米PGAツアー2019-20シーズン開幕、予選カットラインが65位タイに

ParOn.(パーオン) / 2019年9月26日 11時0分

予選通過人数の削減に否定的なバッバ・ワトソン。日曜日に試合を終わらせるためにはスロープレー撲滅のほうが効果的だという 写真・Getty Images

 わずか2週間のシーズンオフを経て、米PGAツアーの2019-20年シーズンが開幕した。

 今シーズンからの変更点がいくつかあるのだが、最大の変化は予選カットラインが70位タイから65位タイになったことだ。人数が減ったぶん、決勝ラウンドに進めば賞金とフェデックスカップポイントの配分は大きくなるが、決勝進出のチャンスが減るため、不安の声を漏らす選手も多い。

「この差は大きい。ギリギリでも決勝に進めば優勝できる可能性があるけど、予選落ちしたら賞金もポイントも入らない。自分自身がいいプレーをするしかない」(ケビン・ナ)

 実際、開幕戦のア・ミリタリー・トリビュート・アット・ザ・グリーンブライアーで早くも違いが表れた。2日目を終えて通算4アンダーが48位タイ、3アンダーは69位タイだった。昨季までなら3アンダーまでが予選通過となり84人が決勝へと進んでいた。79人以上が予選通過した場合、3日目終了後に再び70位タイでカットされていたのだが、これも廃止された。ファンから「分かりづらい」といわれていたこの制度も、選手にとっては予選落ちよりもずっとマシだった。

 今大会、3アンダーで1打足りずに決勝に進めなかったのは、ニック・ワットニー、J・B・ホームズら16人に上り、「大量虐殺」と呼ぶメディアもあった。

「決勝にさえ行ければ大きく順位を上げるチャンスがあった。残念でならない」(ワットニー)

 カットラインが65位タイになったのは、日曜日に何としても大会を終えたいというツアーの意向だ。予備日まで延長するのは、ツアーも放映権を持つテレビ局にとっても、次週の試合が迫っている選手にとっても、決して喜ばしいことではない。だが72ホールで決着の大原則は簡単には崩せない。それに、

「優勝争いが絡む決勝ラウンドは“1ウェイ2サム”が、試合展開を楽しむうえで望ましい」(選手理事会)

 この原則を守ると、例えば悪天候でプレーが中断した場合、人数が多いほど日没までに全員がホールアウトし、試合を終わらせることが難しくなる。決勝ラウンドでプレーする人数を少なくすれば、大会を確実に日曜日に終わらせることができるというわけだ。

 バッバ・ワトソンは、

「スロープレーをなくせば問題は解決する。問題は決勝ではなく予選ラウンド。人数を減らすのはおかしい」

 という。長らく問題視されているものの一向に解消されないスロープレーは、ツアーがこれまでの「前の組と離れ、遅れた組が計測の対象となる」というルールを、「遅れていなくても一打にかける時間がオーバーすれば警告対象となる」と変えようとしている。こちらも注目したい。

文・武川玲子
※週刊パーゴルフ(2019年10月8日号)掲載


武川玲子(たけかわ・れいこ)
大阪府出身。米国・ロサンゼルスを拠点に、米PGA、LPGAツアーを精力的に取材している。2011年にはその綿密な取材活動をたたえられ、LPGAグローバルメディア賞を受賞している。

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