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我が子を、他の子と比べてしまって苦しい…そんな自分に嫌気がさしたときに【発達障害】(後編)

OTONA SALONE / 2024年11月27日 11時1分

東京で4人の子どもと暮らしているライター・岡本ハナです。長女はADHDと強迫性障害を併せ持ついわゆる発達障害児ちゃんです。

ある日、私たちは指定障害児相談支援事業所を訪問したのですが…。【後編】です。

 

我が子の問題は大したことないのでは?と思って苦しくなり…

実はこのとき、私は初めて自分の子ども以外の発達障害児、及び知的障害児と接したのです。そして思いました。

「もしかしたら、私はすごく贅沢なことで悩んでいるのかもしれない」と…。

学校や自宅での様子をはじめ、生活を送る上での困りごとなどの面談をスタッフさんと進めたのですが、どうも自分の悩みが薄っぺらく感じてしまう。

しかし、ADHDと強迫性障害の診断書、検査結果などを見せるとスタッフさんから衝撃的なコメントが。

「なるほどね。たしかにワーキングメモリ指標(WMI)が著しく低いから、普段の生活で生きづらさは感じやすいでしょう。でも、きっとこのIQの高さがカバーしてくれてると思います。危ない行動や、してはいけない行動をとるのも、お母さんが注目してくれると理解してやっていますよ(笑)

 

え!!そうなの!?

長女の当時のIQは103。平均は100なので、ちょっと高いだけ。むしろ、この数字で高いと言っていいものなのだろうか。でも、この場にいると、相談員さんが言っていることが理解できる気がする。

 

長女は、手洗いをし過ぎる強迫性障害はさておき、検査した日が違えばADHDの診断は出なかったかもしれない。

そうは思っていても、日常生活に戻れば今度は健常児と比べてしまう。常軌を逸した我が子について悩んでしまう。

そんなことは、たやすく想像できてしまうのです。

 

うちはまだマシ?でも苦しくて仕方ない 次ページ

我が家の家庭状況は「まだマシ」?

「個別の支援計画を作成するので、それにともなって支援を進めていきましょう。放デイの利用可能日数は上限があり、週2回ほど通所できるように設定しますね。…お母さんの調子はどうですか?」

子育て相談室の職員さんにも私の状態を心配されたけど、まさかここでも心配されるとは。

 

「今後は放デイが利用可能になりますから、少し気が楽になったと感じます」とお伝えすると、相談員は安心した顔でにっこり。

「良かった!なかには、この面談で泣き出すお母さんもいるんです。子どもが死んでしまえばいいと本気でおっしゃる方もいたりね。どうかひとりで悩みすぎないでくださいね」

 

さらっと恐ろしいことを言っている……!でも、そんなことはざらにあるそうで、連絡なしに突然通所しなくなったり、音信不通になる親子が一番心配だと話していました。

 

「我が家の家庭環境は、まだいいほうですね…」

思わずそんな返しをしてしまったけれど、内心はちょっと複雑。大変な家庭と比べて安心しても、私たち親子が改善することなんてひとつもないのに。そもそも、大変さを比べるのが間違ってるのに…。

 

なんて私は嫌なやつなんだろう。

 

初めての指定障害児相談支援事業所の面談と放課後等デイサービスの見学は、ほろ苦い思い出となりました。

 

 

 

 

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