小さなプランクトンの内部から、地球規模の未来予測に挑む講演会 「X線写真から見る海の未来」を開催
OVO [オーヴォ] / 2024年10月16日 14時0分
「もっと見たい」「見えたらいいな」。そんな思いが人類の見る技術を発展させてきた。見るための光を作り出し、技術開発を積み重ねることによって、生きたままの細胞内も詳細に見えるようになってきた。他方、地球温暖化や漁獲量の減少など、大きく変化している海洋環境。そんな海に生息する生物の活動は、地球規模の循環を作り出すポンプとして重要であるにもかかわらず、これまで詳しく調べるすべがなかった。
しかし、「X線顕微の研究者」と「海洋生物環境の研究者」が出会ったら、小さなプランクトンの内部から、地球規模の未来を予測できる可能性が見えてきたという。東京大学物性研究所(千葉県柏市)は、最先端の研究を伝える講演会「X線写真から見る海の未来」を、11月4日(月・祝)に同大柏の葉キャンパス駅前サテライトとオンラインで開催する。時間は14時30分~16時。
児玉武稔氏(東京大学大学院 農学生命科学研究科 准教授)の講演タイトルは、「軟X線顕微分析で地球環境予測の高度化を目指す」。二酸化炭素は、半分近くが海水中の小さな植物プランクトンによって、海の中に取り込まれているが、個々の植物プランクトンに含まれている炭素の量は、小さすぎてよく分かっていない。それを解決するための「軟X線顕微分析」について、地球環境や食糧生産を支えている海の中の役割から話を始め、開発しつつある軟X線による植物プランクトンの1細胞ごとの元素分析について紹介する。
木村隆志氏(東京大学物性研究所 准教授)の講演タイトルは、「ここまで見える、最新のX線顕微鏡」。病院でのレントゲン写真や空港での手荷物検査のイメージが大きい「X線」。レントゲン写真には100年以上の歴史がある。最先端の研究で使われるX線は、細胞・プランクトン内部の元素の分布や、コンピュータCPUの微細な内部構造といった、さまざまなものを詳細に捉えられるようになっているが、その強力なX線を使いこなすためには、これまでにない技術開発も必要となる。社会問題解決も見据えた、最新のX線顕微鏡で見えてきた世界を紹介する。
参加費無料、事前申込制。専用フォームから登録する。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
美しく神秘的なプランクトンの世界に迫る『迫力ビジュアル図鑑 プランクトンの世界』1月発売
PR TIMES / 2024年12月24日 15時15分
-
レニウム-オスミウム法による火山性塊状硫化物鉱床の生成年代決定
共同通信PRワイヤー / 2024年12月19日 11時0分
-
「リュウグウ」サンプルの生物汚染発見が、逆説的にJAXAでの汚染排除の適切さを証明
sorae.jp / 2024年12月16日 21時14分
-
育種学や品種改良技術への応用が可能に! 植物受精卵の半球形状を生む細胞壁変形原理を解明
共同通信PRワイヤー / 2024年12月14日 14時6分
-
サンゴはCO₂固定に貢献している!~骨格形成時のpH上昇機構を解明--北里大学
Digital PR Platform / 2024年12月10日 8時5分
ランキング
-
13/4が日本製? 台湾で「日本の電車」が使われ続ける意外な理由
オールアバウト / 2024年12月25日 21時25分
-
2トースターでお餅を焼くと中がかたいまま…上手に焼くコツをタイガーが伝授!「予熱」より「余熱」がおすすめ
まいどなニュース / 2024年12月25日 17時45分
-
3「丸出だめ夫」人気博した漫画家・森田拳次さん死去、85歳…ちばてつやさんらと戦争体験伝える
読売新聞 / 2024年12月25日 21時5分
-
4帰省キャンセル希望界隈の妻が叫ぶ!「高額交通費にめまい」「親戚大宴会で完全アウェーが恐怖」
オールアバウト / 2024年12月25日 22時5分
-
5ユニクロが「名作コラボ」を復刻、コスパは抜群なのに“ちょっと残念”だった理由
日刊SPA! / 2024年12月25日 8時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください