更年期世代の「運動せねば、でもできない病」に旅行が圧倒的に効く……たとえば「ケアンズ」どうでしょう
OTONA SALONE / 2024年12月5日 20時31分
こんにちは、オトナサローネ井一です。49歳ごろから更年期症状が強まり、相当苦しみましたが、51歳からスタートしたホルモン補充療法が著効し、52歳以降はすっかり落ち着きました。53歳の現在は、人生で最高に身体が軽いくらいに調子がいいのですが、相変わらず食事はジャンク、運動もちゃんとはできないままです。もともと引きこもり陰キャだから仕方ない部分もあるが、ものには限度があると自分でも思う。
私が運動できないのは「運動しにくい環境」のせいなのかもしれない
そんな私がご縁あって、オーストラリアのケアンズにお招きをいただき、現地のヘルスケア事情を取材してきました。これがですね、想像の30倍ほど、すごくいい。さっそく3月に再訪を決めたくらいですし、いっそ移住したい。
もうね、考え方が一発で変わった。「運動めんどくさい」「でもしなきゃ」なんて後ろめたく思ってるそのメンタル浪費がもったいない。昨年1年間ジムに入会していなかった人なら15万円ほど浮いてるわけですから、何も考えずにそれを「ジムに行ったことにして」旅行に行くべしです。人生への投資です、行けば人生が前に動くから。
そんな「運動せねば民」のキックオフにどう考えても最適なケアンズは、オーストラリア・グレートバリアリーフの観光拠点です。オーストラリアの右上のほうの最大の都市、日本でいえば沖縄のような熱帯気候で、成田空港から直行便わずか7時間と至近です。今回はジェットスター便への搭乗で、成田のほか関西空港からも出ています。時差は1時間とほぼ考慮の必要なし。
現実的な話をすると、「豪ドルは日本円に対して米ドルほどは高騰していない」のがものすごく大きな魅力です。1A$=100円ほどですので、ハワイに行きたい、でもちょっと物価がしんどいという人にとって、ケアンズは大きな候補になります。英語圏、料理美味しい、気候最高、治安ちょういい。プライスは東京と同等から20%増くらいで見ておけばいいと思います。治安がいいというのが本当に素晴らしい。
季節は「夏・夏・めっちゃ夏・夏」の2季でできていて、盛夏=雨季は1月2月、ですが最高気温は32度ほど。千葉県勝浦市がこの夏35度を越えず「涼しい」と評判でしたが、それより涼しいのです。熱帯のくせに東京より涼しいとは、釈然としないものがあります。
この街の魅力はなんといっても山と海の近さにあるでしょう。オーストラリアに期待するアクティビティがエアーズロック以外およそ全部詰まっています。駆け足でご紹介します。
■グレートバリアリーフならでは!海での「ちょっと大人っぽい」アクティビティ
マリンアクティビティというとジェットスキー的なパリピっぽいウェイ感あるものを想像しがちな中、ケアンズ標準はいきなり「クルーズ」です。というのも、リーフは港から1時間ほど船で移動した外洋側にあるから。
リーフ上に移動してのアクティビティですから、シュノーケリングでもじゅうぶんすぎるほどに海を堪能できます。わかりにくいのですがこれ、浅いリーフの上に係留された大きな浮島(ポンツーン)。グレートバリアリーフ行きの船やツアーは沿岸の各都市から出ていて、ケアンズからならばグリーン島、フィッツロイ島へのクルーズのほか、いくつかの浮島へのクルーズも選べます。
今回参加したツアーは、オプションのダイビング等以外はオールインクルーシブで、朝の出港から夕方の帰港まで半日を島や海上で過ごすものでした。ベルトラのプライスをざっと見た感じ、他の行先もおよそ3万円前後が相場でしょうか。島には島の、浮島には浮島の魅力があり、どれに参加してもきっと生涯思い出す素晴らしい1日を過ごせることでしょう。
内容を詳しくご紹介します。ケアンズ市街からバス送迎で1時間の隣町、ポートダグラスから、クイックシルバー社が運航する、船で1時間ほどのポンツーン1日ツアーです。
