「もしかして不倫してる?」女の勘に頼って、夫の単身赴任先へ! 自身が「サレ妻」となったとき、不倫解決カウンセラーが出した「最良の選択」とは
OTONA SALONE / 2024年11月11日 21時0分
2024年に発表されたジェクスによる調査では「現在、パートナー(恋人や結婚相手)以外の人とセックスをしていますか。」という問いに対して、「特定の人物1人としている」「特定の人物2人以上としている」の合計値は、40代男性が27.7%、50代男性が29.5%。40代女性が24.5%、50代女性が17.1%でした。
これだけ多くの人々がパートナー以外に関係を求めているということは、それだけ夫婦間が円満でないひとつのあらわれなのかもしれません。バレるバレないはさておき、前述のパーセントの分だけ、浮気されたパートナーが存在していることでもあります。
本記事では、浮気や不倫をされた側の立場にたった感情の揺れや思いを聞かせていただきました。
今回お話をお伺いしたのは、不倫解決カウンセラーとして活躍する河村陽子さんです.
夫に7年間不倫されていた経験があります。7年間といえば結構長期間。実際に悩んでいたのは2年くらいだったと言いますが、どんなふうに難局を乗り切ったのでしょうか。河村さんは、あるものを作ったそうです。
【サレ妻の手帳#4】前編
9歳年下の彼とワンナイトラブ
陽子さんは、29〜34歳までの間、福岡県で敏腕営業マンとして活躍していました。チームの数字を牽引していく営業主任。そこへ同じ会社の大阪支店に新卒で入社してきたのが文夫(仮名)さんでした。
二人は、福岡と大阪のメンバーが合同で営業活動をやる時に、大阪で出会い、顔は知っている仲でした。
「文夫さんの方が9歳年下で、立場的には部下でした。私は、当時、他にお付き合いしていいる人がいて、特に興味があるわけではなかったのです。でも、営業マンたちで海外旅行に行く時にオーストラリアに一緒に行くことになり、そこで飲み過ぎてワンナイトラブ。お付き合いが始まりました。」
文夫さんの方が陽子さんにぞっこんになり、陽子さんが34歳、文夫さんが25歳の時に二人は結婚しました。
男は、妻のせいで不倫する?
子どもも生まれて、夫婦円満だと思っていたのですが、結婚3年目の時に文夫さんが浮気をしていることが分かりました。
「私は九州の女なので、結構尽くすタイプなんです。自分で言うのもなんですが、絵に描いたような良妻賢母だと思います。
でも、たとえ良妻賢母だったとしても男性は不倫をすることがあります。13年間不倫解決カウンセラーをしていますが、男性が不倫する時の理由はそんなにありません。なんとなくしてしまったと言うことが多いんです。
女性の場合は、家庭に不満があったとか理由がはっきりしていますが、男性の場合は不満がなくても不倫します。そこに女性がいて、行為をするチャンスがあると理性に負けてしまう。あとから理由がついてくる感じです。
うちの場合、夫に理由を聞いたら、営業チームの課長になった時に、相手の女性が新入社員として入ってきたそうです。でも、彼女は仕事ができない、営業成績の悪い社員でした。相談に乗っているうちに飲みに行くことになり、そういう関係になったそうです。」
男はチャンスがあれば不倫する?
