新システムでのフェデックスカップ、猛チャージでマキロイが年間王者に

ParOn.(パーオン) / 2019年9月5日 11時0分

ローリー・マキロイは2015-16シーズン以来2回目の年間王者。2回獲得しているのはタイガー・ウッズとマキロイの二人だけだ 写真・Getty Images

 米PGAツアーの2018-19シーズンは、ツアー選手権を制したローリー・マキロイが年間王者に輝き、幕を閉じた。

 今季の米PGAツアーは大きな変革があった。その一つが最終戦のシステムだ。昨季まで、フェデックスカップ・プレーオフは“ツアー選手権の勝者”と“年間王者”の二人が存在した。そのため、最終戦を待たずに年間王者が決定してしまったこともあり、ポイントの調整が何度か行われてきた。今季は最終戦にハンディキャップ方式を採用することで、“ツアー選手権の勝者”=“年間王者”となったのだ。

 最終戦に進出した30人は、前週までのランキングでハンディキャップが設定され、1位のジャスティン・トーマスは10アンダー、2位のパトリック・カントレーは8アンダー、3位のブルックス・ケプカは7アンダー、マキロイは5位・5アンダーからスタート。最大10打差からのスタートに、「逆転できるのか?」という声もあったが、初日を終えて、67のケプカ、64のザンダー・シャウフェレ、そして伸ばせなかったトーマスが10アンダーで並び、1打差にマキロイがつけ、あっという間にハンディキャップが消えていた。3アンダーからスタートした松山英樹も66をマークし3打差に浮上、2日目に後退してしまったものの、この時点では年間王者の可能性もあり、日本でも盛り上がった。

 最終日はマキロイとケプカが最終組で戦い、その間に若手のシャウフェレが割って入り、トーマスも追いかけた。マスターズを制したウッズが最終戦に出場できなかったことはやや想定外だったが、この展開はツアーとしては大満足、ファンも大いに盛り上がった。

 マキロイの優勝スコア18アンダーは、ハンディキャップを引くと4日間で13アンダーと30人のトップ。2位のシャウフェレの10アンダーも2位だったとあって、

「やはり最終戦でいいプレーをしないと勝てない。よくできたシステムだ」(マキロイ)

「初日からどんどん伸ばすことだけを考えた」(ケプカ)

 と、追いかける立場にとってハンディキャップがアグレッシブなプレーにつながった。

 一方、結局3位タイに終わり年間王者を逃したトーマスは、

「初日は10アンダーでスタートし、どうプレーしていいか分からず、とても変な気分だった。やはり全員イーブンからのスタートがいい」

 と、大量リードがむしろ重圧になったようである。

「より分かりやすくなった。何よりもファンが楽しめたことが一番大きい」

 と、コミッショナーのジェイ・モナハン氏は表彰式で満足げに語った。プレーオフに完璧はないが、どうやらこのシステムがしばらく続きそうだ。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年9月17日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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