私は長年のシュノーケリング好き、かつ昨夏はじめてOWライセンスを取った超初心者ダイバーですが、むしろシュノーケルのほうが浅く美しいリーフを超長時間堪能できて幸福かもしれません。とはいえダイビングではアオウミガメ、子どものナポレオンフィッシュなども見ることができました。ウミガメは国内ではいちども見ることができなかったので、本当に嬉しかった。でも、島に行くとたくさん泳いでいるそうで、次回は島へ行きたいです。
これは浮島に作られた海中観察窓からのリーフ。潜水艇などもあるため、海に入らなくても十分に楽しめます。西欧らしくベビーカーを乗せて乗船するファミリーも見受けられ、「赤子もいるのが当然」という真の意味でのベビー&キッズフレンドリーです。子どもを放流しても安心の万全すぎる監視姿勢もあり、次回は子連れでと強く思いました。
Quicksilver Cruises
Marina Mirage, Port Douglas, QLD, AU, 4877
http://www.quicksilver-cruises.com
■年間晴天日数300日の圧倒的な実績!日本語スタッフもいる熱気球
海の次はいきなり空で高低差がすごいですが、生まれてはじめて熱気球を体験しました。これも絶対子どもを連れてきたい。ケアンズシティから送迎で1時間移動したマリーバエリアでの体験です。熱気球は気温の低い時間帯に熱した空気で浮かぶので朝が早く、お迎えはなんと朝の4時でした。
日本では天候の関係で不催行になることもあるようですが、マリーバは年間晴天日数が圧倒的に多いため、運が良い人のほうが多いそう。
薄明りの中を飛び立って、少しずつ夜が明けていく様をのんびりと眺め、なんと約1時間あまりもフライト。たまにカンガルー生息地に近づくと高度を下げてくれて、びよんびよん逃げていく姿も見せてもらえます。
飛行時間も着陸地も風任せのため、うしろからスタッフが車でおいかけてきてくれます。そして、古式伝統にのっとって、その場でシャンパンパーティ!
ツアー中、クルーのみなさんがずっと寸劇のような軽妙な会話で盛り上げてくれます。これがまた、英語がわからなくても「笑いどころだな」とわかるユニバーサルなお笑い感。このオペレーターさんでは日本語のDVD説明があるため安心です。なお、予約時は直接のほか、ベルトラ等の「日本の」オンライン代理店を経由するのも便利。
Cairns Hot Air Balloon Co
63 Esplanade, Cairns City, Queensland, AU
https://www.hotair.com.au/cairns
■動植物好きにはたまらない!熱帯雨林ロープウェイ&熱帯雨林SUP
熱帯雨林といえども、じっとりとしたウェットな地面ではなく、湿度はそれなりに高いもののそれほど虫がいないというのも11月のケアンズの特徴でした。とっても過ごしやすい熱帯雨林なのです。そんな原生林を上から眺めることができるのが「スカイレール」。キュランダとケアンズを結ぶ約40分の旅です。
市街地のすぐ裏手から広がる山脈なのですが、ここは幸福を呼ぶ青い蝶・ユリシスの生息地。3匹見ると幸運になり、頭にとまると億万長者になるんだそうです! 私は4匹も見ることができたので、今年後半は絶対幸運。
途中の中継駅で下車してぐるりと散策もできます。これは名所のひとつ、バロン滝。川の対岸にはかつて鉱石搬出に活躍したというキュランダ高原鉄道が走っており、往復をケーブルカーと鉄道の両方で楽しむことも可能です。片道A$68、往復A$99、キュランダ高原鉄道を併用した往復A$135など。植物、生物が好きな方はガイドツアーも活用すべしです。珍しい動植物をウォッチ可能です。
Skyrail Rainforest Cableway
Captain Cook Highway, Smithfield, Queensland, AU, 4878
https://www.skyrail.com.au/
また、ポートダグラス郊外・モスマン川の熱帯雨林を2時間以上かけてゆっくりSUP(Stand Up Puddle)で下るという豪華川下りは本当に素晴らしかった。ここはディンツリー国立公園の中。次回も参加したいツアーです。
