかもしれません。何としても、それだけは避けたい! そこで夫と私は「とにかく他を探そう」と情報収集を始め、少人数でアットホームな雰囲気のデイサービスを見つけることができました。
夫:「(チラシを見せ)ココは人数が少ないし、一軒家みたいな所で楽しそうだよ。まずは見学に行こう」
義母:「ううん、行かない」
夫:「何で?」
私:「手芸とか編み物とか、お義母さんの好きなことができそうですよ」
義母:「だって“お年寄り”が行くところでしょ! 私は行きません」
私:「でも、楽しそうですよ~(チラシを渡す)」
義母:「もう、うるさい!! 行かない!! (怒)」
そして次の瞬間、お義母さんの表情は一変! これまでに見たこともないような恐い顔になり、「お帰りください、出口はあちらです!」と、私を玄関へと押し出したのです。呆然とする夫。そして何より私自身が激しく動揺してしまい、正直なところ、この瞬間の記憶は今でも曖昧なままです。
その後、お義母さんと私の関係はどうなったのか? そして認知症の症状は悪化していったのか? この辺りはまた、次回お話ししたいと思います。
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