髪が抜けたのを帽子で隠しています。「帽子を脱がないのはマナー違反」と言われたらどうすれば?答えは意外な【円形脱毛症体験記】#6
OTONA SALONE / 2025年1月2日 20時51分
私は「多発型円形脱毛症」に罹患し、側頭部・後頭部・襟足に多数の脱毛斑があります。いわゆる、抗がん剤など薬剤性による脱毛や円形脱毛症、先天性乏毛症など、さまざまな理由で髪や体毛が抜ける「ヘアロス」患者です。
今回は、「脱毛を人に見せないようにする」ため、ヘアロスによる「アピアランスケア(外見の変化をカバーするケア)」のための選択肢を紹介します。
ヘアロス #13
医療用帽子がないと外出できないのに「帽子はマナー違反」なのか
ヘアロスの”アピアランスケア”の第一選択肢として、私は「医療用帽子(ケア帽子)」を選びました。夏は紫外線、冬は寒さから、就寝時には枕のこすれから頭皮を守ってくれます。脱毛した髪が散らばるのを防ぐ役割もあります。そして、帽子をかぶることで、ヘアロス・脱毛による外見(アピアランス)の変化を隠すことで、精神的負荷をやわらげる効果もあります。
そこで直面したのが、帽子のマナーです。おしゃれのためではなく、アピアランスケアのためにかぶっているので、仕事中ももちろんかぶります。
一般的な帽子のマナーは、屋外でかぶり、屋内では脱帽する。現在では室内での帽子もOKとされています。でも、ハット系ならつばが広いものやカジュアルな帽子は脱いだほうがベター。とくに目上の方と過ごすときや飲食の場においての着帽はマナー違反とする方もいます。
おしゃれでかぶっているなら脱ぎますが、脱毛を隠すために、病気のためにかぶっている帽子です。帽子をかぶってはいけないのか、帽子のマナーについて、帽子職人で帽子ブランド「coeur 」「 mon coeur 」のデザイナー、ご自身もがんサバイバーでもあるヘアロス経験者の上田道子さんにお聞きしました。
Q:観劇や飲食の場、冠婚葬祭で、「帽子を脱ぐことがマナー」という風潮がありますが、実際はどうなんでしょうか?
A:ぜんぶ帽子着用で大丈夫!
お葬式ですが、葬儀用の帽子(女性のトークハットなど)というのが存在します。アトリエにいたときは、喪の帽子をたくさん作っていました。宗教によるとは思いますが、喪服も洋服ですので、お洋服の方のマナーに合わせてもいいと思います。トークハットでなくても、「喪の帽子」とわかる感じの、ブラックでこぶりなものでしたら大丈夫だと思います。 喪主の方に事情をお話して、ご理解いただくようにするのがいちばん安心かもしれないですね。
お食事するときも、女性は帽子を取らなくても本当はいい。西洋では、ドレスアップして帽子をかぶって食事もします。男性は帽子もクロークに預けますけど、女性は髪の毛をアップにしてハットピンで固定していますから、アクセサリーとして帽子はそのままで大丈夫です。
観劇のときも、うしろの方のジャマにならないようなら、いいと思いますよ。脱毛箇所をカバーするもの、ベレーみたいな、ちょこんとかぶる帽子がいいのではないでしょうか。
帽子をかぶらければ外出できない、人前に出られないヘアロス患者がいるということを少しでも知ってもらえたらうれしいです。
※アピアランスケアは「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と厚生労働省によると定義されていますが、「外見の変化に起因する患者の苦痛を軽減するケア」として”アピアランスケア”を使用しています。
【Q&A監修】帽子職人:上田道子
1988年に帽子デザイナー平田暁夫氏に師事。オートクチュールの技術を習得。1993年に「coeur」 をスタート。2010年に株式会社ジュイエ設立。2014年に大阪・淀屋橋にショップ兼アトリエ「CHAPELIER coeur」をオープン。2022年に大阪・堺に「Atelier coeur」を移転オープン。23年、がん患者の方に向けた帽子ブランド「 mon coeur」をスタート。大阪国際がんセンター「セルフケアフェア」にて、ヘアロスの相談、ケア帽子の試着などを受付中(毎月2~3回参加/9:00~16:00)。お困りの際はどうぞご相談ください。HP
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