#105 どこまでアリ? 結婚相手との「年齢差」について【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2018年8月8日 17時0分
40代の婚活は山あり谷あり。OTONA SALONE編集長・アサミ、未婚・独身・46歳。婚活歴2年になるも、いまだゴールは見えず。婚活パーティ、婚活アプリ、知人の紹介、出会いのありそうなバーへ繰り出す……。さまざまな婚活を経て、より真剣度が高いとウワサの「個室婚活」に挑むことに。
3人の男性と1:1で会話をしたものの、なんだか思うようには進まなくて……。これは40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
※最後に「婚活アンケート」があります。回答、お待ちしております!
個室婚活で会った3人の男性
個室ブースで男女1:1になって5分ずつ会話をする形式の「個室婚活」。婚活パーティの一種だ。私が参加した個室婚活は、8:8というものだった。
1人目のワイルドさんとは、「犬10匹と猫7匹、ウサギ5匹にハムスター5匹と一緒に暮らせる?」という問いに、自信がないことを伝えたところ、開始1分で終了。
2人目のシチサンさんとは、彼の趣味であるUFOのこと以外まったく話せないまま終了。
3人目のスクエアさんとは、とても真っ当に会話が進んだ。塾講師でバツイチ、別居中の子供が1人。求める相手は自分をサポートしてくれる家庭的な女性。生活サイクルはやや夜型で合いそうだった。
スクエアさんは、とてもちゃんとしていた。イヤな印象もなかった。けれど……。
あえて3人の中から選ぶなら?
最初の2人からものすごく先制パンチをいただいたせいだろうか。スクエアさん、なんか違うかも……。
今までで一番ちゃんとしているし、全然悪くない。逆に真っ当すぎて面白みがなく、スクエアさんに興味が持てなかった。ま、それ以前に彼が求めるお相手が「家庭的な女性」という点で、ハイ、私は圏外って感じなんだろうけれど(苦笑)。
ワイルドさんはほとんど話をしていないから論外だけど、スクエアさんよりはシチサンさんのほうが興味は持てる。
この「個室婚活」では、最後に自分が気になった人を3人選ばなきゃいけない。え、どうしよう。この中で3人に入れてもいい人……うーん、決められない。
そんなことを思いながら、4人目の男性を待った。
4人目は、ほぼ白髪の男性!
個室婚活、4人目の男性はどんな人なのだろう……。強烈な個性を発揮する人ばかりじゃないことは、3人目のスクエアさんでわかった。期待しよう。
「どうも、こんにちは」
気軽な感じで入ってきたのは、小柄で髪色がほとんど白髪の男性だった。パッと見、間違いなく60歳オーバーよ⁉ 言っちゃなんだが、“おじいちゃん感”が漂う。あれ、今回は40~50代中心ってあったけど……。“中心”だから、それ以外もいるってことね。便利な日本語だ。
この4人目の白髪の男性を、「シルバーさん」としよう。
シルバー「はじめまして、シルバーです。教育関係の仕事をしています」
アサミ「はじめまして。アサミと申します。出版社に勤務しています」
シルバー「あぁ、そうですか。僕は意外と出版社に知り合い多いですよ。じゃ、プロフィールカードを交換しましょうか」
アサミ「はい。よろしくお願いします」
教育関係……さっきのスクエアさんも塾講師だから教育関係だったな。今日はそっち系の職業に縁があるのかしら。しかしこの人、何してる人だろう。見た目通りの年齢なら、もう定年退職していそうな風貌だけれど。
シルバーさんの年齢と職業は
いただいたプロフィールカードに目を通した。大学勤務と書いてある。年齢は……67歳⁉ あら、私の21歳上。うわー。婚活アプリで60代の男性からメッセージをもらったことはあったけど、リアル婚活で会うのは初めてだ。
67歳か……。イヤじゃないけど、さすがにちょっと年齢差がある。
アサミ「大学ではどんなお仕事を?」
シルバー「こんな見た目ですけど、いちおうT大学で教授をやっています」
アサミ「T大学の教授ですか!」
T大学か……いわゆる有名大学のひとつだ。有名大学の教授も婚活してるなんてちょっと驚き。
シルバー「アサミさんは編集のお仕事ですか?」
アサミ「はい、そうです」
シルバー「素晴らしいお仕事ですね。しっかりキャリアを積まれている。それで、どういう本を手がけているんです?」
目を細めながら優しい表情で聞いてくるシルバーさん。穏やかで落ち着いた話し方。本当に“先生”とお話しているみたい。
67歳だけに、超オトナの余裕
アサミ「いまはwebサイトの編集を担当しています。それまでは女性向け雑誌の編集をずっとやっていました」
シルバー「あぁ、そう。さっき出版社に知り合いは多いと言ったけれど専門書籍の編集ばかりなんだ。あなたは彼らとは雰囲気が違いますね」
アサミ「そうですか?」
シルバー「あなたは快活そうで笑顔がいい。で、婚活はどのくらいやってるんです? こう言ったら失礼かもしれませんが、恋人がいそうな雰囲気がしますけれど」
笑顔がいいって(照)。ほめられるのはうれしいなぁ……。シルバーさん、21歳年上だけあって、本当に超オトナの余裕を感じる。
アサミ「ありがとうございます。婚活は2年になります。いや、全然恋人もできなくて。かれこれ9年くらいいません。シルバーさんは、どのくらい婚活なさってるんですか?」
なぜシルバーさんは婚活中?
