サッカーと5人制サッカーの違いは?知ると面白いオリパラ競技比較
パラサポWEB / 2021年7月30日 15時2分
日本勢のメダルラッシュに盛り上がりを見せる東京2020オリンピック。その大会終了後、8月24日からは東京2020パラリンピックが始まる。ここでは、似てるようで全く違う、オリンピックとパラリンピックの競技を徹底比較! 違いを知るとより観戦が面白くなるポイントを紹介する。
視覚障がいのある選手(B1クラス)が、ボールの音や仲間の声を頼りにゴールを競うパラリンピックの5人制サッカー。「ブラインドサッカー」とも呼ばれ、まるで見えているかのような華麗なプレーは見る者を驚かせる。一方、今大会に限り24歳以下(※)で行われるオリンピックのサッカー(以下、11人制サッカーと表記)は、半世紀ぶりのメダル獲得を目指す。
※オリンピックの男子サッカーは原則23歳以下で、3名までのオーバーエイジ(年齢制限なし)が認められている。女子は年齢制限なし。
パラリンピックはブラジルが4連覇中!!アジア勢の健闘も光る!
最新の世界ランキングでは、5人制サッカーが12位、11人制サッカー(男子)が28位。5人制サッカーの上位の顔ぶれは、1位アルゼンチン、2位ブラジル、3位スペインと、11人制サッカーでも有名な強豪国がずらりと名を連ねており、なかでもブラジルは過去4大会すべて制している絶対王者だ! アジア勢の健闘も光っており、中国とイランがそれぞれ銀メダルを手にしている。5連覇か、それとも王者の牙城が崩れるのか、注目が集まる。
11人制サッカーの2000年大会以降の優勝国は、カメルーン、アルゼンチン(2回)、メキシコ、ブラジルと中南米勢が実力を発揮。前回のリオ大会(2016年)ではグループリーグ敗退となった日本は、メキシコ大会(1968年)以来のメダル獲得に期待がかかる。
ピッチサイズはフットサルと同じ!サイドライン上のフェンスも重要なカギ
5人制サッカーのピッチは、フットサルコートとほぼ同じ幅20m×長さ40m。サイドライン上には、ボールが外に出ることを防ぐために高さ約1mのサイドフェンスが設置されているのも特徴で、跳ね返りを利用したパスやドリブルなどに使われることもある。
さらに、リオ大会(2016年)後のルール改正により、ゴールサイズが従来のフットサルのサイズ(横幅3m×高さ2m)から、フィールドホッケーのサイズ(横幅3.66m×高さ2.14m)に拡大。得点のチャンスと失点のリスクが高まったことで、東京大会ではよりスリリングな試合が繰り広げられることは間違いない。
オフサイドルールは無し!戦術が試合展開を左右する
ルール上の大きな違いのひとつが、オフサイドの有無。11人制サッカーではオフサイドが「有る」のに対し、5人制サッカーでは「無い」ことから、いわゆる敵陣ゴール前での「待ちぶせ作戦」も可能だ。ただ、一方では守備の人数が手薄になるというリスクもあり、仲間とのコミュニケーションや使う場面がポイントとなってくる。
この他、ゴールキーパーだけは視覚障がいのない晴眼、または弱視の選手が務めてもいいというルールになっており、主に守備に関する味方への指示もゴールキーパーの重要な役割だ。ただし、ゴールエリア外ではボールに触れることができない(違反した場合はファウルになる)。
フィールドプレイヤーをサポート!敵陣ゴール裏の6人目の「選手」
5人制サッカーでは、アイマスクを装着した視覚障がいのあるフィールドプレーヤーの目の代わりとなってサポートする、「ガイド」と呼ばれるメンバーがいる。ガイドは敵陣ゴール裏に立ち、戦術的な指示のほか、ゴールまでの距離や角度をフィールドプレーヤーに伝え、ゴールを演出する大切な役割を担っている。
選手たちの頼りは耳から得られる情報のみ。的確な指示を送り、選手が最適なプレーを選択できるように導くのがガイドの使命だ。
今大会唯一の3連勝で決勝トーナメント進出を決めたオリンピックの11人制サッカー。8月29日から競技が始まるパラリンピックの5人制サッカーでは、予選から絶対王者・ブラジル、アジアの強豪・中国など強敵国と対戦する。オリンピックの好調発進の流れを受け、5人制サッカーでも“ジャイアントキリング”で、決勝トーナメント進出、メダル獲得を狙う。
↓5人制サッカー競技初日のスケジュールはこちら
【8月29日】東京2020パラリンピック競技大会日程<競技5日目の見どころ>
https://www.parasapo.tokyo/schedule/33342<関連記事>
【オリ×パラ競技徹底比較!】7人制ラグビーと車いすラグビーの歴史や世界ランクは?
https://www.parasapo.tokyo/topics/33294text by TEAM A
key visual by Getty Image
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
中村敬斗と三笘薫の突破に見る、サッカーにおける「ブロックプレー」の有用性
日刊SPA! / 2024年11月15日 15時48分
-
妻はオリで金、夫はパラで金。LA28はアメリカ代表に注目!?
パラサポWEB / 2024年11月13日 6時32分
-
パリ後初の公式戦! フレッシュな選手が躍動した、日本開催のパラバドミントン国際大会
パラサポWEB / 2024年10月31日 6時32分
-
デフフットサル女子の監督と選手が大宮北高校で人権教育授業を担当
PR TIMES / 2024年10月29日 18時15分
-
【PLAYBACK PARIS】パリで躍動した日本代表選手が語ったパラリンピックの可能性
パラサポWEB / 2024年10月25日 6時32分
ランキング
-
1大谷翔平 文句なし満票!史上初DH専任、2人目両リーグMVP!守備貢献度なしも打と走でWAR断トツ
スポニチアネックス / 2024年11月22日 8時53分
-
2ア・リーグMVPはジャッジが受賞 2年ぶり2度目、ヤ軍では68年ぶり満票「努力を続けることで変わる」
スポニチアネックス / 2024年11月22日 8時27分
-
3楽天 浅村が現状維持の年俸5億円でサイン 残り36本の通算2000安打早期達成に意欲
スポニチアネックス / 2024年11月22日 11時10分
-
4【大谷翔平と一問一答】今季採点「ほぼ満点に近い結果」指揮官との関係性「何年かプレーしている距離感」
スポニチアネックス / 2024年11月22日 10時33分
-
5佐々木朗希はラスベガスでの「一攫千金」に現実味…《スモールマーケットを選ぶだろう》と米メディア
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月22日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください