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整理収納アドバイザーが教える「やせる」と「幸せ」を叶える片づけの方法

OTONA SALONE / 2017年12月15日 16時30分

整理収納アドバイザーが教える「やせる」と「幸せ」を叶える片づけの方法

OTONA SALONE編集長の浅見が今、気になる人物をお招きしてトークを繰り広げる対談企画。今回のゲストは人気整理収納アドバイザーの梶ヶ谷陽子さん。著書『やせる収納』で明かした、「片づけたらやせた」という驚きの真相に、浅見が迫ります!

「片づけたらやせられた」って本当?

浅見「梶ヶ谷さんの著書『やせる収納』を読ませていただきましたが、つらいダイエットをご経験されたとか。どんなダイエットを?」
梶ヶ谷「とにかく食べない、水しか飲まない……。若者ならではといったダイエットですね」
浅見「え〜! そもそも、どうしてダイエットを始めたんですか?」
梶ヶ谷「高校に入って、初めてのプールの時間に、男子たちに心無いことを言われたんですよ。『顔はまあまあだけど、体型超ヤバイくねぇ』と」
浅見「でも、そんなに太っていたわけじゃないんですよね?」
梶ヶ谷「自分ではそんなに気にしていなかったです。でも、53~54キロはあったんでしょうね、多分」
浅見「身長を考えると、太ってないですよね」
梶ヶ谷「当時も162㎝ぐらいはあったんで、いま考えると標準ぐらいなんですよ。だから言われたこと自体がすごいショックでしたね」
浅見「確かに」

ゼッタイにやせてやる!

梶ヶ谷「『ゼッタイにやせてやる!』と思いました。本当はダイエットなんかしたくないけど、言われたショックを解消するためにも、どうしてもやせたくて無理なダイエットをしましたね。楽しくもなければ、なんの目的もないダイエットです。全然体重も落ちないし、やせたねって言われないし……本当につらかったです」
浅見「ご家族も心配されたんじゃないですか?」
梶ヶ谷「はい。21~22才ぐらいまでダイエットを繰り返していたのですが、一時期ものすごくやせてしまって、それで親も『こりゃ、おかしい。吐いているんじゃないか?』と。そのときは、もう心の問題になっていました。食べても吐いてしまって、もう食べ物を受けつけなくなってしまって、心療内科も受診しました。だからダイエットには本当につらい思い出しかないです」

 

56キロからどうしてもやせない

浅見「でも、抜け出せたわけですね」
梶ヶ谷「つらいダイエットから抜け出せたきっかけは、妊娠です。食べても吐いてしまうという状態を完全にやめられたのは、子どもが宿ってからです。この子のためにこんなことをしちゃいけないって思って……。でも、一人目妊娠中に調子に乗って20キロ太ってしまって(笑)、それで今度は違う悩みが出てきてしまったんです」
浅見「違う悩みとは?」
梶ヶ谷「『子どもにとって、ステキなお母さんになりたかったのに、全然違う姿になってしまった!』という悩みです(笑)。だから出産後、鏡で太った姿を見るのがすごくいやでしたし、人に見られるのもいやで、外に出られなかったです。それでもどうにか、きれいなお母さんをめざして健康的にやせようと思って、『ビリーザブートキャンプ』とか、がんばりました(笑)」
浅見「流行った!! なつかしい~(笑)」
梶ヶ谷「それで68キロから56キロぐらいまでは落とせたんです。でも、授乳中で無理はできないというのもあって、そこからどうしてもやせなくて」

お金がかかるダイエットは続かない

浅見「それで『DHCダイエットアワード』に応募したわけですね」
梶ヶ谷「チラシか何かで見て、もう『これしかない!』と思ったんです」
浅見「すご~い」
梶ヶ谷「出たら、5千人中の11人に残るという奇跡が起きて、それでやせられました」
浅見「やっぱり大変でしたか?」
梶ヶ谷「いえ。自分に合っていたんでしょうね、つらくなかったです。一日一食置き換えダイエットでスルスルやせたんで、おもしろかったです。ケーキも食べていましたよ。」
浅見「そうなんですか!」
梶ヶ谷「でも、二人目のときは、絶対にできないと思っていました。やっぱりお金がかかりますからね。当時は、サポートでダイエット食品を提供してもらっていたからできたんですよね」
浅見「それはそうですね。続けるにはお金がかかりますよね」

 

