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サントリー、ビール事業で「金麦ブランド」を強化 “サワー”の味わい持った発泡酒を新投入

OVO [オーヴォ] / 2024年7月9日 16時27分

多彩な品ぞろえがあるサントリーの「金麦」シリーズ

 梅雨明けはしていないが猛暑が続き、ビール最盛期が訪れている。サントリー(東京)は7月8日、最盛期と下期に向けたビール戦略について「ビール事業マーケティング説明会」を開催した。

 ビール類を巡っては、段階的な酒税改正で販売動向に変化がみられるという。2023年10月にビールの酒税額が安くなった一方、価格の安さで人気があった「第三のビール」の税額が上がり、発泡酒と同額になった。こうした流れを背景にサントリーの24年上期(1-6月)ビール類の販売は、定番ビールだった「ザ・モルツ」に代わるブランドとして昨年4月に発売した「サントリー生ビール」が1.3倍と好調だったものの、第三のビール「金麦」が前年比91%と振るわず、全体で前年より減少した。

▽ビールへ需要流れる

 説明会に登壇したサントリー常務執行役員・多田寅(すすむ)ビール本部長は「金麦」の低調について「酒税改正で需要がビールに流れていった。『金麦』の新しさを提案し切れず前年を超えられなかった」と説明した。


 このためサントリーは下期に向け「金麦ブランド」戦略を強化。発泡酒や第三のビールといった「エコノミーカテゴリーに目を向けるきっかけを『金麦』から提案する」ことを打ち出した。「金麦」は「金麦 秋の味」「金麦 冬の味」など四季によって味を変えているといい、9月には「金麦〈帰り道の金木犀(きんもくせい)〉」を秋季限定で新発売する。「金木犀を使用しているわけではないが、秋の夕暮れの帰り道に金木犀が香るという多くの人の体験シーンをイメージした」という。


▽2杯目も「金麦」

 さらに10月には金麦シリーズとして新たに「金麦サワー」を数量限定で全国展開する。「ビアタイプサワー」と銘打った発泡酒で「“サワー”の味わいをビールの醸造技術で実現した」といい、今年4月に北海道限定で発売。「ビール2杯はきついけど、もう1杯飲みたい」という人に好評だったという。


 「金麦サワー」は「1杯目にビールを飲み、2杯目もビールにするか、サワーなどにするか迷う人向けの商品」といえ、多田氏は「1杯目も2杯目も『金麦』で」とアピールした。

 こうした戦略でサントリーは、2024年の年間販売で「金麦ブランド」を前年比96%まで回復させ、ビール類全体で前年並みにする計画。酒税改正で26年10月にはビール、発泡酒、第三のビールの税額が一本化される。長期的な市場動向について多田氏は「エコノミーからビールへという流れは進む」とした上で、「毎日飲むので価格が安い方を選ぶ人もいる」と話し、酒税が一本化した以降も価格差を背景に2030年のビール類の缶市場でエコノミー市場は5割弱を占めると推定している。

 「ザ・プレミアム・モルツ」などのプレミアムビール、「サントリー生ビール」などスタンダードビール、「金麦」などエコノミーに加え、糖質ゼロといった「機能系」もあり、多様化するビール市場。さらに「金麦サワー」のような新カテゴリーも加わり、消費者の動向が注目されそうだ。


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