阿川佐和子、結婚でテレビ出まくる姿に学ぶ「幸せ披露」で敵を作らないお作法
OTONA SALONE / 2018年3月2日 21時0分
社会人になったら、「ヒトの幸せは面白くない」と教えるべきではないでしょうか。
なんとひねくれている発言かと眉をひそめる読者の方もいらっしゃるでしょうし、ひねくれていることは認めますが、常識として叩き込まれた「ヒトの幸せを喜ぶべきだ」という考えに苦しめられ、ふりまわされたり、人間関係を破綻させている人は多いように思うのです。
「ヒトの幸せは喜ぶべきだ」は本当か?
「ヒトの幸せは喜ぶべきだ」という考え方があることで、幸福側は「もっと祝いなさいよ!」と満腹になるまでおかわりを要求して周囲を疲弊させますし、「ヒトの幸せを喜ぶべきだ」と強く信じている人ほど、祝う側にまわったときに「ヒトの幸せを喜べない私はヒトとしていかがなものか」と自分を責めてしまう。結局、どちらもトクをしていないわけです。それなら、最初から「ヒトの幸せは面白くもなんともない」と思っておいたほうが両者の負担が減るわけですから、これは大人のマナーと言えるのではないでしょうか。
こんなことを思ったのは、結婚バブルでテレビに出まくる阿川佐和子センセイを見たから。
阿川センセイと言えば、ご存知のとおり、文化勲章受章者、故・阿川弘之氏を父に持つ美貌のサラブレッドですが、「聞く力」(文春新書)は2012年年間ベストセラーを記録、また「週刊文春」(文藝春秋社)の超長寿連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」でおなじみでしょう。
その阿川センセイが昨年に結婚をし、「中居正弘の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)、「ボクらの時代」(フジテレビ系)、「徹子の部屋」(テレビ朝日系)とテレビに出まくっているわけですが、才女・阿川センセイを以ってしても、他人サマに幸せを話すというのは難しいものだと思った次第です。はっきりいってセンセイ、浮かれすぎ。
”幸福披露”のルール五か条
そこで今回は、アラフォー以降の“幸福披露”のルールについて、考えてみたいと思います。
① 約束はしない
「徹子の部屋」(テレビ朝日系)で黒柳徹子が明かしたところによると、阿川センセイは「黒柳サンの後をついていく」、つまり自分も独身を通すと言っていたそうです。なので、突然の結婚をテツコは「裏切者!」と返していました。
「私は結婚しないわ」と言っていた人が結婚するのと、「結婚したい」と言っていた人が結婚した時、どちらが祝福する気持ちになるかは、言うまでもありません。本人にその気はなくても、“嘘つき”になってしまうのです。人生は何が起こるかわからないわけですから、適当な約束はしないほうがいいと思います。
② 笑わせようとしない
阿川センセイのお相手は、元大学教授(専門は英語学)だったそうです。阿川センセイが結婚した際の「週刊文春」(文藝春秋社)の手記によると、相手の男性に原稿を見てもらったりもしていたそうなので、言葉に対するセンスに全幅の信頼を寄せているのでしょう。しかし、自分が相手を「面白い」と思うからといって、他人も「面白い」と感じるとは限らないのです。
阿川センセイが理詰めで話し出すと、ご夫君は阿川センセイの大ヒット著作「聞く力」をもじって「聞かないチカラ」と返してどこかに行ってしまうと「ボクらの時代」(フジテレビ系)で披露していました。阿川センセイとしては、面白エピソードとして「わろてんか」というおつもりだったのでしょうが、こちらからすると「やめてんか」なのです。肌を重ねた回数に比例して、パートナーへの評価は甘くなるもの。お笑い芸人でもないかぎり、他人にはちぃとも面白くないと思ったほうが無難です。
③ かかわりがある人には、事前に報告する。
阿川センセイと言えば、女優の檀ふみと親交が深いことで有名ですが、「サワコの朝」(TBS系)によると、阿川センセイはふみに結婚の報告をしていなかったそうなのです。二人の関係が友情なのかビジネス上のものなのかわかりませんが、やはり報告だけはしておいたほうがよかったのではないでしょうか。
④ 「妬まれてる」というニュアンスのことを言わない。
「徹子の部屋」あてに、ふみからサプライズで手紙が届きました。その時に、阿川センセイは「怒ってるかな」と発言しましたが、これは「ふみが妬んでいる」と解釈できなくもない。それを決めるのは第三者であり、幸福側が見下すようなことは言わないほうがいいと思います。
⑤ 「これで老後が安心」とは言わない。
阿川センセイは、いろいろな番組で、結婚の動機を「老後のことを考えて」「夫は老後の杖」と話していますが、はたして結婚すれば、老後は安泰なのでしょうか? 阿川センセイは現在、認知症のお母さまの介護をご夫君とされていますが、69歳のご夫君が今後病に倒れて、ダブル介護生活にならないとは言い切れません。「結婚してよかった」という思いと「老後が安泰」は、次元の違う問題ではないでしょうか。
女友達が老後の助けになることもある
評論家として名高い樋口恵子センセイが入院中、助けになったのは、二世帯住宅の上のフロアに住む娘家族ではなく、友人だったという記事を「婦人公論」(中央公論新社)で読んだことがあります。娘さんとの関係が悪かったということではなく、仕事をしていたため、病院に来られる日に制限があったそうなのです。その際、友人が会いにきてくれて、用を引き受けてくれたそうですし、代わりに樋口センセイも交通費を渡して、相手の負担を減らす努力をしたと言っていました。
友人は老後の備えのための存在ではありませんが、誰にとっても先のことはわかりません。だからこそ、人間関係は大事にしたほうがいいのではないかと思うのです。
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