本当に……なのか? と自分に問う

梶ヶ谷「でも『片づけ』で、やせられました」
浅見「あえて『ダイエット』という感じで、取り組んではいなかった?」
梶ヶ谷「はい、自然に。そのときはもう、整理収納の理論は勉強して頭に入っていたので」
浅見「整理収納の理論をダイエットに置き換えられると……」
梶ヶ谷「そうなんです。ダイエットが整理収納と一番通ずる点は、『本当に必要なのか?』『本当に今お腹すいているのか?』と、自分に問いかけることが重要だということなんですよね」
浅見「お店で安売りしていたりすると、ついでに買ってしまったり……」
梶ヶ谷「そういうことが、なくなりましたね。余計なものを買わなくなったので、余計な食べ物も家になくなって、二人目妊娠中はそもそもあまり太らずにすみました」
浅見「『やせなきゃっ』ていう強迫観念がなくなって、ダイエットから解放されたんですね」
梶ヶ谷「そうなんです! ダイエットのストレスがなくなったのも、体にいい効果があったんだと思います」
浅見「ストレスがあると食欲が増したりします……」

 

やせたいなら、見直すべきたった1つのこと

梶ヶ谷「この間、知人に『梶ヶ谷さんって食に対して欲がないね』と言われたんですけど、本当に最近はそうなんです。でも、ダイエットしているときは『すごく食べたい!』といつも思っていたんですよ」
浅見「食べることを我慢していること自体がストレスだから、ダイエットして少し体重が減っても、結局リバウンドしてしまう。でも、『やせなきゃ』っていう気持ちから解放されると、そのストレスはなくなりますね」
梶ヶ谷「そうですね、それは大きいですね。リバウンドする恐怖っていうのが、今はないです。すぐリセットできるようにもなりました」
浅見「ダイエットで悩んでいる人って本当にたくさんいますよね。特にアラフォー世代は、代謝機能が落ちてくるのもあって、簡単にやせない。そういう人にアドバイスするとしたら?」
梶ヶ谷「わたしはやっぱり、見直すべきは『生活習慣』だと思います。1日の自分の行動だったり、環境だったり。その見直しが、体に一番効果があると思います」
浅見「『〇〇ダイエット』みたいなものをするよりも?」
梶ヶ谷「そうです。それを、声を大にして言いたいです。ダイエットは続かないし、やせたとしても一時的だと思います。でも家を整えると、家の中にある食品も整理されて、余計な食べ物がなくなってくるはず」
浅見「それで余計なものを食べなくなって、体も整ってくる……」
梶ヶ谷「そうです。だから辛いダイエットはしてほしくないですね」

 

片づけたいならまず、ものとのつき合い方を見直す

浅見「『やせる収納』を読んで、『今の自分に必要かどうか考えるクセをつける』というのが、私、身に沁みました」
梶ヶ谷「自問自答するクセをつけると、すごくいい効果を生むと思いますよ。例えば、外に出ると、無料配布しているものとかたくさんありますよね。そういうものって、家を散らかす原因だったりするんですよ。なぜかというと、欲しくて買ったものではないので、ポイッとしがちなんです」
浅見「大事にしない」
梶ヶ谷「そうです。何か差し出されたとき、『今の自分に必要なのかな?』と自問自答して断るというのも、相手といい関係を作る方法だと私は思っています。もらって捨てたら、もらわないより悲しいと思います」
浅見「そうですね」
梶ヶ谷「あと、そもそも『収納』の意味を知らない方が多いなって、よく思います」
浅見「というのは?」
梶ヶ谷「『収納』というと、『とりあえずしまう』とか『隠す場所だ』って思っている方が非常に多いんですよ」
浅見「確かに」
梶ヶ谷「でも全然違うんです。『収納は、今の自分に必要なものを出し入れしやすくすること』です」
浅見「使いやすいように置いておく、ということなんですね」
梶ヶ谷「しかも、『今、必要なもの』というのが、絶対条件なんです。引き出しを開けたときに10年ぐらい使っていないものが出てきたとします。その状態は『収納』とはいえないんです」
浅見「なるほど」