河村さんは、不倫が始まる時、既婚男性の言葉を信用しない方がいいと言います。
「夫に不倫された妻は、相手の女性から、『あなたがそういう感じだから、旦那さんが不倫するんです』と言われることがあります。つまり、妻が至らないせいで夫が不倫したと。でも、そんなことはありません。男性はさして理由がなくても、チャンスがあれば不倫することが往々にしてあります。
男性は自分をよく見せたいので、不倫するのは、奥さんがご飯を作ってくれないからとか、お小遣いが少ないからとか、モラハラされているとか、奥さんが子どもを怒っている顔が目に焼き付いて女として見られずもう無理とか、あれこれ言います。それを聞かされた女性は、たいてい信じてしまいます。
だから、相手の女性に、『あなた(妻)がそういう感じだから』と言われるのです。」
単身赴任したのが運のつき
しかし、7年間も続いた文夫さんの不倫。本気ではなかったのでしょうか。
「最初は、それほどのめり込んでいたわけではないと思いますが、本気だったようです。うちの場合、夫が福岡から大阪に単身赴任していたことが原因の一つです。
当時、私たちは福岡に住んでいたので、私と娘も大阪について行くと言いました。でも、夫は、『お金がかかる、引っ越し代金もかかる、転勤族だから、ついてきてもまた勤務地が変わる、その度に引っ越すのは大変だ』と言いました。
福岡にいても月のうち3分の2は他府県に行っているので、それじゃあ、どこに住んでいても一緒だねということになり、引っ越さないことにしました。
ところが、彼はその後の赴任先である広島の社員と不倫をしていたのです。」
女の勘
陽子さんは夫の不倫に気づいたのは、不倫が始まってから半年ほどした時でした。
「別に何が合ったというわけではなかったのですが、女の勘です。ある日突然、朝目覚めた時に、『夫のいる広島に行ってみよう』と思い立ちました。自分でも勘がいい方だと思います。
食材をいっぱい買って、掃除機も車に積んで、九州から広島に向かいました。夫に『部屋に行って掃除をするから、部屋の鍵を渡して』と言っても、『なんでやねん』と言ってなかなか渡してくれませんでした。」
デリヘルを呼んだ
やっと鍵を渡してくれたのが5、6時間後。その間に女を逃したのか痕跡を消したのかは分かりませんが、部屋に入ると痕跡がありました。
「夫は全く料理をしないのに、ご飯が3合も炊いてあり、じゃがいもや米やオムライスの素やクリームチーズがあったのです。『これは女がいる』、と思って、枕を裏返してみたら、女性の髪の毛がついていました。おそらくわざと残していったのでしょう。
洗濯物も干してありましたが、シャツが2枚にパンツが2枚、靴下が3足ありました。3足のうち1足は女性のものでした。
夫が帰宅したので激責めしたら、『デリヘルを呼んだ』と言いましたが、デリヘルの女性が靴下を置いて行きますか? とにかく、デリヘルを呼んだというなら、通話履歴を出せと言って、見てみたら本当に呼んでいました。でも、靴下はデリヘルの女性のものではないでしょう。
その時は、絶対に女がいると思いましたが、相手が誰なのか分からないし、ひとまず『分かった』と鞘を収めて帰りました。その後、LINEで問い詰めましたが、浮気は認めませんでした。」
他人行儀なLINE
「部屋に行かなくても、家にも帰って来なくなったし、LINEは他人様のような感じになりました。妻に対して敬語を使うようになるんです。たぶん、心理的に線引きしたくなるのでしょう。
『おはよう』なんて絶対に言いません。既読スルーか未読スルーです。何か業務連絡をしても、『そうしておいてください』とか。いったい私がLINEしているのは誰?という話です。
悪いことをしているし、自分が既婚者だと自覚したくないから、そういうことになるのだと思います。」
熱く燃え上がる上司と部下の恋
陽子さんが危惧した通り、水面下で不倫は続いていました。
相手の女性は、陽子さんより13歳年下で、文夫さんより4歳年下でした。
「仕事ができない社員にしたら、会社の上司というだけで仕事ができる男に見えます。下から見るわけですから、たとえ仕事ができなくても輝いて見えるのでしょう。
その人と恋に落ちたら、そりゃあ熱く燃え上がりますよね。そうじゃなくても、だいたい不倫は半年から1年は燃え上がっているものです。周りのことなんて何も目に入らないし、聞こえません。」
不倫関係になってから3年目、文夫さんは相手の女性から「離婚して」と迫られました。しかし、お金の問題もあるし、一人娘の生活のことも考えると踏み切れなかったようです。