たまたま2か月ほど雨が降っていないそうで水深が極めて浅いのですが、この川の透明度たるや。ごくごくゆるやかな流れにSUPを浮かべ、このまま寝転んで下っていくという、殿様のような時間を過ごせます。これは高低差のある日本ではなかなか難しいのではないでしょうか。
SUPそのものも初体験でしたが、穏やかな川なのでちゃんと立ってこぐこともできました。でもやっぱり、寝っ転がって川下りするのが最高だと私は思います。頭上の木を眺め、蝶を眺め、鳥の歌を聞き。生きててよかった。A$120。日本円1万2000円でこんな至福を体験できるのは、本当にすごい。
WindSwell Kitesurf and Standup Paddle Australia
Port Douglas, Queensland, AU, 4877
http://www.windswell.com.au/
■ケアンズでは「みんな走ってる」。そこにいるだけで体を動かしたくなる、体が軽くなる街
さて、ケアンズに到着して早々気づいたのは、「早朝からみんなが走っている」こと。この写真のタイムスタンプは06:29ですが、ボードウォークを走っている人たちが点々と見えますでしょうか。同様に夕方、日没前後も走っている人がたくさんいて、前をよく見ないで歩いていると走ってきた人と衝突しかねない密度です。
なぜこんなに人々がアウトゴーイングなのか。その理由は、今回宿泊した2つのホテルのうちの1つ、ケアンズシティのビーチ沿いに2018年にオープンしたCrystalbrook Rileyに見ることができます。写真でわかりますでしょうか、驚くことに、道路側以外のロビーフロアに窓ガラスを設置していないのです。このプール面にはガラスがなく、すべての方向へとシームレスに歩き出すことができます。エレベーターを降りたらそこはもう屋外なのです。
まだ明け方のプール。このオープンエア感が「外へ走り出したくなる」解放感を生みます。今回参加したメンバーは口々に「不思議とこのまま体を動かしたい衝動にかられる」と語っていました。
Crystalbrook Rileyは大変に先進的なサステナブル意識を持つ、ウェルネスコンシャスなリゾート。別途ヘルスケアにまつわる取材をさせていただいていますのでぜひご覧ください。
記事はこちらから>>ウェルネスタウン・ケアンズのサステナブルホテル「クリスタルブルック・コレクション」に聞く「エコ・ラグジュアリー」の仕掛けとは?
Riley, a Crystalbrook Collections Resort
131-141 The Esplanade, Cairns, QLD, AU, 4870
このシームレス感は街そのものが持っています。写真のように、ほとんどのレストランがアウトサイドとインサイドに席を持つ「テラス席天国」です。このウチとソトの境の希薄さが人をソトへと駆り立てるのです。よしんばランに出かけないまでも、「ちょっと朝焼けの海辺を散策してみましょう」「ちょっとウールワース(スーパー)まで行ってみましょう、結構遠いけど」と、疲れていてもちょこまかと体を動かしたくなってしまうのです。
もう1つお邪魔したホテルは、ポートダグラスのNiramaya Villas and Spa。熱帯雨林の中にぽつんと建つかのような3ベッドルームヴィラは最高オブ最高で、ここは走り出すというよりは瞑想をしたくなる場所でした。
が、やっぱり一緒にシェアした仲間はみな早朝からウォーキングに出たりプールで泳いだりと、自然に体が動いていました。私はといえば……
朝5時からプライベートプール脇のデイベッドでごろごろしながら原稿を書いてしまいました。これもこれで、耳慣れない重々しい鳥の声を楽しみ、朝からアールグレイを自分のために淹れてたっぷり飲んでと、家の中にいてすらアクティブなのです。
男性陣がシェアしたヴィラは同じ作りながら中庭ビューで、日本人は解放感のあるこちらのほうが好みかもしれません。欧米人は圧倒的に熱帯雨林庭ビューがお好みなのだそうです。
Niramaya Villas and Spa
1 Bale Drive, Port Douglas, QLD, AU, 4877
■お料理も、「美食の国」と言っていいレベルになっている!