「整理」しなければ「収納」できない

梶ヶ谷「まずは収納の意味を知って、さらに『収納の前に整理が必要』だということも知ってほしいですね。『整理は、今の自分にとって不要なものをとり除く』ということなので、整理のあとじゃないと、収納はできません。だから、わたしたちは『整理収納アドバイザー』であって『収納整理アドバイザー』とはいわないんです」
浅見「まず、ものを取捨選択して整理することから始めるわけですね。わたし、少し前にクローゼットを整理したんですけど、前は本当にひどかったんですよ。ギャル服がいっぱいあって(笑)。着られないぐらいコンディションが悪くなっているわけじゃないから、『捨てるのはもったいない』って思う。でも実際、着ているかといったら着ていない服が多いわけです。着ていない服で、クローゼットがギュウギュウになっちゃって……」
梶ヶ谷「空間のむだ使いになっていたわけですね」
浅見「引き出しも、立てる収納じゃなくて重ねて入れるから、下のほうに何が入っているか、もうわからない(笑)。ということは、結局、もう着ない服なんですよね」
梶ヶ谷「そうなんですよ」
浅見「それからは、半年に1回ぐらい見直すようにしています」
梶ヶ谷「すばらしいと思います」
浅見「そうしたらだいぶ片づきました。今年着ていても、来年着ないものって、やっぱりありますよね。定期的に見直すことが大事だと、実感しました」
梶ヶ谷「そう思います」

幸せに暮らすことは「減らせばいい」ではない

浅見「ものがすっきりすると、心もすっきりしてきますよね」
梶ヶ谷「してきますね。ただ、少し前にミニマリストが流行って、それはそれで私は心配でした。とにかくものをどんどん減らす方が増えて。わたしの講座にも『家の中のものを減らしすぎて家族とのケンカが絶えなくなった』という方がいらっしゃいました。その方は、『ものを減らすだけでは幸せにはなれないと気づきました』と仰っていました。最近また『大事なものはとっておいていい』という傾向になってきていますよね」
浅見「そうですね。ミニマリストブームもだいぶ落ち着きましたね」
梶ヶ谷「『なんでも減らす』ということではなくて、『自分にとって大事なものは大切にする』。自分や家族が、大好きで大事なものに囲まれているっていうことが、幸せなのかなと思います」

「大切にしたいもの」を買うこと

浅見「長く使っていきたいものって、ありますよね。そう思うと、買い物も変わりますよね」
梶ヶ谷「買い方が変わりますよね。わたしは、ペン1本でもこだわって買いますよ。わざわざ無印良品に行って『これがほしいんだ!』と思って買いますし、それ以外は買おうと思わないです」
浅見「間に合わせで買ってしまったものって、大切にしないことが多いですよね」
梶ヶ谷「本当にそう思います。何に対しても、すごく気に入って『家に持って帰りたい!』と思うものしか買わないようにしないと、ものの増加は激しくなりますよね」
浅見「ものとのつきあい方も、変えていかないといけませんね」
梶ヶ谷「そこがいちばん大事じゃないですか? よく、『片づけようと思ったときに何から始めたらいいですか?』と聞かれるのですが、『ものを減らす』という以前に『ものとのつき合い方の見直し』が必要だと、私は思いますね」

 

片づけは恋愛・婚活にも効く!?

浅見「ものとのつき合い方が変わると、『幸せ』っていうものも変わりますよね?」
梶ヶ谷「子どもができたときに、いちばん気にしたのは、家の中の環境だったんですね。わたし自身、アトピーと喘息があって、ホコリとかいろんなことに敏感で、ちょっとしたことで入院したり……。だから、すぐに掃除ができる、すぐに育児ができる環境にしたいと思っていました。今、家族が『家が大好き』と言ってくれるので、家が心地いいということは、それが叶えられたんだと思って、うれしいです」
浅見「家は、長くいる場所だし、ほっとしたい場所でもありますよね」
梶ヶ谷「わたしにとっていちばんのパワースポットは、家です(笑)」
浅見「家が心地いいと、結婚されている方であればダンナさんもちゃんと家に帰ってきますよね(笑)。わたしは婚活中ですけど、だれかお招きすることになっても散らかっていると『今日はちょっと…』ってなっちゃうじゃないですか(笑)。チャンスを生かせないですよね」
梶ヶ谷「それに『お片づけ問題で夫婦ゲンカ』って、じつは多いですよね。わたしのところに『助けてください』とメールをくれた方は、家が片づいてないことで旦那さんが出て行ってしまったんですって。私、お手伝いに行ったのですが、家が片づいたら『夫婦円満になった』と報告してくれました。家族や夫婦間で、片づけはけっこう大事な要素のひとつですよね、料理ももちろんそうでしょうけど」
浅見「片づいていると、運気も上がってくるのかなって思います」

 

片づけ上手が結婚の決め手に?

