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筋トレは不調改善にはならない リラックス効果のある「背中を使う呼吸法」

PHPオンライン衆知 / 2024年7月11日 11時50分

体の不調を改善する方法

運動不足を解消するために、いきなり筋トレを始めてしまった、という方は少なくないでしょう。しかし運動の目的が「ただ健康になりたい」という人にとって筋トレは逆効果になる、とパーソナルトレーナーの坂村純子さんは著書『オトナ女子の「やっかいな疲れ」がとれる大全』の中で語ります。本稿では体の調子を整えるための「呼吸法」、そして「あらゆる筋肉にアプローチ」できるエクササイズ法を紹介します。

※本稿は坂村純子著『オトナ女子の「やっかいな疲れ」がとれる大全』(大和出版)より一部抜粋・編集したものです。

 

「頑張る」「力む」は実は逆効果

「つい体に力が入ってしまいます」
「体の力が抜けなくて困ってます」

こんな言葉を私のお客様からもよく耳にします。でも世間的には、自分の体が力んでいるかどうか、気づいてすらいない方のほうが


多いのではないかと思います。そもそも、子どもの頃から体に力を入れることは教えられていたとしても、力の抜き方なんて、誰からも教えてもらってないですよね。

そう! むしろ子どもの頃から頑張って気合いを入れたり踏ん張ったり......そんなことばかりが良しとされてきた私達は、すでに無意識レベルで力む癖がついているのです。そして、歳を重ねて運動不足になったり、体力も落ちてくると、途端に慌てて、ランニングを始めたり、ヨガやピラティス、フィットネスクラブ等に通い始めて、いきなり腹筋や背筋を鍛えたり。ストレッチも痛いと感じるまで、とにかく頑張ってしまうのですよね。

 

不調を治したいのに逆効果な鍛え方

ではそうやって頑張ることは悪いのか......。もちろん、筋肉を肥大させて、ボディビルダーのような体になることを目的としている場合は、何の問題もありません。そうではなく、ただ健康になりたい、不調を改善したい、体力をつけたいことが目的の方が、いきなり表面の筋肉(アウターマッスル)を頑張って鍛えたり、固まっている筋肉を無理に伸ばしたりすると、体の緊張をさらに高めてしまって呼吸まで浅くなってしまいます。つまりさらに体に力が入りやすくなるので、逆効果になるのです。

解剖学的にも、アウターマッスルを鍛えて体の外側をガチガチにしてしまうと、インナーマッスルが動かなくなり、体幹(骨格や内臓部分も含めた胴体部分)が働きにくくなります。

ただでさえ、便利な世の中になった生活環境の影響で、現代人は筋トレをしなくても日常的に力みがちなため、インナーマッスルが使えていない人は多いのです。だとしたら、そんな現代人に必要なのはフィットネスクラブで行うような筋トレではなく、まずは体の力みをとり、深い呼吸ができるようになる体になることが最優先。何のためにトレーニングするのか、今一度見直してみることも大切ですね。

アウターマッスルインナーマッスル

 

 

背中で呼吸ができると体の「力み」が抜ける

●深い呼吸ができれば不要な緊張がなくなり体の「力み」が抜ける
●背骨周りをゆるめることが深い呼吸につながる
●背中に空気を入れるイメージで

体のためには深い呼吸が大事というのはわかっているけれど、どう大事なのか、正しい呼吸とはどんな呼吸なのか、実はわからない人も多いのではないでしょうか? 私も体のことを学ぶ前は全然知らなくて、それどころか呼吸のことなんて意識したこともなかったくらいです。

深い呼吸をすると何がいいのか――。そのメリットはたくさんあるのですが、なんといっても気分が落ち着いてくるという経験はありませんか? これは、自律神経のバランスが整い不要な緊張がなくなり、体の「力み」が抜けるからです。つまり副交感神経が優位になるからですね。

自律神経はまさに背骨の周りに通っているので、背中の筋肉が固まっていると自律神経もうまく働きません。深い呼吸をするためには背骨の周りをゆるませることが大事です。そして背中をゆるませると「背中に空気を入れる」ようなイメージ、背中で呼吸ができるようになり、睡眠の質の向上にもつながります。ここからは硬くなった背中をほぐし、リラックスできる呼吸法をお伝えします。

仰向け、または座っていつも通りに呼吸する背中や腰回りが膨らむのを意識する

 

あらゆる筋肉にアプローチするエクササイズ

● 骨盤を安定させる
● 姿勢を安定させる
● 体型に関係する筋肉に働きかける

迫力のある太もも、たるんだ二の腕、反り腰、猫背、ぽっこりお腹、むくみ、冷え性。女性の体のお悩みってさまざまで多いですよね。そんなさまざまなお悩みを一気に解決できる方法がこのエクササイズ!骨盤を安定させて、姿勢や体型に大きく影響する筋肉、肩甲骨を安定させる筋肉。そして、背中やお腹の筋肉、これらすべてに一気にアプローチできるのがこの動き! ぜひ、お試しください。

【ひねり運動】

ひねり運動ひねり運動

対角線にあるひじと膝をつけるとき、膝だけを近づけるのではなく少し腰をひねって、脇腹を縮ませるようなイメージでやると、さらに効果的です! 体の芯になる筋肉を使うことができます。最初はゆっくり、慣れてきたらリズミカルに動いてみてくださいね。

 

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