アンカリング禁止ルール施行まで1年 いよいよメジャーチャンプたちも対策開始!

ParOn.(パーオン) / 2014年12月9日 18時0分

通常の長さのパターを使い始めたウェブ・シンプソン

 Drive for show,putt for Dough.(ドライブは見せるため、パットは金のため)は古くからのゴルフ格言である。金に直結するのはパット、という意味だ。パッティングのアンカリング(グリップの一部を体につけ、支点とするストローク法)をR&AおよびUSGAが2016年1月から禁じるのは、ゴルファーなら知っていることだろう。

 アンカリングは長・中尺パターのグリップエンドを胸など体の一部に固定するものが一般的なスタイルだが、他の方法に比べて不当な利点がある、と判断したR&AとUSGAが、この方法を反則と決めたのは12年初めだ。実効までに3年の猶予期間を設けていたが、時間がたつのは早いもの。残り1年になり、アンカリング採用選手にもようやく対応策が見られてきた。

 ちなみに、マスコミの中には「長尺、あるいは中尺パターの禁止」と伝えているところもあるが、これは誤りだ。シャフトの長さは無関係で、ストローク方法の禁止だ。誤解のないように念を押したい。

 アンカリング禁止の声はかなり以前からあったが、11年キーガン・ブラッドリーが全米プロでメジャー史上初のアンカリング優勝者になった。12年ウェブ・シンプソンが全米オープンで、13年アダム・スコットがマスターズで勝ち、アンカリング採用者のメジャーチャンピオンが目立つようになったことから、反則決定に拍車が掛かった。

 先日、日本ツアーのダンロップフェニックスにシンプソンが出場した。成績は55位タイと低迷したので話題にはならなかったが、シンプソンはコンベンショナル(通常尺)パターを使っていた。シンプソンは大学時代からロングパターを使っていて、コンベンショナルパターは約10年ぶりだという。やはりしっくりいかず、バーディもほとんど出ない。だが「ルールが変わらなければ、もうロングパターに戻ることはない。一年かけてコンベンショナルパターを使いこなせるようにしたい」と淡々と話していた。

 一方、同じ週、オーストラリアマスターズにはスコットが出場、最後まで優勝争いに加わったが惜しくも2位に終わった。この大会の3連覇が懸かっていただけにコンベンショナルパターへの切り替えに踏み切らなかったが、「来年の適当な時期を考えている」とタイミングを模索中だそうだ。

 アンカリングを用いている選手がいつコンベンショナルスタイルに切り替え、その影響が成績にどう反映していくのか。来年、注目したいポイントの一つである。

文・岩田禎夫
週刊パーゴルフ(2014年12月23日号)掲載


岩田禎夫(いわた・さだお)
1933年生まれ、神奈川県出身。報知新聞にてゴルフをメーンとするスポーツ担当記者として活躍後、70年にフリーのゴルフジャーナリストに転向。以降、現在まで米PGAツアーを中心に世界のゴルフを追いかけている。

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