プチニューノーマル!車いすユーザーがうれしいスマートな対応
パラサポWEB / 2020年11月4日 16時48分
コロナ禍において、私たちの生活がさまざまな人の支えの上に成り立っていることを実感した人も多いのではないでしょうか? 互いに助け合う社会をつくるための共生のマインドが、ニューノーマル時代にはより求められるのかもしれません。
そこで今回も、これからの時代をスマートに生き抜くために身に付けたい『ニューノーマルアクション』のTipsをご紹介します。
前回の【導入編】では、車いすユーザーであり、パラサポの推進戦略部プロジェクトリーダー伊吹祐輔さん(通称ブッキー)に、普段の生活の中で困ることの多いシーンを車いすユーザーの視点でご紹介いただきました。今回は、そんなシーンに立ち会った際にどんな協力ができるか、より具体的なアクションについて伺っていきます。
▼今回の『ニューノーマルアクション』Tipsメニュー
車いすユーザーへのスマートな対応ポイント
1.相手と同じ目線で見てみる
2.最初の声かけは「なにかお手伝いしましょうか?」
3.状況や必要なサポートを聞く
4.難しく考えすぎず、出来る範囲でサポート
![](https://parasapo-wp-prd.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/wp/wp-content/uploads/2020/11/02120313/parasapo_ill_2_2.jpg)
車いすユーザーの気持ち(ブッキーの場合)・・・
①なるべく迷惑をかけたくない
②声をかけてくれたら、嬉しい!
③自分で解決できる時はサポートを断ることもあるけど、気にしないで
ライター 前回、車いすユーザーの方が声をかけてもらうと嬉しいシーンを教えてもらったので、早速実践してみたくなりました! ですが、いざ声をかけるとなると、ありがた迷惑になるんじゃないかといった考えがよぎる人もいるかもしれません。
ブッキー そうですよね。実際、僕の方も「周りになるべく迷惑をかけたくない」と思っていて、自分からサポートをお願いしたい時に、躊躇してしまうこともあるんですよ。
ライター お互いに遠慮しあっているかもしれませんね。
ブッキー 僕は気軽に声かけてくれたら、嬉しいですよ。もちろん、自分で解決できるシーンであれば「ありがとうございます。でも、大丈夫です」とお答えすることもあります。それでも思いやりを持って接してくれた気持ちは、十分伝わってくるので、たとえ断られたとしても、声をかけてくれた方には気を悪くしないでほしいですね。
ライター たしかに、電車やバスで年配の方に席を譲っても、断られることがありますね。だからといって年配の方全員が席を必要としていないわけじゃない…。
ブッキー いろいろな方がいるし、その時のシチュエーションや体調にもよりますよね。変に意識しすぎず、自然に声をかけ合えるようになるのが理想です。友だちや家族といった親しい誰かと接するように、相手と同じ目線で考えることが、ポイントだと思います。 かんたん! 誰でも出来るサポートのおさらい
サポート時の声がけ3ステップ・・・
①まず声をかけよう!
②状況と必要なサポートを聞こう!
③対応できる範囲で協力しよう!
ライター そういえば前回、声をかけるときは、まず状況を聞くことが大切だとおっしゃっていましたね。
ブッキー たまに、何も言わずにいきなり車いすを押してくれる人もいるんですが、すごくびっくりするし、身構えていないからバランスを崩してしまって危ないこともあるんです。もちろん善意だとはわかるのですが、先に声をかけてもらえるほうが安心ですね。
ライター なるほど。それでは、どんな流れだとスマートか、ここでもう一度おさらいさせてください!
ブッキー 「大丈夫ですか?」と聞かれると、反射的に「あ、大丈夫です」と答えてしまう人も少なくないと思うんです。最近は「なにかお手伝いしましょうか?」と声をかけてくれる人が多いですね。それで「お願いします」となったら、普段どうしているか解決策を具体的に聞いてもらえると嬉しいかな。
ライター 始めに状況を聞く、次に必要なサポートを確認する。きちんとコミュニケーションをとることが大事ですね。
ブッキー 声をかけづらい理由のひとつに、車いすのサポートが難しそうという意見を耳にすることがありますが、すべて自分ひとりで解決しようとしなくていいんです。駅であれば駅員さんを呼ぶとか、可能な範囲の協力だけで、とても助かるんですよ。サポートを頑張りすぎないというポイントは、是非知ってほしいですね。
今回ブッキーさんにお話を伺い感じたのは、まずは声をかけてみることが大切だということ。相手がどんな状況で何を必要としているのか、または必要としていないのか、それは聞いてみなければ分かりません。「なにかお手伝いしましょうか?」と、自然に声をかけ合えるようになったら、街中の困りごとが減り、みんなが暮らしやすい街に変わっていくかもしれませんね。
次回は【心がけ編】として、日頃から意識して取り組めるポイントをブッキーさんにお伺いしていきます。
この記事の続編はこちら↓
【心がけ編】https://www.parasapo.tokyo/topics/28916
<ニューノーマルアクションのTips>シリーズ記事はこちら↓【導入編】https://www.parasapo.tokyo/topics/28798
text by Uiko Kurihara(Parasapo Lab)
illustration by KOH BODY
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