松居一代が見誤った、船越栄一郎「静かなるオトコ」の復讐心とは
OTONA SALONE / 2018年6月29日 21時0分
タレントの松居一代(以下、カズヨ)が、元夫である俳優・船越英一郎に名誉棄損で訴えられ、書類送検されました。
船越に離婚調停を起こされたカズヨが「彼のウラの顔を暴く」と言い出し、「彼はカツラ」「バイアグラを飲んでいる」といった具合に、動画で暴露するカズヨは本当に怖かった。しかしながら、トータルで見ると、船越のほうが断然怖い、もっと言うと、オトコならではの復讐だと思うのです。
怖いオトコというと、みなさんはどんな人を想像するでしょうか。腕っぷしが強そうだったり、威圧感を出してくる男性を連想する人もいるでしょうが、私にっての怖いオトコは、「癒し系」もしくは「なんでもはいはい聞いてくれるオトコ」、つまり船越タイプなのであります。
なんでも言うことを聞いてくれるオトコの復讐ほど、すさまじい
美人と非イケメン。大手企業勤務の女性と、学歴も収入も女性より下の男性。世の中にはこういう「女性上位」なカップルがいます。女性たちはパートナーを選んだ理由を「癒される」「優しい気持ちになる」と説明します。もっと上の男性とつきあえるのに、あえて自分を選んでくれたわけですから、男性はますます優しくなり、彼女の言いなり彼氏化するパターンも見られます。
しかし、こういうカップルが結婚を考えた時、女性側の腰がひけてしまうのです。学歴も収入も下な男性を親に紹介してがっかりされたらどうしよう。友達に笑われると、女性たちは逡巡します。当然、結婚の話を避けるようになるわけですが、私の周囲に限って言うと、こういうカップルは女性側がフラれて終わるのです。ある日、突然男性に別れを切り出され、「実は結婚する」と言われてしまう。自分は愛されていた自信があるだけに、女性は激しく狼狽しますが、時すでに遅し。
自分一筋だと思っていた癒し系の彼氏が、こっそり二股をかけて、いつのまにか結婚の約束までとりつける手際の良さと行動力に驚くばかりですが、私はこれがオトコの復讐の典型であり、怖さだと思うのです。男性側に直接話を聞いたわけではないので推測にすぎませんが、おそらく男性は女性側が自分と結婚したいと思っていないこと、自分を下に見ていることに気づき傷つき、こっそりと準備を始めていたのだと思うのです。
結婚願望のある女性が、彼氏に結婚をせっつく時、彼氏を責めたり、他の男性の存在をちらつかせたりすることがありますが、癒し系の男性はすべてを無言のうちに準備します。オトコの復讐は、まるで天災のように何の前触れもなく、ある日どかーんとやってきて、すべてをなぎたおしていくのです。
カズヨの刑事告訴は、偶然なのか?
船越も私には復讐する「怖いオトコ」に見えます。
カズヨは嫉妬深く、各バラエティー番組で、女性の連絡先が入った携帯を折ったり、熱湯で煮たり、船越が映画を見ていて、自分と会話をしてくれないと、テレビの線をはさみで切ったなどといったエキセントリックエピソードを披露しています(ちなみに、テレビの線を切った時、カズヨは感電してぶっ倒れたそうです)。
フツウの男性だったら、こんなことをされたら怒りそうなものですが、船越は特に怒っている様子はなく、「家庭では奥さんの言うことを聞いたほうがいいと思う」と言いなり夫に徹していました。
カズヨが錯乱しても、船越は一切反論することなく、沈黙を守りました。あんな奥さんじゃ、別れたくなるのも無理はないと世間は船越に同情的だったように感じています。
しかし、この離婚劇の本当のヤマはここではないと私は思うのです。カズヨの動画による暴露を受けて、船越は2017年の夏にカズヨを民事と刑事で告訴しています。しかし、離婚が成立する際、プライバシーの暴露をこれ以上しないことを条件に民事での訴訟は取り下げたものの、刑事はそのままにしておいたそうなのです。だからこそ、今、警察が取り調べて書類送検になったわけですが、船越が刑事告訴を取り下げなかったのは「たまたま」なのでしょうか?
民事裁判とは、個人と個人のもめ事を解決するために、裁判所に判断をゆだねるものです。私のようにフリーランスで活動していると、ある程度はよくある話ですが、刑事事件は違います。国家権力に取り調べられ、場合によっては犯罪者となってしまうのです。有名人にして、高額納税者であるカズヨが、お縄を頂戴するかもしれない。カズヨにとってこれ以上の屈辱はないと思います。船越は自分の手を汚さずに、カズヨに復讐したと見ることもできるのではないでしょうか。
この離婚を条件面で考えると、船越は望み通り離婚できました。財産分与もありません(正確には、船越が持つカズヨ御殿の権利1/5をカズヨが買い取る形で決着)。NHKはスキャンダルを嫌いますが、レギュラー番組「ごごナマ」を降板することもありません。仕事もカネも船越は失っていないのです。晴れて独身となり、「ごごナマ」で「そろそろ恋がしたい」と話すほど、絶好調です。
自分の言うことをなんでも聞いてくれるオトコ、癒し系で逆らわないオトコは、夢のような存在ですが、そういう優しい人ほど怒らせると怖い。そう思えてならないのです。
仁科友里が斬る#オンナの生きざま
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