もしかしてうちも「モラハラ夫」…?気づいたときまずすべきお金の注意点
OTONA SALONE / 2018年2月21日 11時30分
少し前、芸能人の三船美佳さんと高橋ジョージさん元夫妻の離婚で話題になった「モラハラ」。モラハラとは、「モラル・ハラスメント」の略で、精神的暴力、精神的虐待のことです。加害者は、態度や言葉によるいやがらせを繰り返し、被害者に大きな不安や苦痛、恐怖を与えます。実は一見優しそうに見える旦那様がモラハラ夫だったというケースは少なくありません。今回は、45歳でモラハラ夫から逃げた女性のケースをお話します。
テレビのワイドショーで気がついたモラハラ被害
A子さんが私のところに相談に来たのは1年前。A子さんは、大手金融機関に勤める10歳年上のご主人と2人暮らし。週に1回程度、近所のお花屋さんでパートをする程度で基本的には専業主婦生活を送っているとのことでした。
そんなA子さんのお悩みは、結婚10年目にして夫が「モラハラ夫」だと気がついたというのです。結婚生活を振り返ってみると、常に緊張していて、どこか違和感を感じていたらしいのですが、家庭のことを、親戚にも友人にも話してはいけないと常に夫から言われていたので、A子さんは、違和感を誰にも話さずにきたそうです。
ある日、テレビのワイドショーで芸能人のモラハラ問題を取り上げていたのを見たときに、「まさに私と同じだ!」と思ったA子さん。
というのも、A子さんは、結婚してからことあるごとに、夫から「お前は本当にバカだ、何をやらせてもできないと言われる」「何時間もしつこく説教されたり、問い詰められたり、反省文を書かされる」「機嫌が悪いと家から締め出されて中に入れない」「仕事を制限する」「実家や友人、職場の同僚などとのつきあいを制限する」「外出する際、許可を取らされる」など、自分に当てはまることばかりだったからです。
こうした行為は、日常的に繰り返されると、心は次第に病んでいきます。A子さんは、日々つらいので、無意識的にあまり考えないようにしていたようです。
おそらく、もっと早く気がつかなかったの?と思った読者もいると思いますが、A子さん曰く「夫はいつも不機嫌なわけではないんです。他人からは優しそうな旦那さんという評価です。実際、優しい時もあるので、私が悪いのかもしれないと思って10年もきてしまったんですね…。それに、実家や友人とのつきあいも制限されていたので、相談相手がいなかったのも事実です」とのこと。
でも、テレビの報道を見て、自分の置かれている状況を客観視してみたとき、「魔法から覚めた」感覚だったそう。それ以降もしばらく悩んだそうですが、夫がモラハラ夫だと気が付いてしまった以上、一緒にいることはできないと決意!夫に内緒で離婚の準備を始めようと思い、私のところにマネー相談に来たのでした。
実家に戻り、離婚後の生活を準備
A子さんは、お花屋さんで週に1回程度パートをしていましたが、ほとんど専業主婦といっても良い状態。離婚したいといっても、収入がない状況ではなかなか離婚に踏み切れないところもあったようです。
また、夫は収入が高い割には、A子さんには十分な生活費は渡さず、基本的に貯蓄も夫が管理しているので、Aさんが自由になるお金もありませんでした。
モラハラ夫と一緒に暮らしている状況では、日々夫から支配を受けてしまうので離婚したいと思っていても結局実行に移せなくなってしまいます。ですから、まずは、実家に事情を話して実家に戻るようにA子さんにはアドバイスをしました。勇気を振り絞って実家に話しに行ったA子さんでしたが、両親は、最初驚いていたものの、A子さんを受け入れてくれたとのことでした。
離婚後は、1人で暮らしたいというA子さんの希望に沿い、マネープランを一緒に考え、目標とする収入も明確になりました。その目標に向かい、実家で暮らしながら、離婚後の生活に備えて、仕事を見つけたり、資格を取得してスキルアップを目指したりしています。
自力で解決せずに、専門家に相談を!
具体的な離婚の進め方については、信頼できる弁護士さんに任せた方が良いと思い、A子さんにご紹介しました。
弁護士さん曰く、「モラハラをする夫は、執着心が強く、頭が良く弁がたつタイプが多いので、協議離婚は難しいです。調停、裁判になるケースが多いので、専門家に任せて離婚を進めるのが得策です」とのこと。
確かに、ただでさえ、夫の支配下に入って長年暮らしているので、直接話しあっても、言いくるめられてしまうことがほとんどでしょう。
モラハラは肉体的な暴力ではないので、気がつくまでに長い年月がかかってしまうそうですが、少しでも違和感を感じたらA子さんのように、ぜひ、相談にいらしてください。
お金の相談だけでなく、専門家のご紹介もします。一人で抱え込まずに、専門家を頼ってくださいね。
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