闘病中の肌の悩みを軽減、一般女性にも参考に 第一三共ヘルスケアが「肌ケアセミナー」
OVO [オーヴォ] / 2025年2月4日 13時0分
日々食べて生きていく、という日常生活は、「日常」という語感の平凡さに反してさまざまな困難が伴う。年代や住んでいる場所、経済状況や環境など数え上げればきりがないが、加えて病を抱えての生活は、病気そのものとの闘いはもちろん、治療に伴って新たに生まれる悩みごとも増えてくる。
たとえば今や2人に1人が経験するというがん。女性の罹患率も高く、治療と仕事の両立にとどまらず、治療で生じる新たな悩みも少なくない。第一三共ヘルスケア(東京)は2月2日、都内で「第8回肌ケアセミナー in 東京」を開催した。
肌の基本的な知識や、肌の調子を“上げる”ための「巡活マッサージ」など、闘病中の女性たちはもちろん、一般の女性にも役立つさまざまな情報が伝えられた。日常生活のほんの一コマであっても、その質が向上するということは、ストレスを減らし、病と闘う人にとっては治療生活の質を高めることにつながる。それが実感できる時間だった。
セミナーには、がんと闘いながら仕事をする女性たちが参加した。まず、スキンケアサポート看護師の東島愛美さんが、肌についての基本知識を講義。なぜ石けんやシャンプーは弱酸性のものが好ましいのか、洗い方やタオルの使い方、保湿剤の量や塗り方など、具体的に肌ケアをする時にすぐに役立つ内容だ。
軟こうなどの薬を塗っている場合のお手入れでは、さらに注意すべきこともある。肌にあまり刺激を与えないようにと手だけで洗っていると落ちない場合があるからだ。ワセリンなど透明のものは、石けんを使っても洗い流せたのか見た目ではよく分からないが、着色したワセリンを使った実験映像を見ると、タオルを使った場合と汚れの落ち方の違いは一目瞭然。油分が残っていると、それが酸化して刺激の原因になったり、雑菌が繁殖したりと新たなトラブルを作ってしまうから、これは気を付けたいところ。タオルも弱酸性のものを選んで肌を痛めないことが大切だ。参加者の誰もが映像を食い入るように見ながら、東島さんの話に耳を傾けた。
そのあと、美容師でエステティシャンでもある村橋紀有子さんが登壇。アピアランスケアの専門家だ。アピアランスケアというのは、文字通り外見のケア。治療による副作用で脱毛や爪の変色、肌のくすみなどの悩みを抱える人の苦痛を軽減するためのケアを指す。講義では特にリンパと静脈の流れを促す「巡活マッサージ」を丁寧に説明。参加者も一緒にマッサージにトライした。
リンパマッサージ、というのは、一般的に美容に関心のある人なら見聞きすることも多いし、自宅でトライもする人も少なくないが、本当に正しい方法でできているかはいまひとつ不安なところ。大切なポイントは耳の穴の前にある「耳珠」、耳たぶの付け根の下「耳垂」、そしてエラの角から1センチ前側の「マンディブラーノッチ」の3つだという。それぞれほお骨から上半分、下半分、そして顔面静脈の血流を促す目標ポイントだ。
「だんだん難しい顔になってきましたね」と村橋さん。耳慣れない語彙で、それはどこにあるのか説明を聞きながら自身で探す参加者たちは確かに真剣な表情だ。「言い忘れましたが、マッサージで大切なのはリラックスすることなんです」と村橋さん。笑い声で会場の雰囲気が一気に和む。そして副交感神経を優位にしましょう、と深呼吸。肩回しをした後、息を吸いながら5数え、吐きながら7数える。リラックスしたところで実践の再開。こういう“欄外”のアドバイスが、実は日常生活でとても役に立つ。
手とおでこを密着させて、ゆっくりリンパを流していく。親指の腹を眉頭に。目元のつまりを耳珠に流す。これはパソコンやスマホなど目を使うことの多い現代人は、誰がやっても気持ちの良いマッサージだ。目の下を流して「クマ」を解消、頬にたまった水分を耳垂へ、そして頬の下側を流し、血管の多いあごも流して仕上げに。
マッサージは全部やっても、一部分だけやっても構わない。ただし、たっぷりとクリームを塗って摩擦を起こさないようにすることが大切だ。「小顔」は誰もが目指す憧れの目標だが、顔面のむくみについて、このマッサージをやった前後を色の変化で比較した映像を見ると、体積が変わっているのが視覚的によく分かる。「これってどれくらい効果があるのだろう」という疑問が氷解する。
セミナーに参加した女性(66)は、直腸、腎臓、乳がんというトリプルキャンサーと闘っている。髪や肌の乾燥など、治療による悩みも複数経験してきた。セミナーで聞いたアドバイスは「今まで他で聞いたことのある話と重なる部分もあって、納得のいく役に立つ話ばかりでした」という。病の有無とは関係なく、リンパマッサージなど誰もがすぐに実践できるアドバイスも多く、「災害が来る前に防災を考えるのと同じように、いつくるか分からない危機に備えるという意味で、私は“がん防災”も必要だと思っています」とセミナーの意義を語ってくれた。
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