【追悼企画】竹林隆光さん、クラブ作りの原点3

ParOn.(パーオン) / 2013年12月31日 9時0分

早すぎる死を惜しむ声は多い

株式会社フォーティーン創業者の竹林隆光(たけばやし・たかみつ)さんが12月27日、心不全のため亡くなった(享年64歳)。

クラブデザイナーとして一世を風靡(ふうび)し、数々のヒット商品を送り出した竹林さん。そのクラブ作りの原点はどこにあったのだろうか。週刊パーゴルフ2006年1月10・17日号では、レーシングカーデザイナーの由良拓也さんと対談を行った。当時の記事から、竹林流クラブデザインをひもといてみたい。
―――デザインするときに、その機能性と見た目の美しさはどう関連するのですか。

竹林さん ウチの会社のモットーに、「クラブは美しくなければいけない」というのがあります。その美しさとは装飾的なものではなく、機能美のことです。飛ぶクラブは飛びそうに見えなくてはならないし、やさしいクラブはやさしく見えなくてはいけない。

 一つのクラブを開発するとき、そのクラブと1年半は向き合わないといけません。その1年半の間に興味が薄れちゃうものと、どんどんかわいくなるものがある。モノを作るとき部品一つに対して、「かっこいいかどうか」という意識を持つようなコンセントレーションが大事だという由良さんの意見には同感です。

 よく、「クラブのデザインはどこから発想するのか」と質問を受けるのですが、実はすべてがつながっているのです。決して突然思いつくものではなく、常に反省から生まれてくる。やっているときには「よし、これが最後の仕事だ」という思いで取り組んでいるのですが、終わってみると「いや、ちょっと待てよ」となる。それで「今度こそ」と思うのです。だから、この仕事には終わりがない。死ぬまでに一度でいいから、100パーセント満足できるものを作りたいと思うのですが(笑)。

※週刊パーゴルフ2006年1月10・17日号より抜粋・加筆

 この取材から約2年後の2008年秋、竹林氏はダイワ精工株式会社(現グローブライド株式会社)へフォーティーンの全株式を譲渡。

「これまで同様、品質の高い製品を作り続けるにはメーカーとしての規模が必要で、製造工場への影響力もあります。いいものを作り続けるための決断です。社長職は降りますが、これからは開発に専念して、いいクラブを作りたいですね」

 と語っていた竹林さん。その功績は偉大であり、ノウハウは貴重だっただけに、早すぎる死を惜しむ声は多い。合掌。(完)

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