【専門店が教える】人気のバターコーヒー「最強」な作り方と飲み方
OTONA SALONE / 2018年4月5日 11時30分
昨年の6月、東京・JR代々木駅前に突如として「バターコーヒー」のお店がオープンしました。代々木在住の私は嬉々として初日に立ち寄り、飲んだ感想を元に自己流のレシピ記事を書きました。そして、冬の間にたるんだ身体が気になる今日この頃、約1年ぶりに「やっぱりちゃんとレシピを取材しよう」と思い立ったのです。
改めて「バターコーヒーとは何なのか」
かなり前、バターコーヒーという名前だけ聞いて「バターチャイみたいなやつかな、おいしそう!」と思い、コーヒーに冷蔵庫のバターを溶かして飲んだことがあります。
やるとわかるが、これ、すっごく不味い。絶対やってほしくないNG。二度と飲みたくなくなる。
というのも、融けたバターがコーヒーの上に浮かぶので、バターだけを飲むことになります。しかも、冷蔵庫のバターは大抵有塩なので、いやな感じにしょっぱいんです。
でも、前述のお店、JR代々木駅前の「最強のバターコーヒー」で「正しく」作られたバターコーヒーは、まったく違う飲み物でした。
ふわんふわんの泡がたっぷりの、「コクが深くてミルキーでリッチなカフェオレ」みたいな豪華なドリンク!
そもそもバターコーヒーはベストセラー書籍『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)で有名になりました。
・MCTオイル
・グラスフェッドバター
を加えたコーヒーを、毎朝1杯、朝食として飲むメソッドで、脳のパフォーマンスがよくなることからIT系の人たちに大人気なのだそうです。
「おなかがいっぱいになって何もいらなくなる」
MCTオイルはココナッツやパームヤシから抽出される中鎖脂肪酸という油の構成成分で、体脂肪として体に貯まることなくすばやくエネルギーになるとされます。
グラスフェッドバターは牧草だけを食べて育った牛の乳から作ったバター。
でも、難しい話をするまでもなく、このバターコーヒーは確実にやせます。なぜなら、本当にお腹がいっぱいになって何も食べられなくなるからです。「食事制限なんかしないで、むしろ効率的にお腹いっぱいにすればよかったんだ……」という発想の転換がバターコーヒーにはあるのです。
ここで重要なのは、「無理」がないことです。シンプルに、バターコーヒーはおいしい。なので、毎朝飲みたいし、飲むとお腹いっぱいになるので余計なものを食べない。「そっちのほうがおいしいから毎日普通にやりたくなる」、だから結果的にみんな成功するのではと思います。
では、お店ではどのくらいのお値段で何が飲めるのかをご紹介。
まず、お店で飲むラインナップとプライスから
前回の記事では「すぐそばの家系ラーメンの名店『らすた』の全部のせより高い」と驚いたそのプライスをご紹介しましょう。でも、材料のコストを知るとお得に思えてきます。
いちばんプレーンなニュージーランド産グラスフェッドバターのものは650円+税。上から、コーヒー、紅茶、ルイボスティーに加え、いちばん下にカフェインレスタイプが追加されました。味の違いは後述します。
極めて希少な北海道産有機JAS発酵バターを使ったプレミアムタイプは830円+税。
そして、ちょっとツウ好みのギー使用のコーヒーは650円+税。
お道具も材料も、自宅用セットを。材料は約30日分なので、1杯300円くらい。でも、バターコーヒーが気になる人はぜひ一度代々木に寄って、1杯飲んでからスタートしてください。「こう作るとおいしいのか!」という目標が見えます。最初の1杯がおいしいかどうかは、その後のモチベーションを大きく左右するはずです。
気になる「お店のレシピと作り方」は?
