気をつけて!私たちがつい口にしがちな男性への逆セクハラワード3つ
OTONA SALONE / 2018年1月8日 11時30分
オフィスでの日々のやりとりの中、悪意なく「言わなくてもいいこと」をつい言ってしまうことは結構あるものでしょう。
それが性差や地位の差に関わっていた場合は、セクハラ、パワハラに発展します。
が、女性は被害者側になることのほうが多いので、「自分が加害側に回っている」ことに気づきにくい、と日々私は感じています。
時節柄、このようなハラスメントに関する問題意識も高まっています。今日は私の身の回りで「言ってしまっている人が多い」逆セクハラワードと、その言い換えをお教えしましょう。
1・「男のくせに」
「男のくせに、決断が遅いよね」
「男のくせに、行動力がないよね」
「男のくせに、統率力がないよね」
決断の速さ、行動力、統率力は、どれも男性的イメージの強い言葉です。しかし言葉には性別はありませんので、これらは「男のくせに」という言葉の方が「不適切」です。
例えば
「女のくせに、料理が下手だよね」
「女のくせに、控えめさがないよね」
「女のくせに、気配りが足りないよね」
こう言われたら、このご時世、完全にセクハラですよね。
料理が上手である、控えめである、気配りがある、どれも女性的イメージの強い言葉です。しかし、イメージがあるだけで、本来性的な偏りは、言葉にはありません。
なので、「女のくせに」が余計で、
「料理が下手だよね」
「控えめさがないよね」
「気配りが足りないよね」
という言葉なら、まあ、言う場面や、言い方にもよりますが、この言葉を言っただけで訴えられるようなことはないでしょう。
なので、さきほどの例でも、
「男のくせに」を取り、
「決断が遅いよね」
「行動力がないよね」
「統率力がないよね」
とすればいいのです。
ただし!あなたが上司の場合、言い方によってはセクハラにならなくてもパワハラになる場合もあるので要注意です。
2・「彼女いないの?」
前述の「童貞」もそうですが、言語自体に悪意はなくても、それを使う状況によって、ハラスメントとなることがあります。特にこの手の言葉はセクシャリティな意味を十分に含みますので、セクハラに該当することもあるでしょう。
そして、このような直接的な言葉ではなくても、「この人、彼女いないんだって」という情報を、皆の前で公開することは、どう考えてもハラスメントです。そして、あなたが上司の場合、部下が抗議できないこともあるのです。
「そんなことをみんなの前で言わないでください」と怒っても、「冗談なのに、何を真剣になっているの?だからキミはいつまで経っても……」とさらに輪をかけて、相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。
「彼女がいない」ということを、「からかい」で使ってはいけないのです。
3・「力仕事だから男性にお願い」
これは、私もついついやってしまいます。確かに男性は女性より肉体的に力があります。しかし、逆に、男であれば誰でも力があるというわけでもありません。むしろ、女性より、か弱い男性は増えています。
イベント会場の片付けなども、男性は机やパーテーションなどの大物、女性は張り紙剥がしや床掃除などの小さい物担当となっている風潮がありますが、最近の机やパーテーションは、女性でも楽に動かせるようなものが多いですし、肩幅がなくても抱えられる荷物もあります。そんな時に
「はい、男性は机運びね」「はい、こんなに重いのは男性で~!」などと女性上司が仕切るのは、少しおかしいと思う男性もいるようです。
これも「男性」という言葉を取り
「机運びをお願いしてもいいかしら」「重いものは二人で運んでみましょう」としてみれば、部下は自主的に動きます。
我こそはという力自慢の男性は、自分の長所をアピールしてもいいのですし、非力な女性でだって二人で運べるものもありますよね。見かねた男性が自主的に助けるというのも健全な流れです。
頼み方次第ではセクハラにならないのです。
まずは「男のくせに」「男だから」という言葉は「女のくせに」「女だから」と同様、セクハラになりやすい言葉ですし、特に公共の場やオフィシャルの場では避けるべきでしょう。
他者の事象にあれこれ言う前に、自分は果たして大丈夫なのか、日頃の行為をよく考える機会を設けることが大切です。
≪国語教師・文章コンサルタント・文章力養成コーチ 松嶋有香さんの他の記事をチェック!≫
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