さて、最後にお料理です。今回お邪魔したアクティビティ、レストラン、ホテルはすべて、ケアンズ現地の方が選んでくれたベストオブベストで間違いありませんので、観光の際にご参考ください。なお、オーストラリアでは総じて日本人にとっての2~3人分のポーションで出てきますから、おひとり様で食べきれない場合はお皿に残すよりお持ち帰り袋 take away boxをもらっての持ち帰りが推奨されるようです。Can I have a take away box?とお願いを。
ボードウォークの写真で外観をご紹介したOchre。アワードウィナーのシェフのお店です。一般的な3コースの他、カンガルーやエミューなどオーストラリア伝統食材をモダンに解釈した料理の数々も楽しめます。
Ochre Restaurant
6/1 Marlin Pde, Cairns, QLD, AU, 4870
http://ochrerestaurant.com.au
いちばん最初に朝ごはんをいただいたお店。グリーン島観光などに出かける船着き場の前にあるので、ちょっと早起きして立ち寄っても。ハーバービューで気分もサイコーに気持ちいい!朝6時オープン。
Blu Marlin Bistro
1 Spence Street, Cairns City, Queensland, AU, 4870
もともと銀行として使われていた伝統ある建物を利用したカフェ。外観はアーリーアメリカンのようなオールホワイトですが、インテリアは「ちょう映える」グリーン基調。隣で日本人インフルエンサーが撮影してました。朝7時からオープン。
The Chambers
21 Spence Street (corner Lake Street), Cairns, QLD, AU
ケアンズシティで最もよいビューを誇るカフェ/レストランの一つではと思います。どこか1軒しか行けないならここへ行っておけばOK、私も再訪したら最初にここに行って泡頼むと思います。お料理の味についてあまり書いていないのはどこもアベレージが高く、何を食べても外さないからです。鮭の照り焼き、おいしかった。
Salt House
Marina Point, Cairns, QLD, AU, 4870
http://salthouse.com.au
と言いつつ、ここだけは味に言及します。オーストラリアは約200年前の建国以降、世界からの移民がそれぞれの街に移入し続けてきました。私は1987年から1年ホームステイでアデレードに暮らしたのですが、南オーストラリア州はかつてバロッサバレーにドイツからプロテスタントのレフュジーが移入しており、87年当時もまだドイツスタイルのワイン造りを行っていました。だから私にとってのオーストラリアはシラーズではなくてリースリングの印象です。いっぽう、ここケアンズはイタリアからの移入が多かったエリアなのだそうです。言われてみると街中の「眺めのいい位置」、おそらくは古くからの位置にトラットリア、ピッツェリアがあります。レモン色系の看板が多いのでシチリア方面が多かったのかなと勝手に想像しましたが、要するに、この街のイタリアンは頭ひとつ抜けています。中でもこちらのお店を現地の人が勧めてくださった意味は、最初に出てきたこのブルスケッタを一口いただいた瞬間に完全に理解できました。
La Fettuccina
41 Shields St, Cairns, QLD, AU, 4870
http://www.lafettuccina.com
ポートダグラスの港にあるレストラン、ここもハーバービューが最高。ブルワリーなので5種類のビール飲み比べセットはぜひ。ヘミングウェイの名の通りカリブ海方面のお料理がメニューに並び、ケアンズシティのカフェライクなお料理とは一線を画したレパートリーです。
Hemingway’s Brewery
44 Wharf Street, Port Douglas, Queensland, AU
http://www.hemingwaysbrewery.com/
ポートダグラスは欧米のお客さん中心の、隠れ家感ある落ち着いてリラックスした街。そんな街でローカルに支持される超人気店なので、行くなら予約がベター。シーフードのバリエーションが多めです。
Salsa Bar & Grill
26 Wharf St, Port Douglas, QLD, AU
私の中ではこちらがケアンズ最高の朝食かも。ビーチに面した、もう条件面で世界屈指と言い切ってよいロケーション。このオムレツは、かにを包んだ卵焼きにだしをかけていただく和風の一皿でした。
Nu Nu Restaurant
1 Veivers Road, Palm Cove, Queensland, AU
http://www.nunu.com.au/
書ききれないほどのケアンズの魅力。今からまだ年末年始に間に合います、すぐ予約して!
≪OTONA SALONE編集長 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫
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