申ジエが韓国で“寄付天使”と呼ばれるゆえん

ParOn.(パーオン) / 2014年8月10日 18時59分

安定したプレーでスコアを伸ばし、今季2勝を挙げた“寄付天使”こと申ジエ meijiカップ(2014)(最終日) 写真・佐々木啓

meijiカップ(8月8~10日、北海道・札幌国際CC島松C、6473ヤード、パー72)

「副賞としていただいた明治製菓の製品10年分は、日本の子どもたちのために寄付したいと思っています」

 表彰台でのスピーチでそう語った申ジエは、ほかの外国人選手とは少し違う思いで今季の日本ツアーを戦っている――。

 今季、米ツアーから日本ツアーへと主戦場を変えた申ジエが、通算12アンダーで今季2勝目を挙げた。最終日を8アンダーのトップからスタートした申は、前半から安定したプレーでスコアを伸ばしていく。

 2番(パー3)で6メートルのバーディパットを沈めると4番(パー4)の2打目を1メートルにつけてバーディ。9番(パー5)はピンまで残り100ヤードの2打目を3番ウッドで打ち、3打目を50度のウェッジで5メートルにつけた。難しい距離をきっちり決めて、前半に3つスコアを伸ばした。

 後半は14番(パー3)でティショットをミスしてボギーにしたが、2つバーディを奪い、危なげなく逃げ切った。

「バーディチャンスはすべて大事だったので、しっかりパットを決めることができてうれしいです。それよりも大事だったのは16番(パー4)の1.5~2メートルのパーパットですね。それが入って流れをつかむことができました」

 今季は日本ツアーを舞台に選んだ申は、目標こそ賞金女王だが、彼女がプレーする意味はただそれだけではない。

 韓国でついた愛称は“寄付天使”。2009年の米ツアー賞金女王でもある申のことを知らない韓国国民はほとんどいない。申はプロ生活を送る間、トーナメントで獲得した賞金やゴルフクラブのチャリティーオークションなどで得たチャリティー金を、障がい者施設や両親のいない子どもたちの施設に寄付を繰り返してきた。

「韓国では年末にそうした場所に直接、ボランティア活動で行くのですが、そうした方たちと触れ合うたびに私が学ぶことが多く、感謝する気持ちにさせられるんです。これが私がこうした活動を積極的に行う理由なんです」

 申のそうした活動は韓国国内で広く知られており、“寄付天使”という愛称が一般的になった。

 申は2010年の韓国女子ツアー「メットライフ韓国経済第32回KLPGAチャンピオンシップ」で優勝したときの賞金1億4000万ウォン(約1400万円)の全額を寄付しているが、当時、申は自分の父親にこう話したという。

「娘がこれだけ大きくなったのに、寄付の金額も大きくならないといけないのではないかと、父を説得して全額を寄付することにしました。私が必要なのはお金ではなく優勝トロフィーでした」

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