梅宮アンナ「病院にいくとき持って行く、とっておきのものは」自分で自分の気持ちを変えていきたい
OTONA SALONE / 2025年1月29日 21時0分
ステージⅢAの小葉がんを治療中の梅宮アンナさん。病に前向きに向き合うその姿に、「アンナちゃんといっしょだから私も闘える」「毎日勇気をもらっています」とポジティブな賛同の声が寄せられます。アンナさんも「勇気が出た、と言われることが何よりうれしい」のだそう。
11月7日に右乳房とリンパ節の摘出を受け、11月14日に退院。12月5日には2つめの抗がん剤「パクリタキセル」での治療がスタート。全12回をすでに折り返し、8回目の投与を終えたアンナさんの元には、12月にいったんアメリカに帰った百々果さんが再び戻ってきたところ!「いまの気持ち」のメッセージです。
【独占連載「アンナの日々」#7】1
全12回の抗がん剤、半分折り返して「好調」です。味覚障害が出てしまったけれど
娘の百々果がアメリカからもう一度きてくれました。今回は治療が一段落する頃までの予定。前回は距離が近すぎてお互いちょっと疲れてしまったから、ほどよい距離を探りたいです。
この半年、私はいろいろなことを言ってきました。11月の術後から12月は本当に、ほんっとうに、傷があまりに痛かったからあれこれ言ったけど、最近はちょっとおとなしくなってきましたよね(笑)。傷は引き続き痛いのですが、だいぶよくなりました。
パクリタキセルは1回終わるたびに「やったー!」と嬉しいです。パクリタキセルの副作用もそろそろ落ち着いてきました。私に出たのは「味覚障害」。いま、しょっぱいもの、からいものの味がわかりません。投与して2回くらいから味覚が変わりました。甘いものは甘いまま感じられるのですが、しょっぱいもの、からいものは感じないばかりか、ヘンな味に変化しています。悲しいけど、仕方ないよね。
私、セブンイレブンの「焼きうどん」が大好きなのですが、あの美味しい美味しい焼きうどんの味が全然違うの。白米も大好きなのに、「こんなに白米ってまずかったっけ……?」ってくらいに最低の味になります。でも、私は落胆していません。むしろ楽しんで食べています。「私の大好きな焼うどんの味はこんな感じだった……」と、食べる前にマインドを決めて、脳内で味を思い出してから食べるの。
私がいま元気なのは、こうしてたくさん食べているからだと思います。お店に入って「うどん2人前ください!」とか言っちゃって、「本当に病人なの?」と驚かれます。食欲がなくならないことには感謝しないとならないって思います。ママも「アンナが元気なのは食べてるからだね」って言っています。
パパ、梅宮辰夫は50年ほど前に闘病しましたが、当時の抗がん剤治療は今みたいな優秀な吐き気止めがないから、ぐったりして気持ち悪いって言っていました。でもそんなパパもずっと寝たきりではなかったです。
味覚障害のほかに出た以外な副作用は意外にも…「爪が伸びなくなった」
パクリタキセルの副作用のひとつに手足、特に指先のしびれがあるそうで、とってもつらいと聞いていたので、「どのくらい出るの…?」とびびりまくっていました。最初はそうでもなかったけれど、やっぱり日に日に出てきています。傷の痛みの緩和のために、神経に効く痛み止めをずっと飲んでいるおかげでドンとは出ていないだけかも。関節も痛いのですが、これはあとでお話する更年期障害のほうが強いと思います。パクリタキセルでもどこかしら痛いのだろうけれど、更年期の関節痛のほうが勝ってしまっている状態。
もうひとつ、爪が伸びなくなった! しかも、AC療法のときみたいに、ちょっとずつ黒くなってきています。伸びなくなったのはパクリタキセル開始後ですから、私にとっては味覚障害、しびれと関節痛、爪の黒ずみ&伸びないというのが副作用でした。
爪は伸びなさすぎて噛んで割れてしまったので、やむを得ずジェルをつけてもらいました。本当は治療中は、指先にパルスオキシメーターを装着するのでネイルはNGなのですが、保護しないと日常生活にものすごく支障が出るので……。だって爪ごとひっかかって持って行かれて痛くて痛くて、本当に何もできなくなるんだもん。
抗がん剤の副作用は、やっぱり「AC療法」のほうがきつい人が多いそうです。今回のパクリタキセルはトータル50~60分で投与が終わります。まず吐き気止めを15分投与します。次にアレルギー止めを15分投与するのですが、これが眠くなるので抗がん剤投与中に寝ちゃうの。あっという間に終わります。
病院は「楽しい場所」では決してないから、自分の気分は自分で上げていきたい
投与の日は気分を上げたくて、マイ枕やジンジャークッキーのお人形さんを持って行ったりします。いとこの娘がくれたこの子はよく連れて行きます。やっぱりいちいち1個ずつ、気分を上げるものを持って行くのは大事。病院という場に入ることがそもそも決して楽しいことではないので、楽しい場所にしないとならない。そういう工夫を、これは本能でしょうね、常にしています。
とにかく前回の「AC療法」の副作用が強烈すぎて……あれ何だったんだろう、よく4回もやれた。もし5回目があったとしたら無理だったと思います。AC療法は投与中も、抗がん剤が、「う~、入ってます~」って感じのイヤさだから。なにしろ、万が一薬剤が漏れ出て皮膚につくと大けがになるから「投与中は動かないで!」って言われるくらいの強い薬でした。体内に入ってくるとすぐ膀胱が痛くなって、早く出せ、早く出せって膀胱から指示がくるの、そんなの信じられないでしょ(笑)。夜中も1時間に1回起きてトイレに行っていました。
パクリタキセルは全12回の投与だから1回ごとが薄いそうです。白血球の数値も安定したのか、7回目は事前の血液検査なくそのまま投与になりました。次回はあるみたい。でも、そんなパクリタキセルも、1回2回目で強い副作用やアレルギーが出てダメになっちゃう人もいっぱいいるので、こればかりは運ですね。私は今回はたまたま運がよかった、がんはそういう病気だと思います。
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