私が「非婚主義」になった原因は…地獄の婚活パーティー体験談
OTONA SALONE / 2019年1月9日 21時0分
今回は私が2、3回、参加した婚活パーティーの体験談を。とはいっても、約10年も前で今とはシステムが違っているかもしれない(そもそもその頃、「婚活」という言葉はまだいまほど一般化されていなかった気がする)。記憶もおぼろげだ。それでも私の非婚主義を確固たるものにするのに、じゅうぶん過ぎる出来事だった。
「恋人はいてもいいかな~」と思っていた
婚活パーティーに参加したのは、30代半ばだった。正確な年齢は覚えていない。恋愛がなかなかうまくいっていなかった頃だ(現在は「うまくいっていない」どころか、「皆無」です! それがなにか?)。当時から「別に結婚なんてどうでもいいや」と思っていたが、婚活パーティーがいったいどんなものかと興味があったのと、「あわよくば彼氏とかできちゃったりして」と思ったりもしていた。そう、当時は結婚願望はないにしても、「恋人はいてもいいかな~」なんて考えていたのだ。そんなとき、ちょうど友達に誘われ、足を運んでみることにした。
結局、2ヵ月で3回ほどのパーティーに参加した(たしか)。これは今も同じだと思うが、まずは会場でプロフィールカードを記入。そのプロフィールカードを交換しながら、着席して異性の参加者全員と一対一で、数分間、話すという形式だった。女性はひとつの席に座ったままで、男性が順番に席を移っていく。その後、フリータイムの時間が設けられている、という流れだった。
婚活パーティーでそれなりにモテた理由
個人的に、“印象に残っていること、その1”は、プロフィールカードだ。私は、ライターという職業柄、こういうのを書くことはまったく苦にならない。むしろ空欄を作ることに抵抗がある。
とはいっても特別なことを書くわけではない。たとえば、当時はペットを飼っていなかったが、「ペットの有無」の欄には、「なし」のみではなく、「今はいませんが、ペット可のマンションに住んだら、犬を飼いたいです」と書いた。
「……聞いてねーよ」と心で突っ込みを入れた男性もいることだろう。男性のプロフィールカードは一言で終わっているシンプルなものや、空欄が目立つものが多く、あとで恥ずかしくなった……。
“印象に残っていること、その2”は、世の中にはいろいろな人がいるんだなあということ。まあ、当たり前なんだけど(笑)。
サシ会話で与えられる時間は(私が参加したパーティーに限っていえば)、1人2~5分程度だった。その短い時間すべてを使って自分のプレゼンをする人、なにも話そうとしないどころか、こちらの目も見ようとしない人……。
自分のことをタナにあげて、イイ年をして結婚をしていない人にはヘンな人が多いのだなあと思ったっけ。
そして、私はそれなりにモテた。理由はすぐにわかった、私を選んでくれた相手が教えてくれたから。「話しやすかった」「素直に自分のことを話せた」と、何人かの人から言われた。
職業柄インタビューには慣れている。仕事でインタビューする相手には、気難しい著名人や機嫌の悪い女優、取材慣れしていない素人もいる。そういった相手から話を聞き出すのが私の仕事だ(玉砕することも多々あるけれど)。「婚活パーティーって仕事(取材)の訓練になるかも!」とは思ったけれど、ここで仕事モードになる必要はない。
つーか、なぜ仕事でもない場で、(安価ではあるが)金を払って、気を回さねばならないのか! と思ったら腹が立ってきた。とにもかくにも「人の話を聞き出す力はモテの要因になる」というのが、“印象に残っていること、その3”だ。
「僕はデートのたびにセックスしたい」
このあたりで、「私には婚活パーティーは向かない」という思いは確信に変わったが、それでも一度だけ、カップルになった人とデート(というか単なる食事)をしたことがある。自営業の男性と、平日の夜、有楽町の駅で待ち合わせた。年齢は私より、2、3歳年上だっただろうか。
彼は、居酒屋の個室を予約していた。しかも当時流行っていた密着系とは言わないまでも、かなり狭い系の個室の(笑)。アルコールが飲めないという彼は(なのになぜ居酒屋?)、ノンアルコールカクテルをぐびぐび飲みながら、「付き合うという行為には勢いが必要。今の勢いで付き合うことにしよう。今決めよう」「僕はデートのたびにセックスしたい」等、熱弁をふるっていた。
コートが必要な冬の出来事だったが、もし夏だったらお手洗いに立つふりをしてバッくれていたと思う。たしかパーティーで感じがいいなと思った人だったが、こんな人に一瞬でも好感を抱いた自分を呪った。
私の体験はほんの一例だし、婚活パーティーで素敵な出会いがあることもあるだろう。しかし、このごくわずかな体験で、私の「恋愛&結婚どーでもいい」という気持ちはより強固なものとなり、今では石のように硬い。
【長谷川あやのおひとりさま道・つづく】
#1・40代、おひとりさまを満喫する私の「結婚」にまつわる生きづらさ
≪独女快楽ライフ研究家、ライフスタイルジャーナリスト 長谷川あやさんの他の記事をチェック!≫
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