手嶋多一、最後まで貫いたコースマネジメント

ParOn.(パーオン) / 2014年6月8日 18時19分

7年ぶりのウイニングパットを沈めガッツポーズが飛び出した手嶋多一 日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯(2014)(最終日) 写真・村上航

日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯(6月5~8日、兵庫県・ゴールデンバレーGC、7233ヤード、パー72)

 2位以下に1打リードで迎えた最終18番パー5。最低でもバーディを奪わなければ、逃げ切ることはできないと手嶋多一は考えていた。

「今日のピン位置はかなり手前(手前から6ヤード、右から5ヤード)。近くに止めるには、100ヤード以下から打ったほうがいい」

 初日からピンが手前のときは、絶対にオーバーしないように手前に落とすことを決めていた。2打目はグリーンエッジまで240ヤードあったが、2オンを狙いにいくと、間違いなくピンをオーバーする。それを避けるために5番アイアンで刻み、フェアウエーの左サイドを狙って、ピンまで81ヤードの距離を残した。

 ここからなら、サンドウェッジのスリークォーターショットで打てるので、ランがあまり出ないショットを打てる。しかも、グリーン右サイドに広がる池を気にせず、ピンに対してデッドに狙っていけるラインが残るのだ。

 ある意味、安心して打った手嶋のサードショットはピン左2メートルに止まる。十分バーディを狙える距離とラインだったことが、1打差で追う小田孔明、李京勲にプレッシャーをかけた。

 まさに、手嶋にとっては計算どおりのコースマネジメントであり、1打だったのだ。

「バーディを狙うつもりだったけど、二人が(4打目を)外したので、2パットで行こうと切り替えました」

 50センチほど残ったウイニングパットを沈め、07年のカシオワールドオープン以来のツアー7勝目を飾ると同時に、史上20人目の日本オープン、日本プロの両メジャー制覇者となった。

「5年シードをもらうと、50歳までレギュラーツアーで戦えますよね。そのままシニアツアーにいけるのが一番うれしいです。“ゆりかごから墓場まで”じゃないけど、レギュラーツアーからシニアツアーまでというのが最高ですね」

 45歳でのメジャー優勝を目の当たりにして、刺激を受けた選手は少なくない。いい意味で、手嶋の優勝が男子ツアーにとってプラスになれば、非常に価値のある1勝だといえる。

文・山西英希

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