#94 婚活疲れした独女の「運命の出会い」はバーにあり⁉【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2018年5月23日 17時0分
40代の婚活をスタートしてから1年9カ月。6人の男性とデートしても恋人すらできない、OTONA SALONE編集長アサミ・46歳。婚活パーティや婚活アプリを続ける日々に疲れ……いわゆる婚活疲れに陥った。
「自然な出会いをしてみたい」と思い、むかったのはカウンターバー。実はオトナにとっては出会いが多いらしいとの情報を得たから。直感で入った新宿のバーにいた先客男性の横顔に、どうやら見覚えがある気がして……⁉ これは40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
横顔は「彼」に似ている⁉
ある夜、新宿のバー。カウンターには、男性客が一人だけ座っていた。
新たな出会いになるかもしれない。婚活中の40女はすかさずチェックしてしまう。
服装はカジュアルなシャツにパンツ。身長は高そう、ややガタイはいい。スッキリ顔でイケメン風ではあった。年齢的には40代くらいだろうか。
あれ? この横顔……見たことがある人に似てる気がする! っていうか、めちゃくちゃ似てるんじゃない? あの彼に!!!
でも、どうやって確かめる?
髪型は違うけれど、似てる。気がする。
もう長いこと会っていないし、そのぶん年を重ねているし、記憶もちょっとあいまい。もしかしたら人違いかもしれない。だけど……。
え、どうしよう。どうやって確かめよう。
正面の顔を確認したいけど、横並びのカウンターだから見えないし! 彼はずっとスマホの画面を見てるし!
声かけてみようかな。でも人違いだったら恥ずかしい。万が一違ったらそのあとが気まずい(男性のキャラにもよるけど)。
それに本人だったら、それはそれで……。
どうしよう……。堂々巡りをしている私の横から、低い男性の声がした。
耳に入ってきた、その声は
マスター「お待たせしました。今月のオリジナルカクテルです」
アサミ「あ、あ、ありがとうございます」
また妙に驚いてしまった。オーダーしたんだから当たり前のことなのに。マスターに挙動不審な客だと思われやしないだろうか。
マスター「ごゆっくりどうぞ」
そのときだった。例の男性客が声を発した。
男性客「マスター、オリーブお願い」
ん⁉ これは! この声は! 話し方は! さすがにここまで一緒はないでしょ。ほぼ間違いないんじゃない⁉
すかさず、オーダーをするために顔をあげた男性のほうを見た。そして、彼と目が合った。
男性客「あ!!!!」
偶然再会したカメラマンの彼
目と目が合った瞬間、彼が驚きの声を発した。
男性客「アサミちゃん⁉ ウソ、ホントに⁉ 久しぶり!!」
アサミ「ちょっと、なんでココにいるの⁉」
男性客「去年、日本に帰国した! 7年ぶりくらい?」
新宿のバーで偶然に会った彼は、十数年前に仕事で知り合ったカメラマンだった。彼とはなんとなく気が合ったのか、仕事の後に飲みに行ったりするようになり、だんだんとプライベートでも会うようになった。
一時期、毎週のように遊んでいたこともある。あるイベントで一緒にいた私たちを見かけた知人が「あの日一緒にいたイケメン、彼氏?」と聞いてきたこともある。そのくらい、かつてよく会っていた。
ロンドンへの旅立ちをきっかけに
あるとき突然、彼が「ロンドンで仕事をする」と言って旅立っていった。確か、7年前くらいのこと。私たちはそれっきりになっていた。彼の名前を仮に……ロンドンくん、としよう。
アサミ「そんなくらいじゃない? 帰国したんだったら教えてよ! みずくさいじゃない」
ロンドン「あっちでケータイ無くして、電話番号とかもろもろわかんなくなって」
そうだったんだ……。実はちょっと、さみしく思っていたから。
でも、ビックリした。直感で入ったバーで、まさかの再会……。こんなことって、あるんだろうか。
ロンドンくんとの関係性は
そんな偶然、ないよ! ……と思うかたもいるだろうけれど、実は私は意外とある。同じ日時に同じ店で、偶然知り合いと一緒になることがときどきある。少し前に知り合いのヘア&メイクアップアーティストさんと、その前には同僚の旦那さんと遭遇した。
そして今夜のロンドンくん。しかも彼は、以前親しかった人。
これは……運命の再会? 引き寄せの法則? 縁、というもの?
もしかしたら、そうなのかもしれない。その昔、お互い恋人もいない同士だったときに言われたことがある。
ロンドン「自分の親が万が一な状況になって嫁の顔くらい見せろって言われたら、お互いフリーだったらフェイクでいいから一緒に来て。偽装彼女やってよ」
それは彼女になってほしいとかじゃない。彼が親を安心させるための方便としての話だ。
実際には、その状況はおとずれなかったけれど、そんな頼み事ができるくらい当時の私とロンドンくんは“親しい関係性”だった。
あのときは“偽装彼女”だったけど
あのとき話していたのは“偽装彼女”だったけど……。いま、彼はどうなんだろう。私の婚活を知ったら、どう思うんだろう。私の婚活はもしかして“そっち”に舵を切ることになるのだろうか?
アサミ「でもビックリ。こんなところで会うなんて。隣、行っていい?」
ロンドン「もちろん!」
にっこりとほほ笑むロンドンくん。スッと隣にきたマスターが、私に話しかけてきた。
マスター「ロンドンさんのお知り合いなんですか。グラス、移動いたしますね」
アサミ「ありがとうございます。ロンドンくん、ここ、よく来てるの?」
ロンドン「帰国してからだけどね。ね、マスター」
マスター「はい。よくお越しいただいてます」
婚活中の事実を知った彼は……?
ロンドン「いま何してるの? 相変わらず雑誌の編集?」
アサミ「会社は変わってないけど、雑誌の編集部じゃない。webサイトの編集。そっちは?」
ロンドン「帰国してからもカメラマンの仕事してるよ。ロンドン帰りのカメラマンってことで(笑)」
アサミ「カッコイイじゃない」
ロンドン「そっちはどういうwebサイト?」
アサミ「40代女性向けなんだけど、OTONA SALONEっていうの。ほら、コレ」
スマホでOTONA SALONEのトップページを見せた。しばらくサイトを見ていた彼が、急に大きな声で言った。
ロンドン「何コレ⁉」
アサミ「何が?」
そのとき彼が見ていた画面は【40代編集長の婚活記】だった。
ロンドン「何コレ、婚活なんかやってるの?」
アサミ「そうよ」
ロンドン「婚活中ってことは、相変わらず独身なんだ」
アサミ「そうですよ。それが何か? そっちこそどうなのよ」
ロンドン「おかげさまで独身です。ふーん。っていうことは、いよいよ現実味を帯びてきたってことじゃない? あの約束が」
アサミ「あの約束って……」
【7年ぶりに偶然の再会したカメラマンのロンドンくん。これは運命? そして“あの約束”とは? 5月30日(水)17時の更新をお楽しみに】
≪OTONA SALONE編集長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫
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