「優柔不断というか優しいんです。私のことは、営業ができるから、どんな仕事でもできると思っていたと思いますが、娘がひとりぼっちになることを危惧したのだと思います。でも、相手の女性との関係を断ち切ることもできず、そのままズルズル続けたのです。」
ストレスで体調不良に
この頃、陽子さんは母子家庭状態でお金もなく、一番辛かったと言います。体重は7kgも落ちて、メニエール病にもなりかけました。
「耳に響くような不快感があり、ストレスの影響だったと思います。夫に冷たい態度を取られたり、家族の前で『自分(陽子さん)とは、もう無理だ』と言われると辛かったですね。
でも、自分が辛いから家族を捨てるというのも自分勝手な話です。娘がいなかったら、別れたかもしれませんが、親としての責任があるでしょう。
私は両親がいる家庭で育ちましたが、貧乏な家庭だったので、甘えることはできませんでした。
それでも、両親が揃っているという安心感はありました。もし不倫ごときで離婚したら、将来、娘が結婚した時に、おじいちゃんとおばあちゃんがいる家族という未来を潰してしまいます。不倫が原因で別れないというのが、私の価値観です。」
福岡から大阪へ
長女が小学校に入学する時に、陽子さんは文夫さんに、「長女と一緒に大阪に引っ越したい」と言いました。しかし、文夫さんは、「それは無理だ。一緒に生活する気にもなれない」と全力で拒否したそうです。
「拒否されても、私は周りを固めていました。盆暮れ、ゴールデンウィークは、必ず大阪にいる義理の両親のところに、長女と二人で遊びに行っていたんです。すごくいい関係を築いていました。
義理の両親に、『福岡から引っ越して大阪に行く』と言ったら、すごく喜んでくれました。義理の両親にも夫の不倫について相談していました。」
ちょうど義祖父の家が空き家になっていたので、一家はそこに引っ越すことになりました。
「夫は両親には反抗しないので、無理矢理引っ越しました。女性が大阪に来ると言った時、夫は、『両親の面倒を見ているから無理だ』と嘘をつきました。私にも女性にも嘘をついていたわけです。私は、『いつまでこんなことを続けるの?』と、夫と定期的に話をしました。」
文夫さんは、大阪〜広島間で遠距離不倫をしていたので、相手の女性は次第に精神を病んでいきました。
「自傷行為や自殺未遂を繰り返していたようです。でも、女性ってなかなか死にません。死ぬ死ぬ詐欺です。自分を苦しめている男性をいかにして苦しめるか、計算しているのだと思います。
苦しめると自分のことを心配してくれる。心配してくれるからどんどんエスカレートしていくのでしょう。いざ別れるとなると、『私だけが何で不幸にならないといけないの?』『あなたは家に帰るんでしょ、なんで私だけがこんな苦しい思いをしないといけないの?』と必ず言います。
そして、相手の男性を社会的に抹殺しようとしたり、奥さんにバラすと言ってみたりするのです。一番悪いのは男性ですね。」
一生分の試算表を作ってみた
7年にも及んだ不倫。陽子さんも平気だったわけではありません。
「何度も別れたいと思いました。別れるなら別れるで構いませんが、別れたら母親は父親役もしないといけません。
私は、営業をやる前は経理をしていたので、3年刻みで一生の試算表を書きました。娘が何歳になったらどれくらいお金がいるとか、ペットを飼ったらどれくらいかかるとか、生活費や住居代も考えるとどうなるかとか。
私が仕事をしたら、自分の給与で暮らしていけることは分かりました。失うものについても考えたのですが、私は高齢出産なので、娘との時間がなくなることに気がつきました。父親がいなくて娘を悲しませますし、メリットデメリットを天秤にかけたら馬鹿馬鹿しく思えました。
夫のお給料は少ししかなかったのですが、娘との時間を大事にできたら一番いいということに気づきました。現実的なことと心情的なこと、両方突き詰めて考え、離婚しないという選択をしたのです。」
陽子さんが離婚しなかった理由はそれだけではありません。
「心底嫌いになっていたら別れたかもしれません。でも、そこまで嫌いにはなれませんでした。家族のつながりは一つしかないので、たかが不倫ごときで潰すのも馬鹿馬鹿しい。全てが馬鹿馬鹿しいと思いました。もし、夫の借金やギャンブル、酒乱、モラハラやDVが原因なら話は別ですが、夫の場合、そういうことはなかったので続けられました。」
離婚しないと決めた陽子さん。その後、どのように再構築したのでしょうか。【後編】に続きます。
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