自転車に乗る際にヘルメットを着用しない理由は? JA共済連が自転車のヘルメット着用に関する本音を調査
OVO [オーヴォ] / 2024年9月20日 16時4分
秋の全国交通安全運動(9月21日~30日)を前に、JA共済連(全国共済農業協同組合連合会・東京)は、自転車の交通ルールや自転車のヘルメット着用に関する大規模意識調査を実施した。調査対象は、全国の男女15歳~84歳の“自転車利用者“と“自転車非利用者(歩行者や自動車ドライバーなど)”計2万2400人。
改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から年齢を問わず自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化された。このことを知っているか尋ねると、どの年代においても80%以上の人が「知っている」と回答。年代が高くなるほど認知度が高い傾向も認められた。さらに、その理解度を調べる質問をしたところ、内容を正しく解釈できている人も7割を超えている。
では、実際にヘルメットを着用している人はどれくらいいるのだろうか。自転車を利用している男女1万1200人を対象に、自転車乗用中にヘルメットを着用しているか聞いたところ、「常に着用している」「おおむね着用」の合計は26.2%。ヘルメットの着用努力義務化についての認知・理解は進んでいる半面、自転車利用者の着用率の低さがうかがえる。ちなみに、着用率が一番高かったのは20代男性で、「常に着用している」「おおむね着用」を合わせて37.7%。一番低かったのは50代女性で、13.6%だった。
ヘルメットを着用していない人に、その心理的な要因を尋ねたところ、「ヘルメット姿の自分が気恥ずかしいから」(男性46.9%、女性65.4%)、「ヘルメットが似合わないから」(男性48.9%、女性65.2%)という結果になり、男性より女性に心理的な壁があることが判明。中でも男女差が最も大きかったのは、「ヘルメットのデザインが気に入らないから」(男性44.9%、女性64.7%)で、約20%の差があった。
もっとも、自転車乗用中にヘルメットを着用していない人にずばりその理由を聞くと、「非常に当てはまる」「ある程度当てはまる」を合わせ一番多かったのは、「ヘルメットの着用が面倒だから」(82.8%)という結果に。「似合わないから」(57.6%)ということよりも、「面倒くさい」という気持ちがヘルメット着用を妨げる原因のようだ。「ヘルメットの着用は義務化していないから」(71.0%)と社会的な要因を挙げる人もいた。
一方、自転車乗用中にヘルメットをちゃんと着用しているという人にその理由を尋ねると、「自分自身の安全のため」(89.4%)、「交通事故のニュースを見てもしものことを考えている」(79.4%)などの回答があり、着用している人は交通事故のリスクに対して高い意識を持っていることがわかる。
ところで、自転車に乗らない人はどう感じているのだろうか。歩行者・ドライバーを対象に、自転車利用者の守れていないと思う交通ルールを聞くと、「自転車乗用中はヘルメットを着用すること」(42.3%)、「歩道通行時は、自転車は車道よりを徐行・もしくは降車して歩行すること」(37.6%)、「一時停止(止まれ)などの標識に従うこと」(32.0%)がトップ3に。
ヘルメット着用者をどのように感じるかという質問には、「命を守るための行動で常識的だと思う」(83.3%)、「法令をしっかり守る姿勢は素晴らしい」(83.1%)、「安心感がある」(80.5%)が上位になったほか、「誠実そうに見える」(75.7%)や「好意的に感じる」(74.7%)という回答もあり、世間からは、好印象を持たれていることが分かる。
さて、どうすればヘルメット着用率は上がるのだろうか。ヘルメット着用者、非着用者、自転車に乗らない歩行者・ドライバーの3つのグループに、「ヘルメット着用率が向上するきっかけはどのような時か」を質問。すると、3グループとも共通して、「ヘルメットの着用が義務化した時」(着用者82.5%、歩行者・ドライバー82.0%、非着用者80.8%)や、「ヘルメット非着用者に対して罰金刑が課せられることになった時」(78.1%、82.1%、80.7%)、「ヘルメット着用に対する取り締まりが強化した時」(79.7%、81.2%、77.6%)など、法的環境による回答に票が集まった。
加えて、心理面からのアプローチも重要だ。ヘルメット非着用者に対し、「大切な人があなたにヘルメット着用を促そうとする時、どのように言われたら着用を検討しますか?」と質問。また、ヘルメット着用者・歩行者・ドライバーに対しては「大切な人にヘルメットの着用を促す時、どのような言葉をかけますか?」と質問したところ、最も多かった答えは、いずれのグループも共通して「あなたの命が大切だから着用してね」(非着用者34.4%、着用者46.1%、歩行者・ドライバー45.8%)だった。
「ヘルメットは命を守るものだ」はすべてのグループの共通認識。そして、大切な人の命を守りたいという思いは社会に共通した思いだ。JA共済連のWEBサイト「JA共済地域貢献活動ちいきのきずな」では、「自転車乗るならヘルメット!~かぶろう、大切な命を守るために~」というテーマで、自転車利用時のヘルメット着用の重要性を動画でわかりやすく解説している。
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