心尽くしの夕食を「何これ?作り直せ」と言われて…モラハラの支配から抜け出したい私は、ある日夫を置き去りにしてアクセルを踏んだ(前編)
OTONA SALONE / 2024年12月23日 15時0分
結婚生活は信頼と尊重を土台に築かれるべきものです。しかし、モラルハラスメントが日常的に繰り返されると、その基盤は簡単に崩れてしまいます。妻の行動すべてを否定し、自己肯定感を徹底的に奪おうとするモラハラ夫の行動は、妻を深く傷つけ、精神的なダメージを与えます。
今回は夫の言葉で自己肯定感が奪われ鬱病になってしまったKさんのお話を書かせていただきました。
(個人が特定されないように変更を加えてあります)
夕食の作り直しをさせる夫
Kさんの夫は、料理に少しでも気に入らない点があると「全部作り直せ!」「こんなもの食べられないから、弁当を今すぐ買ってこい!」と怒鳴りつけることがよくあります。その日も、Kさんが仕事から帰宅し、慌ただしく準備した寄せ鍋を食卓に並べた瞬間でした。
夫は料理を一目見て、不機嫌そうにため息をつきながら言い放ちました。
「何これ?具材の切り方も雑だし、味が薄い。こんなものを俺に食べさせる気なのか!」
突然の言葉に胸が締め付けられるような気持ちになり、頭の中が真っ白になりました。せっかく夫の好きな具材を選び、忙しい中でも作った料理を全否定されたのです。「時間がなくて…でも一生懸命作ったの。」と小さな声で言い訳を口にした瞬間、夫の声がさらに大きく響きました。「言い訳なんていらない!俺が帰宅したらちゃんとした飯が出てくるのが普通だろう?弁当でも何でもいいから今すぐ買ってこい!」
夫の怒りにKさんは言葉を失い、ただその場で立ち尽くしました。「私はこんなに頑張っているのに、どうして夫には伝わらないんだろう。いつも否定されるばかりで…もう疲れた…」
夫の暴言がKさんの心を毎日のように傷つけ、Kさんは自己肯定感がなくなり心も萎縮していきました。それでもKさんは「私が至らないからこうなるんだ」と、自分を責める日々を送っていました。
このような夫の行動は、家族のために料理をする妻の思いや愛情を無視し、自分の考えを最優先する支配的な態度の表れです。料理が美味しいかどうかよりも、「自分が上である」という立場を確認し、妻に嫌がらせをすることが目的になっています。このようなモラハラを繰り返されると、妻は「自分の努力や存在に価値がないのではないか」と自己否定に陥ってしまうのです。
夫の態度や言葉をおかしいと気づけた時から私は変わった
その夜、Kさんは子どもたちを寝かしつけた後、一人でキッチンに戻りました。夫の放った言葉が何度も頭の中でリフレインし、胸の奥が締めつけられるような感覚に襲われました。「これが普通の夫婦なの?文句を言われるだけで思いやりもない」と泣きたい気持ちを押し殺し、何気なくネットで「夫からの暴言」と検索してみました。
夫の行動や言葉は全てモラハラの特徴に当てはまったので、Kさんは身震いしました。そして、日々の夫からの暴言や命令口調に慣れきってしまっていましたが、「私のやられていることはモラハラであり、私は悪いこともしていないし能力が低いわけでもない」と思えたのです。
その記事や動画を出している人に、いつも自分がやられていること、夫から「お前が悪い」と言われ続けていること、Kさんがいくら頑張っても夫の怒りは治らずまた罵倒される事などを勇気を出してメッセージを送ってみました。すると翌日にお返事がもらえました。
「Kさん、それは普通じゃないことです。あなたは十分頑張っています。ご主人が自分の機嫌を自分で取れずにKさんに当たることは彼自身の問題です。自分を責めないで。彼のやっていることはモラルハラスメントです。Kさんはターゲットにされています。自分はモラハラ被害者だと認め、今後どうしたいか一緒に考えてみましょう。」
その言葉に、Kさんは初めて涙を流しました。「私は悪くなかったんだ」と思えたことで、少しだけ心が軽くなった気がしました。
前編では、支配的な夫からの理不尽な要求をされて自己肯定感が下がっていたKさんが、「モラルハラスメント」という言葉を知り「自分は悪くなかった」と分かって少し心が軽くなったエピソードをお届けしました。
続く後編では、モラハラをする夫の心理と、そこから抜け出すために動き始めたKさんのお話をお届けします。
続きを読む▶▶ついに夫の指示を無視!自由に行動しはじめたKさんに、夫は…
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