#124 どうなの? デートの途中に仕事をはさむ男って【40代編集長の婚活記】
OTONA SALONE / 2018年12月19日 17時0分
40代の婚活は、そう一筋縄ではいかない。46歳・独身・恋人いない歴9年のOTONA SALONE編集長・アサミは婚活すること2年以上。いまだに結婚のゴールは見えない(それより先に本ができた・苦笑)
現在進行形なのは、49歳・バツイチの男性・ジェントルさん(ただしゲイ疑惑)。2回目デートでランチをしたあと、なぜか彼の仕事の打ち合わせに同行することに…? これは40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
2回目デートで気づいたこと
どういうつもりなんだろう?
移動のタクシーの中、接近した状態でふと香ったジェントルさんのさわやかな香り。ランチのときにネイルアートをもっとよく見せてと言われ、差し出した私の手をキュッと触れた(というより、持った感じだけど)ジェントルさん。
嗅覚と触覚で私はドキドキしていた。
そして、彼が「パンが美味しい」と言っていたカフェのパンは、本当に美味しかった。穏やかな話し方も、やさしくていい。少し高めの声。ちょっとゲイっぽいところもあるけれど。
味覚はわりと合っている気がするし、聴覚も心地いい。
ランチのあとは銀座デート?
嗅覚、触覚、味覚、聴覚。いわゆる「スペック」よりも「感覚」が大事なのかも。ゲイかもしれないけれど、やっぱり私はジェントルさんにときめき始めていた。
ランチのあとはどうするんだろうと思っていたら、銀座を提案してきた彼。いまの場所からちょっと離れている。天気もいいし、この近くの公園をお散歩するのでもいいのだけれど?
ジェントル「実はごめんなさい。ちょっとだけ僕、仕事で会わなきゃいけない人がいて」
ん? 仕事?
ジェントル「午後2時に銀座なんです。いまから移動してちょうどいいくらいだから、一緒に来ていただけますか?」
どういうこと? デートの途中に仕事? 一緒に行く? なんで?
ジェントル「すぐ終わります。30分くらいですから」
アサミ「え、あ、はい…」
私はどういう立場なの?
なに、なに、なに、どういうこと⁉ 仕事の打ち合わせに一緒に行く? それって相手の人も困らない? 私はどういう立場なの? そこにいるのはおかしくない?
いろんなクエスチョンが頭に渦巻く。
アサミ「お打合せの間、私はどこかでお待ちしていましょうか?」
ジェントル「大丈夫ですよ」
アサミ「でも、お仕事のご迷惑じゃ」
ジェントル「個人的な知り合いに、半分プライベートで頼まれた仕事だから大丈夫です」
アサミ「そ、そうですか」
銀座へ移動する電車の中で提案してみたのだけれど、なんとなくそのまま行くことになってしまった。
2回目デートに仕事を入れるって
しかし、何でまたデートの途中に仕事を入れる? 長い知り合いならともかく、ちゃんと会うのは2回目(名刺交換で1回会ってるらしいけれど、覚えていないので除く)。
2回目デートでそんなことって、するかしら?
相手は困らないのかしら?
だいぶマイペースな性格なのかしら?
やっぱりただの友達だからかしら?
デートじゃなく、ただの友達とのごはんだったらそういうケースも理解できなくはない。あぁ、ジェントルさんは私のこと、やっぱりお友達だと思ってるのね。
私は彼の「何なんだ」ろう?
銀座についた。訪問したのは、お知り合いの男性のオフィスだった。てっきりカフェとかで会うのだと思っていたので、また驚く。
彼がお知り合いのかたと久しぶりらしい再会によろこんでいるとき、私はどういう立場であいさつしたらいいんだろうと考えていた。すると
ジェントル「こちら、編集者のアサミさん」
あ、そういう紹介? ジェントルさんと仕事で会っている体ね? それじゃ仕事モードでいくわ。
アサミ「はじめまして。出版社・主婦の友社の浅見と申します」
お知り合い「あ、そうですか。はじめまして。どうぞ、おかけください」
ナニナニ、お知り合いのかたもアッサリ受け止めちゃう感じ?
仕事の打ち合わせが始まった
ジェントルさんは、そのお知り合い男性のオフィスの家具について、相談を受けているようだった。
家具のサイズを測定したり色見本を見せたり、図面を見たり…。2人であれやこれやと資料を見ながら打ち合わせをしている。
ジェントルさんはアーティストなだけに、色や素材、塗装や加工をするとどうなるかなども説明している。ふーん、なるほど。なかなか興味深い内容だった。デザインのことについては、編集者としても勉強になること。
ジェントルさんの、プロフェッショナルな一面を垣間見た。すごいな…。ランチのときに彼の作品の写真をいくつか見せてもらったことも相まって、尊敬の念をいだく。
所在ない時間が、やっと!
打ち合わせの間はただ、ジェントルさんの横に座っているだけだった。口をはさむ部分もないし、意見を求められるわけでもない。
正直、所在ない…。
暇なので、出されたお茶をひたすら飲んでいた。ランチにドリンクを飲んだ直後だから、お腹がだいぶタプタプだ。
打ち合わせは30分強で終わりの様子がみえた。午後3時。やっとデート(?)に戻るのか、このあとどうしようかなと考えていた。
やっと終わった打ち合わせ
資料を片づけてカバンにしまいったジェントルさん。やっと終わったようだ。所在ないままの状況から解放されることに安堵した。
そのときだった。
お知り合い「しかし会うのは久しぶりだね。1年ぶり?」
ジェントル「確かに。前回の帰国が1年前でしたよね」
お知り合い「あぁ。また来月から当面ヨーロッパなんだけれど」
ジェントル「また? じゃ、しばらく会えないね」
お知り合い「せっかくだからちょっと近くでお茶しない?」
ん? 仕事のあとにさらにお茶に誘われた? ジェントルさんはなんて答える気? 彼のほうを見た。
知り合いのお誘い、彼はどうする?
ねぇ、なんて答えるの? デート(?)の途中なんじゃない? と思いながら彼の言葉を待った。
ジェントル「いいですね。そうしましょう」
わりと即答だった。また頭が混乱する。ランチして、お仕事の打ち合わせして、お知り合いとお茶する? 久しぶりの再会だと言っていた。つもる話もあるだろう。今度こそ私は席を外したほうがいいのだろうか。
ジェントル「じゃ、行きましょう。アサミさん」
え、私も行くの? お知り合いのかた、困らなくない??
2回目デートにして、なぜか3人でお茶するという、まったくワケのわからない状況になってしまうのだった……。
【謎すぎるジェントルさんとの2回目デート、さらに謎な状況に⁉ 来週12月26日(水)17時をお楽しみに!】
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