【コラム】“無法者”と見られていたM・エブリーがつかんだ歓喜の瞬間

ParOn.(パーオン) / 2014年3月25日 15時52分

憧れのアーノルド・パーマー(左)から優勝トロフィーを受け取ったマット・エブリー(右) 写真・Getty Images

 まさに夢が叶った優勝だった。マット・エブリー(米国)がフロリダ州オーランドのベイヒルC&ロッジで開催されたアーノルド・パーマーインビテーショナルでツアー初優勝。首位を走る世界ランキング2位のアダム・スコット(オーストラリア)がまさかの失速で、最終日に70で回ったエブリーが大逆転を飾った。

 エブリーはフロリダ州デイトナビーチの出身。ベイヒルとは車で1時間あまりのところだ。実際子供のころ、父親に連れられてこのトーナメントを観戦に訪れていたという。

 だからエブリーにとってアーノルド・パーマーはまさにキング。そのパーマーから優勝トロフィーを受け取り、さらにこの勝利でマスターズの初出場を決めたのだから、なんとも夢のような一日だった。

 30歳のエブリーはフロリダ大学の出身で、2006年にプロ転向後は下部ツアーでプレー。09年に下部ツアーで優勝すると10年にPGAツアーのルーキーシーズンを迎えた。

 ところがエブリーは10年、『マリファナの不法所持で逮捕』という前代未聞の不祥事を起こし、PGAツアーから3カ月の出場停止処分となる。11年は下部ツアーに出戻ったが、12年から再びPGAツアーへと昇格を果たした。

 不祥事については反省の言葉もなく、ちょっと無法者とも見られていたエブリーだが、優勝スピーチでは苦しかった胸中を吐露。

「一度失ったツアーカードを下部ツアーから取り戻すのは決して簡単じゃない。精神的にほんとうに苦しかった」

 これで世界ランキングも44位に浮上、1ランク上の選手へとステップアップしたエブリーが見られそうだ。

文・武川玲子

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