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「ああ、こういうことが幸福と言うんだな」と感じられる。小さな、小さな私のトライ、毎朝「行きたいときだけ行く」お散歩

OTONA SALONE / 2024年12月12日 11時0分

日々が飛ぶように過ぎていく中、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんな中「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。

 

まさえさん
大阪府在住の41歳、週1回、グループホームで働く。55歳の夫、8歳の娘と3人暮らし。

【私を変える小さなトライ#10】

 

 

週1で働いてはいるけれど、いつも8歳の娘と一緒の私。一人で過ごす「朝の散歩」が感動を運んでくれた

こんにちは、まさえです。「小さなトライ#8」のサバゲーを始めた方の記事を読んで、挑戦する姿に大きなパワーをもらえたなと思って、私も自分の体験談をお話ししてみたくなりました。ちょうど最近スタートした「朝の散歩」が生活を変えてくれる予感がしていて、そんな話をしてみたいと思います。

 

昔から、いろいろなことに興味があって、幼稚園のときには、隣町に一人で出かけていってしまうような、そんな子どもでした。5歳か6歳なのに、母が行っていた近くのパーマ屋さんから「お嬢ちゃん、パーマ当てに来てんで」って電話がかかってくるみたいな(笑)……。鉄砲玉みたいな子どもで、4人兄弟の中でも私だけすごく手がかかったみたいです。

 

大人になってからも計画を立てたいんですが、立てられた試しはない(笑)。どちらかといえば感覚人間なのだと思います。ちょっとしたことにも感動して涙がこぼれてくるし、一晩眠れば嫌なことも忘れちゃう。そういう個々の持ち味はそのまま生かせばいいんだろうな〜って、最近は思っています。夫婦って面白いですよね。夫は真逆のタイプで、ムダがなくて、よく不思議がられています。

 

8歳の娘がいて、うちは「学校に行かない」選択をしているんです。だから、平日は図書館に行ったり、本屋に行ったり、娘がしたいことに一緒に付き合っている感じです。娘は本が大好き。その時々に読み始めた漫画や本を部屋の隅に宝物のように置いているんです。娘が好きなことに出会えていることを応援しつつ、私も自分の人生を楽しみたいなって。お仕事は週1回だけ日曜日に、障がいのある方のグループホームで夕ご飯の準備をしたり、お風呂の用意をしたり、コミュニケーションをしたりする仕事をやっています。

 

今日のコンディションは体が教えてくれるから、「行きたいときだけ行く」散歩が心地いい

「わたしの歩く道」と題名をつけたまさえさんのインスタ投稿

私の「小さなトライ」は1カ月前から始めた「朝の散歩」。あるとき、6時台に起きることがあって、毎朝起きてすぐに歩くのを習慣にし始めたら、すごく気持ちいいなって。いつも自転車移動が多くて、「歩くこと」ってなかなかなかったんですが、歩くと日々の体のコンディションや気持ちも違ってきます。出会うものも毎日違って、面白いなと。出かけるときは、バッグもスマホも持たずに、ポケットに鍵だけ入れて手ぶらで出かけます。時間にしたら20〜30分でしょうか。娘にも声をかけたのですが「行かない」というので私一人だけの特別な時間になりました。

 

歩き始めたら、体に意識がいって、「むくんでいる」とか「体が重いな」とか、体の声をキャッチできるようになりました。私、毎日やったことや思ったことをノートに書いているんです。読み返してみたら、あるとき、「行きたいときだけ行く」って書いていました(笑)。お日様が大好きだから、大体、太陽の陽が当たっている午前中に散歩に行くようにしているんですが、それまでは気持ちの乗っていないときにも出かけていたんでしょうね。

 

今は自分のタイミングで、行きたいときだけ散歩に行っています。だいたいコースは決まっていますが、その日の気分で逆回りしたり、少しコースを変更するだけでも気分は変わります。なにごとも義務感でやっていると息苦しくなるでしょう? 最初のころは、「散歩すると決めたからにはきちんと歩かなくちゃ」と思って、「しんどい」と思う日も無理に歩いたりして……。「続ける」ことは苦手なのに、無理にやろうとしていましたが、「行きたいときだけ行く」って決めてからは、のびのびと気持ちのままに歩けるようになりました。

 

「じんわり、しみじみ、幸せを感じられる」。それが私にとっての散歩の効用です

今日あったこと、感じたことを書き記しているノート

気持ちがクリアで、ゆったりした心持ちでいると、出会う景色も鮮明で、入ってきやすいなと思います。いまは歩くことが生活の一部になって、気持ちも体も、日々満足な状態です。

 

日記代わりのノートには今日どこに行って、何をしたとか、どんなことを感じた、子どもの言った言葉を綴ったりしているのですが、スマホの日記アプリではなくて、私はアナログな世界が好きなんです。手紙を書くのも好きだし、リアルを生きる方がいいなって思っています。例えば、図書館に行くときにネット予約もできるけれど、私は人とコミュニケーションをとる手間を楽しみたいんです。

 

最近出会った美しいものは、小さな葉っぱが太陽の光に照らされてキラキラと輝いていたこと。「うわぁ、見れたー!」と心があったかくなって……。植物がステージの上にいるみたいに、その一瞬を目にできたことにとてつもない幸せを感じることができました。他の人にとってはなんの変哲もない、ささいな日常の一コマかもしれないですが、私にとっては、その日のお日様が最高に優しくて、あったかくて、「ああ、こういうことが幸福と言うんだな」って。そういう心が充実する散歩をしていきたい。

 

まだ薄暗いうちに出かけるのも好き

鳥がピーチクパーチクとさえずる声も、空の青さも、紅葉の美しさも、近所のおばちゃんとのやりとりも、出会うものすべてが、いつも自分にちょうどいい。ベストなタイミングで散歩に行って、自分のしたいことをしていると、充電できる感じがします。

 

「テンションぶち上げ」っていうのではなくて、じんわり、しみじみと幸せが込み上げてくるようなそんな時間。人はその人にしかないものをみんな持っていると思うので、私も自分の思うことを発信していきたいなって思っています。SNSだったら写真と文がセットになっているインスタが私好み。それから、このインタビューを受けながら思ったのが、「ラジオに出たかった」ということ。最近は、自分でインターネットラジオを発信することもできるから、これを機会にやってみようかなと思っています。

 

 

【編集部より】矯正を始めた、ドライヤーを買い替えた、骨密度検査をした、習字を始めた、寝る前にストレッチを続けている、サプリを飲み始めた、乳がん検診に行った、パスポートを再取得した、ヘアサロンを変えた、白髪染めをやめた、ママ友と温泉旅行に行った、2㎏やせた、子どもとオンライン英会話を続けている……

あなたの「小さなトライと気づき」も教えてください。こちらから

 

 

≪ヘルスケアライター 野添ちかこさんの他の記事をチェック!≫

 

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