梶ヶ谷「そういえば、主人と知り合ったとき、彼は実家の敷地にある離れというか小屋(笑)に住んでいたんです。つき合い出して、もうすごい勢いでその小屋を整理収納したんです。そうしたら『こんなにきれいにしてくれるなんて!』と、お義母さんが関心を持ってくれて。それで仲よくなれたんです(笑)」
浅見「お義母さまが手をつけられないくらいの状態だったということですか、その小屋は?」
梶ヶ谷「そうです(笑)。わたしはお片づけが大好きだったので、『ここ片づけていい? 改造していい?』っていうことから始めて、一緒に収納用品を買いに行って収納して、もう見違えるほどすっきりさせて、小屋が部屋に生まれ変わりました(笑)」
浅見「お義母さまも大喜びですね。それって、料理上手が胃袋をつかむのと同じですよね。どのぐらいの期間で片づけたんですか?」
梶ヶ谷「1日で」
浅見「たって1日で?」
梶ヶ谷「はい。ものを整理して収納計画を立てて、収納用品を買いに行って、実行しました、1日で。大好きなので楽しかったです、収納用品の色を白で統一したりして(笑)。今思えば、すでに整理収納アドバイザーみたいなことをやっていたんですね」
浅見「すごい…」
梶ヶ谷「それがもしかしたら、縁を結んでくれたのかもしれませんね」

 

「やらされてる」はダメ。楽しんでやること

浅見「もし自分に息子がいたとして、その息子が彼女を連れてきて部屋を片づけてくれたら、いい子だなって思いますよね」
梶ヶ谷「わたしも、そう思っちゃいますね」
浅見「散らかしちゃう子より、片づけられる子のほうが、絶対いいですよね。男の人からすると、女性にはきれいでいてほしいし、それに料理上手っていうのも魅力的だと思いますけど、じつは片づけも大事ですよね〜」
梶ヶ谷「何かのランキングで見ましたけど、『妻に求めること』のベスト3ぐらいに『片づけられること』が、入っていましたよ」
浅見「やっぱり、そうですか!」
梶ヶ谷「でも『程よく』でいいかもしれませんね。また、やりすぎて面倒くさいって思われるのもいやだし。わたし、面倒くさがり屋なんですよね」
浅見「ええ! そうなんですか?」
梶ヶ谷「だからこそ、家族が自分でものを元に戻せるように工夫しているんです。それと、主人や子どものテリトリーにはいっさい、口をださないようにしているんです。そのほうが自分で片づけてくれるんですよ。とくに自分のものは」
浅見「やらされていると思うと、やりたくない」
梶ヶ谷「そうなんです」
浅見「なんでも、楽しんでやるっていうことが大切なんですね。ダイエットもそうですよね」
梶ヶ谷「はい」
浅見「勉強になりました。整理収納して、日々、お片づけをきちんとすることで、ダイエットにもつながって、幸せにもなれんですね。私もがんばりたいと思います!」

 

梶ヶ谷陽子●かじがやようこ
Bloom Your Smile代表。整理収納アドバイザー。ハウスキーピング協会の最高位資格「整理収納アカデミアマスター」をはじめ、間取りプランナー、住空間収納プランナー、防災士など暮らしに関わる資格を多く取得。テレビ、雑誌、書籍などさまざまなメディアで活躍するほか、講演、商品プロデュース、無印良品スタッフへの社内研修講師なども務める。著書に『子どもがいてもできるシンプルな暮らし』(すばる舎)などがある。
Bloom Your Smile
(HP)http://www.bloomyoursmile.jp/
(Blog)http://ameblo.jp/yoko-bys/
(Instagram)https://www.instagram.com/bloomyoursmile

『やせる収納』1,200円+税/主婦の友社
冷蔵庫収納のほか、洋服や靴、メイクアイテムやバッグ、食器や食品ストックなど、さまざまな「もの」との向き合い方を紹介。また、「整理収納の考え方は、ダイエットにも通ずる。部屋をきれいに整えれば、自分自身の体もすっきりする」。そんな思いにいたった梶ヶ谷さんの整理収納術、生活習慣など、見どころ満載です。

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取材・文/見上愛(主婦の友社)、撮影/松木潤(主婦の友社)

 

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