逆に聞いてみた。優しくて穏やかなシルバーさんが、なぜ婚活をやっているのか知りたくなった。
シルバー「実は今回が初めてなんですよ」
アサミ「初めてですか。え、どうして婚活をなさろうと?」
シルバー「妻が他界しましてね。かれこれ10年近く経ちます。ずっと独り者で暮らしてきたんですけど、息子と娘に勧められましてね」
奥様と死別……か。プロフィールカードにもそう書いてあった。いままで婚活で会ったのは未婚や離婚の婚活男性ばかりだったけれど、そうよね、死別というパターンもあるよね。
アサミ「最近、再婚をお考えになったんですか」
シルバー「子供は二人とももう社会人で、それぞれ家庭を持っていてね。僕を一人にしておくのが心配だから、いい加減、誰かいい人をいないのかと言い出して」
娘としては父親は父親の人生を楽しんでほしいという気持ちなのかもしれない。自分がシルバーさんの娘と同じ立場だったら……どう思うだろうか。
死別した男性の婚活事情
アサミ「シルバーさんを心配されてのことなんですね」
シルバー「まぁ、僕の老後をみてくれる人がいたほうが子供にとってもラクっていうのもあるんじゃないですか? 今年のゴールデンウイークに会ったとき、娘がいきなり申し込みをしようと言ってきて(苦笑)」
アサミ「お嬢さまの気遣いで参加されたんですね」
老後の世話問題……なるほど、それもなくはないか。リアルだ。
シルバー「ま、そんなところです。ところであなたは……ご結婚されたことはないんですね」
アサミ「はい。未婚のまま46歳まで過ごしてきました」
シルバー「あの、結婚する気……あります?」
アサミ「えっ?」
不意打ちの質問にとまどう
シルバー「あ、変な質問だったらすみません。なんかあなたから、そういう雰囲気が感じられなくて」
アサミ「そうですか? マジメに出会いを探していますけれど」
シルバー「僕は職業柄、学生の相談を何十年も受けていましてね。〇〇に就職したいとか、××の研究をしたいとか、大学を辞めたいとか……。でね、たくさんの学生の話を聞いているうちに願望の強さがなんとなくわかるようになったんですよ」
アサミ「私の結婚願望は強くない、ですか?」
シルバー「あくまでも比較ですよ。いま3人の女性とお会いしましたが、その方々とは明らかに違います。差し詰め、結婚してもいい、しなくてもいいっていうところじゃないですか?」
アサミ「そう感じますか……」
ドキッ。当たってる。結婚したいというより、恋愛したいっていう気持ちのほうが強い。それは、恋してるロンドンくんを見ていて実感したこと。私は結婚の前に、恋愛がしたいと気づいてしまった。
シルバーさん、亀の甲より年の劫。人を見る目が備わっている。
シルバー「こんなこと、僕が言うことじゃありませんが、アサミさんはこういう場所で相手を見つけるようなタイプじゃない気がします」
婚活アドバイス byシルバー教授
アサミ「え?」
なんだかまた話がおかしな方向になってきた。なんだこれ?
シルバー「僕が言える立場じゃないんですけどね。人にはそれぞれ“ふさわしい場所”があって、なんとなくアサミさんはこういう形式的なものには合わない気がするんです」
アサミ「いわゆる婚活パーティとかお見合いは、私に合わないってことですか?」
シルバー「そうです」
キッパリと言い切るシルバーさん。え、今日の私の選択は間違っている?
私に合った出会い方とは?
シルバー「もっと自由な場所のほうが、あなたに合った人と巡り合えるんじゃないですか? あなたはきっと自分の手で自分の人生を切り開ける人でしょう」
アサミ「そ、そうですか……」
シルバー「ごめんなさい、おかしな会話になってしまって」
アサミ「いえ、そんなことないです。勉強になりました!」
シルバー「あせらないでください。いまは人生100年時代と言われていますから。まだ40代なんですから半分以上あります」
アサミ「はい!」
結婚はステキなことだし、それによって得ることはたくさんあります。でも、結婚していないからこそ得ることもたくさんあります」
アサミ「はい!」
元気よく返事をしてしまった。気がつけば、私はシルバー先生から指導を受けた学生のようになっていた。
シルバーさんとのお時間、終了!
そうこうしているうちに、スタッフのかたの声が聞こえた。
「お時間になりました。男性のかた、ご移動をお願いいたします」
制限時間の5分が経ったのだ。サッと席を立ったシルバーさんは、ほほ笑みながら最後に言った。
シルバー「アサミさんは、自分の目で、自分の足で、ちゃんとお相手を見つけられます。人生まだまだ長いですから、周りに流されずに自分のペースで進んでください」
アサミ「はい。シルバー先生、ありがとうございました!」
なんだかスッキリ。先生ありがとう⁉
個室婚活・4人目の男性とのトーク時間が終わった。ものすごくスッキリした気持ちになった。まるで先生のカウンセリングを受けたような気持ちになった。シルバー先生、ありがとうございます!
……って、そうじゃないっ!!!
私は婚活に来たのであって、カウンセリングとか指導とかを受けにきたのではない! なんでだろう、なんでこうなっちゃうんだろう……⁉ なにげにシルバーさんとお互いの結婚観とかまったく話し合えてないし!
でもシルバーさん、もう一回話してみたいかも? 年齢は67歳。21歳年上だけど、話をしていて楽しかった。もっといろいろ教えてほしい気がした。
あれ、私……60歳以上はちょっとって思っていたけど。シルバーさんと会って、なんだか「年齢」なんてどうでもいい気がしてきたのだった……。
【婚活アンケート!】
みなさんは結婚相手との年齢差は、何歳までアリですか?(※無記名回答です!)
【年齢にこだわっていた自分を反省! また話をしたいかどうか、かもと気づいたアサミ。来週8月15日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】
#104 個室婚活で出会った「3人目の男」に思うこと【40代編集長の婚活記】
【一気読みするならコチラ】
≪OTONA SALONE編集長・婚活コラムニスト 浅見悦子さんの他の記事をチェック!≫
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