藤田幸希 やっと“ツアープレーヤー・藤田幸希”に戻れます

ParOn.(パーオン) / 2014年8月29日 21時22分

首位に2打差の単独2位発進と調子も上昇中の藤田幸希 ニトリレディス(2014)(1日目) 写真・佐々木啓

ニトリレディス(8月29~31日、北海道・恵庭CC、6522ヤード、パー72)

 初日、69でラウンドし首位と2打差の単独2位につけたのが藤田幸希。今季は4戦目のアクサレディス宮崎で優勝争いを演じ、単独2位に入る好スタートを切ったが、5月には左腹斜筋断裂に見舞われ、3試合を休む苦しさも味わった。

 復帰戦のヨネックスレディスで8位に入ると徐々に調子を取り戻し、meijiカップで3位タイ、NEC軽井沢72で10位タイと直近3試合で2度、トップテンフィニッシュをしている。

 藤田は14歳でゴルフを始めてからずっと、トップアマである父・健氏に指導を仰いできたが、その父が二度にわたり、生死にかかわる大病をしたため、直接指導を受ける機会が少なくなっていた。今大会が開催される北海道の地は、父の静養先。月曜、火曜と札幌ゴルフ倶楽部由仁コースで、meijiカップ以来約1カ月ぶりに直接指導を仰いだ。

「インパクトでのクラブの入り方がバラバラ。もっと一定にするように」

 とのアドバイスがあったという。

「ゴルフはインパクト前後の20~30センチさえできればいいんだから、と言われました。ハーフだけですが、約5年ぶりに一緒にプレーしたので、父のインパクトを目の前でよく観察しました」

 と、父とのラウンドで得たものを、出場選手118人中、唯一のノーボギーという安定感につなげた。

 そして、藤田のゴルフに好影響を与えた人物がもう一人。

「兄も一緒にラウンドしたのですが、兄にはドライバーの飛距離で80ヤードぐらい置いていかれるので、私も自然と飛ばそうと思って振り抜きました」

 兄の勇樹もプロゴルファーを目指し続け、CAT Ladies初日の22日に最終プロテストの最終日を迎えていた。兄の結果が気になった藤田は自身の試合に集中できず、初日、出遅れたが、兄は無事に合格し、藤田も2日目、最終日と順位を上げた。

「兄はなかなか合格できなくて“今年で最後の挑戦にする”というので、試合を休んでいる間、兄の練習を見ていたんです。よく聞いてみるとコースマネジメントがうまくできていなかったんです。例えばスピンコントロールをするアプローチよりも、ピッチエンドランのほうが得意なのに、ピンをデッドに狙っていって、スピンコントロールが必要なほうに外してしまう。それに、木を越えていかなければいけないラフからのショットで、兄のヘッドスピードならフライヤーが出るのにギリギリの高さしか出ない番手を持つ。コースマネジメントを教えて、あとはアプローチの練習に徹底的につきあいました」

 藤田の指導の甲斐あっての兄のプロテスト合格。そして父の一緒にゴルフをできるまでの体調の回復。藤田家には上昇気流の追い風が吹いている。

「兄のコーチから解放されて、やっと私も自分のゴルフに集中できます(笑)。涼しい北海道の気候も大好きですし、洋芝も好き、そして父もいてくれる。安心してゴルフができることが一番です!」

 次は藤田が家族に嬉しい報告をする番だ。

文・武井真子

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