中年男子が可愛い❤︎『おっさんずラブ』が世に残した功績が大きすぎる

OTONA SALONE / 2018年5月26日 17時0分

ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系・毎週土曜11時15分〜)が熱い。深夜放送なのに毎週放送後にネットが騒つくほど人気を見せています。ただドラマが男同士の恋愛を取り上げたというだけで盛り上がっているわけではないと思うのです。

 

タイトルが示唆する通り”おっさん”が可愛い。今まで避けて通ってきたおっさんの魅力、解剖していきましょう。

 

おっさんずラブ公式ホームページより

 

春田創一(田中圭)は天空不動産の営業部員。彼女もできず、冴えないモテない人生を送っている春田に突然ふたりの求愛者が現れる。ひとりは上司である中年男性・黒澤武蔵(吉田鋼太郎)。彼は熟年離婚をしてでも春田を好きだと言い、一度は振られたものの諦めきれない。もう一人は同居中のイケメン後輩・牧凌太(林遣都)。ついに思いを受け入れた春田は牧と付き合うことを決意して、また恋愛模様は混線していく……。《5月23日現在》

 

恋する黒澤部長の行動にヲタたちが共感する

 

放送後、SNSのホットワードに毎度ドラマタイトルが上がってくる理由はやはり黒澤部長の可愛さにある。55歳、妻と幸せに暮らしていたはずだったのに実はゲイ。あふれる春田への思いが止まらなくなってしまう。

 

(春田のことを)「はーるたん❤︎」

 

「おまえが俺をシンデレラにしたんだ」

 

「会いたくて会いたくて震えちゃった……」

 

と彼の中にある乙女がダダ漏れに。片思いの状態なら自分の思いを隠すところだけれど、黒澤部長が脇目も振らずにはるたんへの愛をアピールしている。この状況が何かとリンクすると思ったら、芸能人を熱血に追いかけるファンの思いに近い。いわゆるヲタと呼ばれる人たちの思いを高らかに宣言しているようだ。放送後にSNSを見ると

 

「可愛すぎる!存在が罪!!」

 

と叫ぶ黒澤のことを「自担を見ている時と同じ」と多数のヲタが共感。さらに探っていくと黒澤がはるたんに振られた瞬間、

 

「うわーっ!わー!聞こえない!聞こえなーーい!」

 

と叫ぶ姿とセリフは「自担に熱愛発覚や結婚報告があったときの私たち」だとも。納得。そんな私もかつてはSMAPのデビューシングルを買い求めたほどのヲタだっただけに気持ちが痛いほどわかる。

 

そしてはるたんの行動に一喜一憂して、乙女おじさんを演じているのが吉田鋼太郎さん。舞台ほどのオーバーリアクションな演技ではなく、ドラマにも邪魔にならないちょうどいい温度感を醸し出しているからたまらない。『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜』(TBS系・2014年)くらいまでは、カッコよさを売りにしていたと思う。

 

でもバラエティ番組で彼がめきめきとギャグセンスの頭角を現したことから世論が変わる。すぐに女性に恋してしまう『東京センチメンタル』(テレビ東京系・2014年)でその花が開いた。今回はご本人が更新しているわけではないと思うけど、黒澤部長の公式インスタまで登場するほどだ。恋する乙女を演じさせたら彼の右に出るものはいない。

 

私たちの新たな恋愛ターゲットにおっさんが浮上

 

臭い、汚い、ケチと3Kと言われて世間から煙たがられる中年男性だけど、ちょっと角度を変えれば可愛いは作れる。そのことを教えているのが『おっさんずラブ』。以前『バイプレイヤーズ ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』のことも最近の中年男子によるキュートっぷりが半端ないと書いたけれど、今作も同じく。

 

その特徴になるのが おっさんの天然ぶりだ。上記に挙げた2作ではいい年齢だからと言って、俳優陣がしっかりしているわけではない。生き方に無理をすることなく、むしろ奥さんに世話を焼いてもらっているのがありありと分かるような昭和世代風がいいのかもしれない。おっさんというと偉そうにしているイメージしかなかったけれど、天然ぶりアピールも意外といい。でもお金はちゃんと出してほしいけどね。
アラフォー女性が恋愛をするというとターゲットはどうしても年下男子に向けられることが多い。そりゃ同年代はほぼみなさん結婚済み。でも50〜60代で人生の山をひとつ越えてきたおっさんたちも可愛くていいかもしれない。そんな風に思わせてくれた本作の功績は大きい。全7話、6月2日(土)の放送が最終回だなんて早すぎるじゃないの。

 

 

≪文筆家、編集者 スナイパー小林さんの他の記事をチェック!≫

 

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