賞金王が恐れる“西の横綱”桑原克典に軍配!

ParOn.(パーオン) / 2013年11月8日 16時50分

“西の横綱”桑原克典が土壇場のうっちゃりを目指す!? HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦(2013)(2日目) 写真・佐々木啓

HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦(11月7~10日、茨城県・美浦GC、6953ヤード、パー71)

 初日4アンダーで4位タイの好スタートを切った桑原克典が、この日も快調にスコアを伸ばした。フロントナインは3バーディ、ノーボギー。後半も11番、12番で連続バーディと、トータル5バーディを奪い、2日連続でノーボギーのラウンド。グリーンを外したのは1回だけの完璧なラウンドで、通算9アンダーの首位タイに躍り出た。

 ツアー通算2勝を挙げている桑原も、2006年には11年間守ったシード権を失った。08年シーズンを終わった段階でシード復活を決めたが、悪夢は10年のカシオワールドオープンで訪れた。2日目を終えて15位タイ。70位以内のシード獲得に向け、同81位だった桑原の逆転シードに期待がかかった。単独18位以内に入れば確定するところだったが、ハーフターンの待ち時間の間に、練習グリーン上で練習器具で素振りをしたことが発覚し、ゴルフ規則に抵触してまさかの失格。シード喪失が確定した。

 あれから3年。今季レギュラー出場は4試合目。チャレンジツアーの優勝で出場している桑原が、生き生きとした表情で躍動している。

「まずまずのラウンドです。9番ではティショットが左にいきましたが、木に当たって戻ってきたり、何をしても今日はうまくいきました。昨日は手探りでしたが、今日は落ち着いてプレーできました。素晴らしい大会だし、なにもかも恵まれている。やっぱりレギュラーツアーは天国ですよ(笑)」

 チャレンジツアーやQTでもまれた44歳は今日も顔をほころばせた。そして年齢のことに話が及ぶと、学生時代からしのぎを削った藤田寛之の影響も少なからずあるとのことだった。

「チャレンジにいって分かったことは、絶対的な練習量が足りなかったことです。若い連中は一生懸命やっています。年も年だし、体の疲れがあったり、痛みがあったりしますが、サボっていたといわざるを得ません。同い年の藤田は学生のころはこんなに強くなかった。彼を支えているのは、やっぱり練習量と、常に多くのものを追い求めていることです。彼の活躍も刺激になりましたよ」

 一方の藤田も桑原の活躍を喜ぶ一人だ。

「学生時代は“東の横綱”マル(丸山茂樹)と、“西の横綱”カっちゃん(桑原)でした。二人とも本当に強かったんですよ。自分はせいぜい前頭くらいでした(笑)。結果が出ると評価される世界ですが、これを見ると彼は努力していたんだと思う。結果だけではありませんよ。刺激になります」

 ビッケ、カっちゃんと呼び合う旧知の仲だが、ここ数年は、結果では藤田が桑原をしのいできたのは間違いない。しかし、意識改革に成功した桑原が今回は久しぶりにリードを取った。

「夏にドライバーを変えたら10ヤードほど距離が伸びたし、パターも昔を思い出して軽いものに替えました。いろいろ試しているのがいいんです。優勝はまだ意識していませんが、“昭和世代”も頑張りますよ!」

 ここまでの賞金ランキングは50万4000円で197位タイ。70位までに与えられるシード争いには遠いが、このまま5位以内に入れば、次週の三井住友VISA太平洋マスターズの出場も決まる。昨年のシード確定ラインは1366万円あまり。今大会の3位の賞金が1360万円。土壇場のうっちゃりも十分可能だ。

 一度ひのき舞台から陥落したベテランが、再び栄光をつかむことができるか。週末のベテランの“取り組み”が楽しみになってきた。

文・高桑均

ParOn.(パーオン)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング