イベントも多いマスターズチャンピオンズディナーでは過去に騒動もあった!

ParOn.(パーオン) / 2014年4月7日 18時0分

冗談のつもりが、多くの代償を払うことになってしまったF・ゼラー 写真・Getty Images

B・ホーガンの発案により誕生

 いよいよ今週、マスターズ(4月10~13日、ジョージア州・オーガスタナショナルGC)が開幕する。マスターズには、他のメジャーにないイベントもあり、ファンの関心を引きつける。

 トーナメント開幕前日の水曜日には、コースに隣接するパー3コースでコンテストがある。

 また、パー3コンテストのように公開されないが、火曜日の夜にはクラブハウス内でチャンピオンズディナーが開かれる。過去のマスターズチャンピオンだけが出席するディナーである。

 1951年、マスターズに初優勝したベン・ホーガンが、

「優勝者は、オーガスタナショナルゴルフクラブの名誉会員であり、毎年集まるのだからディナーを一緒にしたらどうか」

 と提案したことから始まった。前年のチャンピオンがディナーホストで、メニューを決める。

 今年のホストは、豪州人選手として初の勝者になったアダム・スコットだ。メーンディッシュはオージービーフを使用したステーキを用意する予定。

 チャンピオンズディナーには付随的な話も残されている。例えば97年、記録ずくめで勝利をさらったタイガー・ウッズに関する話だ。

 最終日、プレーを終えていた79年チャンピオンのファジー・ゼラーがインタビューで、

「来年のディナーのメニューには、フライドチキンとカラードグリーンは頼まないようにいってくれ」

 と発言し、黒人系のウッズへの差別発言だと社会的問題に発展。

 カラードグリーンというのは、野菜の一種で、昔は黒人たちがよく食し、別名“貧乏人のレタス”とも呼ばれた。

 この一件には裏があって、ゼラーはテレビインタビューでタイガーを褒めちぎっていた。インタビューが終わってから、帰りがけにカメラのほうに振り向き、このような発言をしたのだ。

 彼は冗談が好きで、その調子で漏らしたひと言だったのだが、問題はエスカレートし、スポンサーなどの契約を打ち切られてしまったこともあった。

 マスターズの勝者になるということは、名誉ではあるが、さまざまな責任が課せられる。今年は誰が優勝するのか。チャンピオンズディナーの行方も気になるところだ。

文・岩田禎夫

【岩田禎夫】
1933年9月30日生まれ、神奈川県出身。報知新聞にてゴルフをメーンとするスポーツ担当記者として活躍後、70年に退社。以降、フリーのゴルフジャーナリストとして、米ツアーを主に世界のゴルフを精力的に取材する。

Weekly Pargolf(2014年4月15日号)掲載

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