申ジエ ミスをしないようプレーしてチャンスを待った

ParOn.(パーオン) / 2014年8月31日 19時31分

世界ナンバーワンの底力を見せつけ、完全優勝を飾った申 ジエ ニトリレディス(2014)(最終日) 写真・佐々木啓

ニトリレディス(8月29~31日、北海道・恵庭CC、6522ヤード、パー72)

 初日に5アンダーでトップに立ち、2日目も1つスコアを伸ばしてトップを守り、2位に2打差をつけて最終日をスタートした申ジエが、2つスコアを伸ばして完全優勝で今季3勝目を挙げた。

 前半9ホールはすべてパー。6アンダーのスコアは1度も動かなかった。その間に2組前のイ ボミは4つスコアを伸ばし、同組でプレーする藤田幸希は2つスコアを伸ばし、ついにトップに3人が並んだ。

「追いかけてくる選手が追いついてくるのは、ゴルフでは当たり前のこと。このコースはバーディを取るよりミスをしないようプレーしなければならない。そしてチャンスが来るまで我慢をして待つ。勝負はバックナインに入ってから」

 追いつかれてもまったく動じないどころか、追いつかれることで、チャンスが来たら攻めていかなければという思いから緊張感が高まり、逆に集中できたという。

 そして、13番パー3で約9メートルの長いパットを決めバーディ、15番パー5でも残り130ヤードの第2打を8番アイアンで約5メートルにつけた。

「15番ホールは藤田さんがピンの近くに乗せたので、私も乗せなきゃ! と思いました。実は、練習ラウンドのとき、立て続けに2回、2打目を池に入れたんです(笑)。今日のピン位置が手前のほうだったので、“絶対に池だけは越えよう”と思いました」

 昨年限りで米女子ツアーから撤退、今季から日本ツアーに専念することに決めた。そのニュースを聞いた誰もが、“世界ナンバーワンの申ジエが日本ツアーでいったい何勝するんだろう!?”と感じたのではないだろうか。

 しかし、今季初優勝を飾ったのは、夏にさしかかった6月末のニチレイレディスだった。

「米女子ツアーは、ずっと夏のグリーンのコースでプレーします。でも、日本には四季があり、春のグリーンに慣れるのに苦労しました。春先はパッティングがうまくいかなくて悩みました。サントリーレディスオープンのときにパターを替えましたが、練習しかないと思い、かなり練習しました。アイアンショットがだんだん安定してきたことも、パッティングの調子がよくなったことにつながっていると思います」

 得意の“夏の芝”で3勝目。これからシーズン終盤戦には“秋の芝”になる。このまま勝ち星を挙げ続け、現在勝ち星で並ぶイ ボミ、アン ソンジュをリードすることができるかはパッティング次第か。

「もちろん日本に来るときに、優勝争いをして賞金女王になりたいという目標は立てました。でも、それは今年ではないと思っていました。今は自分のゴルフを作ることに集中して少しずつ歩むつもりです」

 長いシーズンも中盤を過ぎ、連戦の続く選手たちには疲れも出始めたころに見せた“世界ナンバーワン”の底力。女王争いの展開がこれでまた面白くなってきた。

文・武井真子

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