「学校や会社に行きたくない」もしかして腸内環境が原因かも?今すぐ控えたほうがいい「意外な」食品とは【腸内細菌研究の第一人者・内藤裕二先生】後編
OTONA SALONE / 2024年12月8日 20時56分
腸活食材として「オートミール」が定番化したり、腸にまつわる書籍のベストセラーが出たり、芸能人やモデルが「腸活」をしていることを公言したりなど、「腸活が美と健康のために最重要である」、ということは一般常識になりつつあります。
ただ、具体的に、「腸活とは何か」と問われると、
「ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べればいいらしい」
「腸内環境がよくなると、肌がきれいになったり、便通がよくなるらしい」
と数年前からぼんやりとした知識のまま、アップデートしていない方も多いのでは?
今回、都内で行われた大正製薬×森永乳業が共同で、20代の社会人を中心とした若い人にも腸活を広めようという「Bkins(ビーキンズ)」というビフィズス菌啓蒙プロジェクトの発表会に参加しました。そこで、子を持つ親にぜひ知ってほしい「若い人の腸内環境事情」にまつわる聞き逃せないお話がありました。
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>>腸のためにひかえてほしい「意外な」食品はズバリ!
腸のために「甘いものは食べない」と内藤先生。砂糖、アルコール、プロテインのとりすぎもNG
「腸内環境を荒らすので、控えめにしてほしいのは、動物性たんぱく質、脂肪、砂糖、アルコール。最近はやりのプロテインもとりすぎは注意です。
僕はね、ピュアな砂糖は取らないですね。だから甘いもの食べないし、お菓子もあんまり食べない。朝にコーヒーは飲みますけど、甘いものを食べる習慣はないんですよ、『空腹を楽しんでる』と言うたらなんか虚しいけど、『お腹すいたからなんか食べたい』という意識は生まれてこないんです。不思議と 慣れてしまってるのか。お昼もそんな食べないです」
>>花粉症・肌荒れ・メンタルが改善される菌とは
ビフィズス菌入りのヨーグルトは、ぜひ食べていただきたい。長い間食べられてきて、副作用もないんですから
「お腹に良かったり、最近は認知症予防にいいようなビフィズス菌ヨーグルトも出たりとか、特定の機能を持ってるものもありますが、 でも全般的に、ヨーグルトいうのはこんなに長い間食べられてきて、日本人みんな食べてるし、副作用もほとんどないんですから、ぜひ食べていただきたいですね。
ビフィズス菌をとることで、改善されることで身近な例をあげると、花粉症、肌荒れ、メンタル。花粉症といえば、アレルギーと言いますけど、最近日本の若い人ってアレルギーが増えてるんですが、実はビフィズス菌が少ないことが影響してるんじゃないかって言われています。 最近はビフィズス菌入りのサプリメントとか売ってるから、そんなものでもいいかもしれない。ただし、ヨーグルト=ビフィズス菌入りではないんですね。ビフィズス菌入りのヨーグルトは、実はよーく見ないと見つからないんです。5つのうち1つくらいしかないので、探してみてください。
うつ気味とか先々のことでいえば認知症気味とか、これから皆さん長生きしていくと認知症は大きな問題になりますので、そういう意味でも腸活はしっかり続けてほしいです。
もう1つ大事なのは、ビフィズス菌に活動してもらうためには餌が必要だということ。その餌が食物繊維なのです。食物繊維が豊富な野菜であったりとか、白いご飯じゃなくて玄米、白いパンじゃなくて全粒粉など茶色いパンをぜひ食べていただきたいです」
>>内藤先生が猛プッシュ。腸活におすすめの「意外な」食品とは?
内藤先生のおすすめは「豆」。「大豆」はたんぱく質だけでなく食物繊維も豊富!
「僕、日本人の食物繊維摂取量をどうやって増やせるかっていうのをみんなでこう色々議論しているんです。なかなか 栄養士さんにもちゃんと理解が進んでなくて、そもそも食品の食物繊維量の測定に関しても、測定法がこう揉めてるところなんで、なかなか難しいんです。
そんななか、昔の想定方法では、 『豆』には食物繊維がほとんど入ってないっていうことだったんですけど、2020年からやっと国際的な食物繊維の測定法に日本も変わって。はい。そのデータを見ると、食物繊維が100グラムあたり2~4グラム入ってると分かりました。かつ腸内細菌が利用しやすいような食物繊維が多いっていうのが分かっていて。僕はなので今『豆推し』です。あとは、なんだかんだやっぱり根菜類ですね」
「小さいサラダを買ってOK」ではない。それでは全然足りていない
「日本人は食物繊維というとレタスというイメージがある方が多いみたいですね。 レタスを4個も5個も食べる人はいないんで、葉野菜から食物繊維を必要量とるのはなかなか難しいんです。みんなこういう話聞くと、野菜を取らないと!ってコンビニ行って、小さい葉っぱ野菜のサラダ買って、『あ、今日は食物繊維をとったわ』と思ってるんですけど、全然足りてないです。
でも都会で生活していると、おじいさんみたいに『まごわやさしい』のバランスいい食事をしてくださいっていうのもなかなか難しいですよね。最近3食に1食はコンビニで買うとかいう人たちも多いですよね。そういう場所でも、豆類や根菜や海藻類の入った食物繊維の多いおかずを賢く選んでほしいですね」
>>腸活の効果はどうはかる?自分自身でチェックする方法
腸活の効果は「2週間後の変化」を見て。自分の体調でチェックすること
「僕ら色々とビフィズス菌など人の臨床試験をするのですが、やっぱり2週間ぐらいで何らかの変化が来て、1ヶ月経てば色々とそういう効果がある人は出てくるんです。中には すぐになんか下痢してやめてしまうとか、すぐに便秘してやめてしまうとかいうのがあるので。はい。この辺がやっぱり薬と違うところで、こういう健康食品だったり食事っていうのは2週間を目処に試してみるのがいいと思います。
僕らは、お腹の調子を整えるために生きてるわけではないので、元気で仕事ができるとか、しっかり睡眠が取れるとか、やっぱり自分の体調が良くなるということがすごい大事です。
便通は、3日に1日でも体調がいいと思えたら、それでいいんですよ。苦しくもなければ、ストレスもなかったらそれでいいんです。
1週間に1回だけとかであれば問題ですが、もう3日に1回とかで快適であれば、もう全然それでいい」
「健康のために食べ物を選ぶ」日本人はこの意識をもっと高めていかなきゃいけない
いかがでしたでしょうか? 自分自身はもちろん、家族のためにも、できることから『腸にいい食事』をとる意識を高めていきましょう。それぞれが正しい選択をできるようになれば、日本人の食事を取り巻く環境は変わっていき、子どもたちにとってもいい未来を残してあげられるはずです。
【取材ご協力】
内藤裕二先生
京都府立医科大学大学院教授(生体免疫栄養学)。1983年京都府立医科大学卒業、2001年米国ルイジアナ州立大学医学部客員教授、09年京都府立医科大学(消化器内科学)准教授などを経て21年から現職。日本酸化ストレス学会理事長、日本消化器免疫学会理事、日本抗加齢医学会理事、2025大阪・関西万博大阪パピリオンアドバイザー。専門は消化器病学、消化器内視鏡学、抗加齢学、腸内細菌叢。著書に「消化管(おなか)は泣いています」「人生を変える賢い腸のつくり方」など多数。京都府立医科大学における京丹後コホート研究の腸内細菌叢研究を担当。
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