コーヒー 15g
グラスフェッドバター 15g
MCTオイル 15ml(大さじ1)
お湯 250ml
前回の記事で私は「バター見た目30g」と推測していましたが、その半分でした。驚くことにお店ではこの秘伝のレシピも配布しています。理由は「毎日続けてほしいから」。先のセットと合わせて活用できます。
プロのコツは「泡のたてかた」にあります。溶かしたあとふんわり泡立てるとまったく別の「ミルキーでリッチなカフェオレ」に変身するのです。お店では業務用のハイパワーなミキサーを使用。まずは容器にバターとMCTオイルを入れ、そこにコーヒーを注ぎます。
コーヒーを注いだら次は攪拌。左の容器、まだバターが溶けずに浮かんでいます。
ビーンと撹拌すると…
ふわんふわんの泡ができあがり!
ちなみに、店頭でも販売しているハリオのカフェオレ用クリーマーでもかなりの泡立ちです。モーターものは単純にパワーの問題なので、決して100均の似たものでは同じ結果にはなりません。
1回しかこられないなら「JAS認証発酵バター」を!
3タイプの味の違いはどうかと言いますと……。
いちばん最初に試してほしいのはプレーンなニュージーランド産グラスフェッドバター(650円+税)のもの。お客さんが迷った場合は「まずこちらを」とおすすめするそうです。さっぱり、あっさりとした、質の高いカフェオレライクな味わい。
私個人は、もし店舗に1回しか来られない可能性があるなら、この北海道産JAS認証発酵バタータイプ(830円+税)をぜひ飲んでほしい。うわあとびっくりするほどミルキーでこっくりリッチです。「いうてもバターでしょ」と油断していると、その120%くらいの味をお見舞いされます。せっかくだから飲み比べセットがあるといいのにと思います。
ギー(650円+税)は、この2つと比べるとちょっと個性派です。バターを煮詰めたものなので、フレッシュな乳製品とは一味違う、香ばしい味がします。これはこれで、大好きな人はいつもリピートするそうです。
ホットコーヒー以外もおいしいですよ!
3月半ばからはアイスも人気が高まってますよ、と聞いて、私はまた冒頭の「……溶けないバターが固まってるのでは?」に襲われました。でも大丈夫でした。先に濃いめに抽出されたコーヒーとMCTオイル、バターをミキサーで泡立てておいてから…
氷にそそぐという作り方!
アイスの場合は、ぜひ「北海道産有機JASバター」でお試しいただきたい! 冷やすことでバターの甘味が前面に押し出され、えも言われぬ馥郁たるアイスカフェオレライクな飲み物に。
さらに言うと、何度も来店できるならNZ産バター→有機JASバター→有機JASアイスと試したあと、ぜひ「紅茶」も試してほしい! これ、すごいですよ。これまで飲んだミルクティはいったい何だったのか(ミルクティじゃないんですけど)と目が10回覚めるようなおいしい何かです。コーヒーも紅茶も飲むという人ならむしろこちらのほうが好きかもしれません。
「管理栄養士に直接相談する」のが店舗の使いこなし
店頭でバターコーヒーを提供するスタッフのうち、黒い制服を着ているのは管理栄養士の有資格者です。これも「最強のバターコーヒー」の特徴の一つ。普通に生活しているとめったに管理栄養士との接点は生まれないものです。そんな栄養のプロに、直接自分の食生活の問題点を相談したり、バターコーヒーの取り入れ方を聞いたり、ダイエットのアドバイスをもらったりすることができるんです。
たとえば、店頭で作ってもらっている間、「自分はどのタイミングで飲むといいでしょうか」と質問したり、「歓送迎会続きの時期、低糖質食にするには何を食べたら」「どういう運動をするといいか」「交代勤務だが夜勤の日の食事はどうしたらいいか」など「健康総合相談」も可能です。
ちなみに、このJR代々木駅前の店舗はテイクアウトオンリーなのですが、夏前には都内の繁華街にイートインスペースを備えた2号店が登場する予定もあるのだそう。低糖質食を極めることができそう!今から楽しみ!
取材協力
≪OTONA SALONE編集部 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫
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