#95 どういうつもり? 意味深な男性の本音って【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2018年5月30日 17時0分
婚活、それは結婚相手を見つけるために積極的に行う活動。OTONA SALONE編集長アサミ(46歳)は、1年9カ月ほど婚活パーティや婚活アプリに勤しんだけれど、恋人一人見つけられないまま現在に至る。
カウンターバーには結婚につながる出会いが少なくないという情報をもとに、一人で新宿のバーへと向かった。先客の男性は、ちょっとワイルドなイケメン風と思ってみていたら、「かつて親しくしていた」カメラマンのロンドンくんだとわかって……!
これは40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
久しぶりに会う男性と縁がある⁉
約7年ぶりのロンドンくんとの再会は、単なる偶然なのか、それとも運命なのか? 新しい出会いを求めてやってきたバーで、こんな出会いが訪れるなんて予想だにしなかった。
不意にあることを思い出した。1年ちょっと前、流光七奈先生に「これから縁がある男性」を占ってもらった【婚活記#40】ときの言葉だ。
七奈先生「久しぶりに何かお仕事で会う感じでしょうかね。今もよく会ったりしている人ではない。前に何かでご一緒したけれど今は違う。今後何かで一緒になるのかも」
候補が3人くらいいるうちの一人が、以前から知っていて、久しぶりに再会する男性だと言われたのだ。そのときは全然、ロンドンくんのことなんて思い当たらなかった。けれど……。今後何かで一緒になるの“何か”は、バーのことなのか?
「あの約束」をずっと覚えていた彼
彼に「いま何してるの?」と聞かれ、私がやっている仕事のこと──OTONA SALONEのwebサイトを見せた。
ロンドン「何コレ、婚活なんかやってるの?」
アサミ「そうよ」
ロンドン「婚活中ってことは、相変わらず独身なんだ」
アサミ「そうですよ。それが何か? そっちこそどうなのよ」
ロンドン「おかげさまで独身です。ふーん。っていうことは、いよいよ現実味を帯びてきたってことじゃない? あの約束が」
アサミ「あの約束って……」
ロンドンくんとした「あの約束」……。約束、だったの⁉ 私は彼と出会いや、その後に話していたことを回想した。
ロンドンくんとの出会いとは
ロンドンくんに初めて会ったのは、かれこれ15年くらい前になる。
きっかけは、とある撮影。当時の編集長が「このカメラマンで撮影してみて」と、私が担当する企画に指定してきた人だった。
撮影前の打ち合わせのときから、なぜだか初対面とは思えないくらいテンションが合った。こういう写真がカッコいいよねという意見も合った。実際、その撮影も満足がいく仕上がりになったと思う。
その後、仕事を一緒にしたのは数回程度だったけれど、プライベートではなぜだか頻繁に会うようになった。お茶したり、食事をしたり、イベントに行ったり……。
その理由は、テンションが合っていたことと、同い年だったこと、比較的お互いの自宅が近かったこともある。
仲は良かったのだけれど
仕事のこと、人生のこと、恋愛のこと……いろんな話をする仲だった。本当に仲が良かったけれど、不思議と恋愛関係にはならなかった。
ある意味、異性とは思えないくらいざっくばらんに話ができる関係性、だった気がする。
それに、ロンドンくんと会っている時期、私は恋人がいたこともあるし、ロンドンくんに恋人がいたこともある。また、彼がときどき口にした好みのタイプも私とはまったく違っていた。だから、お互いを恋愛対象として意識したことはなかった。
ただ、あるときお互いの家族の話をしたときのこと。彼はおかしな提案をしてきた。
ロンドンくんの「おかしな提案」
ロンドン「自分の親が万が一な状況になって嫁の顔くらい見せろって言われて、お互いフリーだったらフェイクでいいから一緒に来て。偽装彼女やってよ」
アサミ「偽装彼女? でもそれって失礼じゃない?」
ロンドン「実際、嫁にならなくていいんだけどさ、付き合っている女性ってことで。ま、親を安心させるためにだから」
アサミ「なんかそれ、嘘ついているようで心苦しいけど」
ロンドン「アサミちゃんに彼氏がいるときは頼まないよ。お互いにフリーだったとき限定で」
アサミ「それはそうだけど……」
ロンドン「それに、恋人もいなくて結婚もしないまま老後を迎えたら、そういうお仲間同士で一緒に住んだっていいじゃん。そしたら結果的に嫁みたいになるからまったくの嘘でもなくない?」
アサミ「だからって嫁みたいではないでしょ! ま、老後に独身同士が集まって住むのはいいかもね。老後のシェアハウス的な」
ロンドン「でしょ? じゃ、約束~!」
冗談半分でそんな話をしていたことは覚えている。でも、単なるノリで言っていたことだと思っていた。これが「あの約束」?
今の彼は、私をどう思ってる?
「あの約束」ってもしかして、このときの話だろうか。
ロンドン「覚えてる? 偽装彼女のお願いしたこと」
やっぱりこれだったか、「あの約束」って。
アサミ「覚えてるけど……。もしかして、ご両親のどちらかがご病気なの?」
ロンドン「いや、全然! だいぶ年取ったけど元気よ」
アサミ「なんだ。それならよかったけど」
ロンドン「でもさ、これから10年くらいの間にはそういう状況になる可能性があるわけじゃない? だから良かった! 偽装彼女の約束がまだイキてるってことで」
偽装彼女の約束……彼は忘れていなかった。この話を持ち掛けてくるということは……また私と親しい関係性になろう思ってくれてるの?
「あの約束」がイキてると言われて
でも冷静になろう。久しぶりにロンドンくんに会って私もおかしなテンションになっている。
アサミ「いまは私、独身だけど、来年再来年はわかんないじゃない。婚活中なんだから」
ロンドン「うーん、まぁ、そうだけど。ホントに結婚する気あるわけ?」
アサミ「え、結婚する気ありそうに見えない?」
ロンドン「いまはどうかわかんないけど、料理しないでしょ? めんどくさがりでしょ? 他人の世話しないでしょ? ホラ、結婚に向いてない!」
本当に私のことをよくわかっているロンドンくん。付き合ってこそいなかったけど、長い時間一緒に過ごしたし、私も包み隠さずいろんなことを話した。まるで女友達のように。
「フリーではあるけれど」って?
でも、今の私をわかっているわけじゃない。だって7年も会ってなかったわけだがら。
アサミ「全部は否定しないけど……。最近、少しは料理するわよ」
ロンドン「あら! だから日本の気候がおかしくなってるのかな? 4月に夏みたいなことになると思ったら5月に寒くなったり」
アサミ「失礼ね! そっちこそ未だにあの約束の話をしてくるってことは、恋人がいないフリーってことでしょ?」
ロンドン「うーん、フリーではあるけど……」
それまでテンション高く、ハキハキしゃべっていたロンドンくんの声のトーンが急に小さくなる。そしてちょっと照れたように視線を下に落とす。何、どうしたの?
そして突然、私の手をギュッと握り、小さな声で囁いてきた。
ロンドン「今日わかった。確信した。好きな人……できた」
アサミ「え⁉」
【ロンドンくんが“今日”わかったという好きな人って? え、もしかして⁉ 6月6日(水)17時の更新をお楽しみに】
≪OTONA SALONE編集長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫
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